みなマークザッカーバーグになる夢を見る
機能ごとには優れていることも少なくない
退場するときに仲間に怒りをぶつける
マーケティング担当が火あぶりになる
全員船もろとも沈む
少数のビジョナリーの初期市場から
多数の実利主義者のメインストリーム市場へ
その間にパックリ口を開けたキャズム
殻に入り切らなくなったヤドカリ
新しい家がいる
本当に革新的なハイテク製品は例外なく「一時的な流行」から始まる
アーリーアダプターだけが認めた「何かすごい」機能だけがある
つぎに製品が売れない時期がくる
キャズムの厳しい試練
本書の目的の一つ
キャズムを越えるときの意思決定ロジックを明らかにすること
関係者全員がマーケティングの基本方針を知りうるような体制づくり
全員が共通の認識を持つ
電気自動車は永久に買わないという人
ラガード層
無関心層
ガソリンスタンドみたいにスタンドが増えたら買う人
アーリーマジョリティ層
現実的購買者
ほとんどの人が乗り換えたら買う人
レイトマジョリティ層
追随者
誰も乗ってないときに買う人
イノベーター層
アーリーアダプター層
それぞれ異なる特性を持つ
固有のマーケティング手法がいる
隣り合うグループ間の相互関係を理解する
イノベーター
新しいテクノロジーを追い求める
役立つかは二の次
他の層に製品をアピールできる
アーリーアダプター
技術志向ではない
正当に評価する
自らの先見性と直感を信じて導入する
マーケットの3分の1
アーリーマジョリティ
実利主義
一過性の流行を知っている
他社の導入事例を見る
レイトマジョリティ
業界標準が決まるのを待つ
大企業から購入したがる
3分の1
ラガード
新しいものに見向きもしない
個人的理由や経済的理由
唯一買うのは既製品に新技術が組み込まれているときのみ
車の制御技術
販売には繋がらない
前の顧客グループを先行事例として活用する
イノベーターの利用事例を説得材料にする
アーリーアダプターに製品説明する
速やかに移る必要がある
ターザンのようにつたからつたへ
ぶら下がりすぎると墜落する
最悪は販促キャンペーン
つかまっていたツタを前後に揺さぶること
次世代テクノロジーに置き換えられる前に
デスクトップPCがノートPCに
「チャンスの窓」
アーリーマジョリティが鍵
く
Google、SAP、オラクル、デル
パートナーや顧客との関係を大切にしてきた
一度業界のリーダーになれば
失敗しても二度三度とチャンスを与えられる
リーダーだけに与えられるもの
これには欠陥がある
クラックがある
ベンチャーが転ぶ
「市場が飽和していないのに先に進めない」
キャズムが描かれていない
エスペラント語
いまいち普及しない
イノベーターのみ
VR
3Dプリンター
イノベーターの楽園
アーリーアダプターに達していない
クラック
イノベーターとアーリーアダプターのクラック
欠かせないアプリケーションが必要
マストハブ数値
VRや3Dプリンター
アーリーとレイトのマジョリティのクラック
製品が簡単に使えること
真にコモディティ化されるべきはその「使い方」
UI
ホームオートメーション機器
高級カメラ
クラックはキャズムではない
キャズム
気づかない
アーリーアダプターとアーリーマジョリティ
種類も規模も似ているから
フォーチュン500や2000
アーリーアダプター
変革のための手段として購入
自社の優位性
「不連続でもいい」
初期のバグなども受け入れる
アーリーマジョリティ
生産性を改善する手段として購入する
求めるのは進化であり変革ではない
連続的
「バグは許せない」
今の業務フローと統合されていること
社内を混乱させたくない
他社が導入したという先行事例が必要
アーリーアダプターが適切な先行事例とならない
何が起きているか?
アーリーアダプターの間でそれなりに好評
サービスについてよく聞く
燃料電池、MOOC、セグウェイ
致命的問題
セグウェイの階段
アーリーマジョリティが欲しいもの
「手厚いサポートと有効な先行事例」
今どこにいるかを見極めることが重要
顧客同士が連絡しているか
口コミが活発であればあるほど連鎖反応がある
イノベーター
テクノロジーマニア
自費でなければ価格は彼らの関心ごとではない
派手な広告はいらない
ポストイットを使う秘書
種火
フィードバックをもらう
アーリーアダプター
ビジョナリー
ジョン・F・ケネディ
フォード
ジョブズ
「夢」を実現するため経営者の仲間入りをする
セールスフォースにとってのメリルリンチ
AWSにとってのNetflix
実績のないものを夢の実現に使う
単なる改善ではなくブレークスルーが欲しい
先行投資が桁違いのアウトプットをもたらす
と判断できるか否か
投資効果と大きな飛躍
新技術の計り知れない可能性を見抜く
外交的かつ野心家
先行事例として紹介されることを好む
満足させるのは至難の技
プロジェクト重視
慎重な顧客管理がいる
時間が限られている
双方が満足できるのはほとんど不可能
ビジョナリーの期待を管理すること
ビジョナリーの目指すところを完全に理解する
できるだけ柔軟に対応する
ビジョナリーから連絡が来る
テックマニアの情報をもとに知る
初期市場
ボウリングピン戦略
小さな池を制覇していく
中のメンバーはつながりが強い
口コミがすぐ広まる
連鎖反応
メインストリーム市場
アーリーマジョリティ
実利主義者
着実で成果を測定できる進歩
標準化する
メインストリーム市場の牽引車
信頼性に重きを置く
業界内の同業者間で情報交換する
テックマニアやビジョナリーは垣根を越える
先行事例
ベンダーを競争させたがる
万が一のため複数のソリューションを持っておく
業界のナンバーワンを確認する
手厚いサポートなどを期待する
価格に対してそこそこうるさい
コスト削減の圧力
費用対効果を査定されるから
なかなか大変
業界の特有問題に精通
カンファレンスや展示会に出席
読んでいる媒体に登場が必要
同業他社が利用している
発注して当然という立場になる必要
レイトマジョリティ
実利主義者と同数の保守派
他人が何か言おうが「それが何か?」
昔のWindowsを使っている
実利主義者の声には耳を傾けない
パラダイムが新しくなくなったころに渋々変える
ハイテク製品に関心はない
購買額は大きい
保守派が期待するのは冷蔵庫のようなもの
放っておいて使うときに開くだけ
パフォーマンスではなく利便性を求める
自動車の後方視認カメラ
単機能製品が好き
わかりやすい
価格に対して厳しい
ハイテクベンダーの明るい未来
メインストリーム市場
実利主義者が牽引車
サプライズがないこと
安定性
市場リーダーには喜んでプレミアを払う
十分実用に耐えるものであれば良い
オラクル
製品のユニークな機能
テックマニアには最高の価値
保守派には無価値
Slackの文化
ハイテク製品への関わり方や適応力が異なる
サービスの方が重要
製品の提供からサービスの提供へシフト
サービスに力を入れる
アップルiPad
テックマニアにはcool
実利主義者にはトレーニングコストがない
保守派には教えてもらわなくても使える
それでも使わない層はいる
ラガード層
ラガード層
彼らの影響を市場に及ぼさないようにすること
間違ったことをしたときそれを教えてくれる
営業説明と現実の乖離
キャズムの再検証
移行時の最大の障害
先行事例として紹介できない
ビジョナリーは他企業の経験を活用しようとしない
新規性がなくなれば魅力もない
一つの業界に1人や2人
実利主義者
数多くの先行事例が必要
ビジョナリーは先行事例にならない
製品が現場で稼働している実例
キャズムに落ちる
実利主義者に売れない
大口のビジョナリーに戻る
投資家からの圧力
現経営陣の追い落とし
有望なテクノロジーを格安で手に入れる
メインストリーム市場を入る
兵の侵攻と同じ
侵略者
Dデイ
キャズムはイギリス海峡
まずは目標をニッチなノルマンディーに絞る
焦点を絞って兵力を集中させる
その後フランス各地区を解放
口コミを連鎖させる
口コミが連鎖しなければ?
営業部隊が単発で売るだけ
絞り込んだターゲットとは?
攻略可能な相手
市場拡大の拠点となる相手
火を起こす方法
紙
マーケティング予算
燃やす薪
ニッチ市場のターゲット
燃え尽きる前に火を起こす
相当の信念が必要
キャズムを超えられないのはなぜ?
越えようとする意思が弱かったから
ニッチ市場に集中する意思
「売上が期待できないような分野に手間暇をかけるつもりはない」
キャズム時期に販売重視戦略を立てるのは致命的
まずは橋頭堡を確保すること
先行事例となる実利主義者
ニーズを完全に実現させるようにする
ホールプロダクト
新市場は口コミで評判になることが必須条件
複数セグメントで1、2社獲得も口コミ効果は出ない
口コミ効果がないと売り込みに苦労する
実利主義者はマーケットリーダーから買いたがる
マーケットリーダー以外からは避けたい
社内手続きが楽
品質もまず心配ない
ベンダーが消える心配が少ない
小さな池で大きな魚になる
一つのマーケットセグメントに絞り込む
ニッチマーケティング
ホールプロダクトのテコの原理
口コミ効果
マーケットのリーダーシップ
マッキントッシュのターゲットニッチ市場
フォーチュン500社のグラフィックアート部門
プレゼン資料を作る
限られた部門だがアップルが標準仕様となった
隣接部門に拡大
ドキュメンタムの例
フォーチュン500の製薬会社の薬事規制担当部門
40社程度
「顧客の数ではなく顧客の痛みの大きさで決める」
痛みが激しかった
新薬認可1日遅れが百万円の損失
申請書作成に数ヶ月かかっていた
20万〜50万ページ
今の解決策では解決できない問題
頻繁に発生している
IT部門でなく1人の経営者
現場部門が問題を抱え
経営層が決断し
現行システムと併用して導入する
30社が使うようになった
ボウリングピン効果
金融業界は適切なセグメントではなかった
文書管理は切実ではない
ニッチマーケティング
一番ピンを倒して橋頭堡を築く
痛みが激しい問題
最初のニッチ市場を先行事例として最大限活用する
セールスフォースの例
ソフトウェアの終焉
SaaS
キャズムにすら到達しないだろう
営業という1部門のみをターゲットととする
ターゲットカテゴリの中位の企業を対象とする
対抗するシステムが欲しい
大型のIT投資は難しい
米国内のみ
テックに詳しい企業を対象とする
ハイテク、通信、製薬、金融
VMwareの例
プライベートと会社のPC
テスト環境作成
キャズムを越えようとしている時期
ビジョナリーに売るのがテーマではない
マスマーケットに目を向ける未来とも違う
そのはざま
「どこへ行こうとしているかがわかっていなければ、おそらく目的地にはたどり着かない」
ニッチ市場をターゲットにする
ハイリスク・ローデータ
十分知識はあるのに判断能力が麻痺する
信頼できるデータがない状況で最も難しい意思決定
情報に基づく直感
理詰めで物事を考えて最後は直感で決断
最後は2.3枚のイメージ
ミスれば即死
数値データはソーセージ
つくる工程を見れば見るほど食べたくなくなる
明るい未来の予測数値
予測値の上に予測値を重ねている
砂上の楼閣
空港からフェリー乗り場を世界地図で探す
ターゲットカスタマー
3Dプリンター
テックマニアとビジョナリーはつかまえた
どこから攻める?
候補は多いが時間は少ない
ターゲットカスタマーシナリオが必要
ターゲットカスタマーシナリオ
ヘッダー情報
エンドユーザー(使う人)
テクニカルバイヤー(革新性を評価する人)
エコノミックバイヤー(経済性を評価する人)
業界
地域情報
部門
役職
エンドユーザー
課題
望まれる解決結果
試したこと
何がうまくいかなかったか
経済的影響
解決しなければならない課題
ターゲットカスタマー
購入の必然性
ホールプロダクト
競争相手
パートナーと提携企業
販売チャネル
価格設定
企業のポジショニング
次なるターゲットカスタマー
ただ一つのシナリオに絞り込む
同時に複数セグメントを追わない
ボウリングピンの一つ目となるかどうか
橋頭堡は最適なものでなくても良い
攻略してから次に進めば良い
ターゲットカスタマーのシナリオを出来るだけ集める
全社員から
全てがマイナーチェンジになるまで
番号をつけて社内に配布する
自社の製品が唯一の選択肢になる市場をつくりだす
購入の必然性
メインストリーム市場に近づく
コアプロダクトが似たようなものとなる
コアプロダクトは舞台に立たせてくれるもの
ホールプロダクトが重要になる
いつでも利用可能という期待
マイクロソフトのオフィス
基本的に受け身
市場のリーダーに見えること
シスコに勝ったアルバ
大学の無線ポイントに絞る
競合がいない
死守すべきものがそこにないから
ノーと言わないがイエスとも言わない
商談が先に進まない
普及するのを待っている
実利主義者は比較する
競合と比較される必要がある
対抗製品を定義する
門番
テックマニア
ビジョナリー
実利主義者
保守派
実利主義者が欲しいもの
市場の牽引
マーケットリーダーであることを示す
「製品」から「市場」に着目したマーケティング
実績
業界標準
サポート
先行事例
キャズムを越える
市場重視の考え方にシフトする
製品重視はサブとする
セグウェイには競合がいなかった
対抗製品がない
リプレイスするものがない
奪い取る顧客の予算がない
どの予算を奪うかが重要
(以前の発注先からは奪っている)
ポジショニング
今の姿
将来の姿ではない
希望でもない
顧客が感じていること
強み
この状況ではこの製品がベストと思わせる
競合製品のかけらも頭にない状態
名前をつける
どんなことができるのか
誰が何のために使うのか
どの市場にいるか
財務状況と将来性
ポジショニングの失敗
こうあって欲しいと考えてしまう
外からの目線で見れていない
視点は社内でなく社外に
製品重視から市場重視へ
各市場段階で期待されるもの
テックマニア
アーキテクチャ
基本概念
デモ
説明
技術専門紙への掲載
技術権威者による支持
ビジョナリー
ベンチマークテストの結果
製品の評価レポート
デザインの優秀性
初期製品の売れ行き
専門紙への掲載
ビジョナリーからの支持
アーリーマジョリティ
マーケットシェア
サードパーティの協力
スタンダードへの準拠
アプリケーションの普及
業界紙への掲載
業界アナリストの関心
レイトマジョリティ
売上と利益
戦略的パートナー
一流の顧客
豊富な製品ライン
ビジネス紙への掲載
フィナンシャルアナリストの関心
実利主義者
製品よりも市場の製品への反応に強い関心
マーケットシェア
そのデータがなければ?
パートナーや提携企業の数と質
現在の課題解決能力
キャズムを超えた直後
経営者や一部社員が深い心痛を味わう時期
抜本的改革が必要
個人でなくチーム全体で前進していく体制
初期市場
PSF
なぜベンチャーで働くか
開拓者だから
上司の束縛なし
自由な環境
最新技術
大企業ではできない大きな責任
何か偉大なことを達成したい
営業部隊
ビジョナリーに売り込むプロ
キャズムを越えるとホールプロダクトがいる
カスタマーサービスや安心感
そういった人はメインストリームに入るとどうなるか
移民となる必要がある
イノベーション向きで管理業務は嫌い
手続きと標準化
決断スピードが鈍る
チームが苦手
テストは面倒
バグと改善要望の対応は面倒
ベンチャー投資家がやるべきこと
キャズムが設定されているかチェックする
橋頭堡となるセグメントを意識させる
強みをチェックする
パートナーや提携企業を見つける手助けをする
市場規模を繰り返し検証する
まずは橋頭堡を制覇させる
ビジョナリーと実利主義者
対岸
まずは上陸して橋頭堡を築く
開拓者となる
キャズムを越えたら
移民となる
手続きをつくる
管理する
ターゲット市場セグメントマネージャー
やるべきこと
業界知識を徹底的に学ぶ
顧客のエンドユーザーのフィードバックを得る
どんな機能要件が必要か取捨選択する
期待されていること
先行事例をつくる
実利主義者が知りたいこと
誰がその製品を使って業務改善を行なったか
インサイドセールスとつなげておく
業界標準となる製品をつくる
ホールプロダクトマネージャー
バグと改善要望の適切な処理
市場ニーズをとらえる
マーケティングリサーチ
顧客インタビュー
地味な仕事
今まで軽視されてきた
ホールプロダクトR&D
開発部門とマーケ部門の協力
開拓者
リスクを取る
決断スピードが速い
個人の影響力が大きい
頭の中で宇宙をつくったアルベルトアインシュタイン
移民
手続きが必要
開拓後の土地所有権争い
標準化
権限の委譲
ピーナッツの用途300種開発したジョージワシントン
営業について
新規顧客獲得と既存顧客育成を明確に区別する
新規顧客獲得
一括で報酬
誰にでもできる仕事ではない
ハイリスクな営業
成功には大きな報酬
ハイリターン
開拓者はいずれ去っていく
一定期間の報酬は不向き
既存顧客対応
LTVを指標とする
ハイリスクではない
継続的なだらかな報酬
ハイリターンであってはならない
開発者について
ホールプロダクトはチームの産物
初期開発者だけのものではない
大きな見返りはない
初期市場での成功は配分される
初期市場はコアプロダクトの良し悪しだから
初期市場とメインストリーム
報酬体系が違う
人材の質も違う
パッケージング
箱から取り出すとすぐ使える
カスタマーサポートを減らす
メインストリーム
代替手段と競合製品
どちらにも勝つ必要がある
まとめ
キャズムとは
ビジョナリーと実利主義者の間の溝
どうやって越えるか
部隊の集結
開拓者と移民
橋頭堡をつくる
ボウリングレーン
先行事例を集める
今の市場の位置
わからないことも多い
全員が同じ方向を向かって進んでいることが大切