はじめに
こんにちは、エンジニア3年目の嶋田です。この記事を開いていただきありがとうございます!
今日は、システム構成要素についてまとめます。
目次
RAIDの概要
RAIDの基本
RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)は、複数のディスクドライブを組み合わせてデータの冗長性を高め、読み書きの性能を向上させる技術です。このシステムを用いることで、単一のディスクドライブの故障がシステム全体のダウンタイムにつながるリスクを大幅に軽減できます。
主なRAIDレベルとその特徴
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RAID 0 (ストライピング): 複数のディスクにデータを均等に分割して保存します。高速アクセスが可能ですが、ディスクの冗長性はありません。
- 利点: 高速データアクセス
- 欠点: 単一ディスクの故障で全データを失うリスクがあります。
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RAID 1 (ミラーリング): 同じデータを2つのディスクに同時に保存します。どちらかのディスクが故障しても、もう一方にデータが残るため、非常に高い冗長性を提供します。
- 利点: 高冗長性
- 欠点: データの書き込み速度が遅くなる可能性があります。
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RAID 5: ストライピングとパリティ(エラー訂正データ)を組み合わせた方式。一台のドライブが故障してもデータの復旧が可能です。
- 利点: データ保護と速度の良いバランス
- 欠点: パリティ計算によるオーバーヘッドがあります。
システムの冗長性
デュアルシステムとデュプレックスシステムの違い
- デュアルシステム: 二つのシステムが同時に同じタスクを実行し、一方が故障した場合には、もう一方が処理を自動的に引き継ぎます。これにより、システムのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
- デュプレックスシステム: 一方がアクティブモードで稼働し、もう一方が待機モードにあります。アクティブシステムが故障した場合、待機システムが即座に処理を引き継ぎます。これにより、システムの可用性が高まります。
フォールトトレランスの理解
フォールトトレランスは、システムの一部が故障しても、全体が停止することなく機能し続ける能力を指します。この設計は、特に重要なアプリケーションで求められる機能です。
フェールセーフの実例
故障や異常が発生した際に、システムが自動的に安全な状態へと移行する設計です。例えば、火災警報システムが異常を検知した際に、安全モードに切り替えることが挙げられます。これにより、潜在的な危険から人命を守ることができます。
フェールソフトの活用事例
部分的なシステム故障の際に、非重要な機能を停止させることで、システム全体の稼働を継続させる設計です。例えば、エンターテイメントシステムが飛行機の非常時に不要とされる場合、これを停止させることができます。
フールプルーフの設計原則
ユーザーの誤操作が原因でシステムに障害が発生することを防ぐための設計です。たとえば、重要なコマンドの実行前に追加の確認を求めるなどがあります。これにより、ユーザーの単純なミスが大きな問題を引き起こすことを防ぎます。
システムスケーリングの戦略
スケールアップとスケールアウトの比較
- スケールアップ: 単一のシステムのハードウェア性能を向上させることにより、処理能力を増強します。これには、より高性能なプロセッサの導入やメモリの拡張が含まれます。
- スケールアウト: 複数のシステムやサーバを追加して、総合的な処理能力を向上させます。これにより、システムの負荷が分散され、高負荷時でも安定して稼働します。スケールアウトは、クラウドコンピューティングや分散システムで一般的に採用されます。
クライアントサーバシステムの概要
Web3層アーキテクチャの詳細
このアーキテクチャは、次の三層で構成されます:
- プレゼンテーション層: ユーザーインタフェース。ユーザーの入力を受け付け、表示を管理します。この層は、ユーザーが直接触れる部分であり、使いやすさと視覚的魅力を提供することが求められます。
- ファンクション層: ビジネスロジックを処理します。ユーザーのリクエストに応じてデータの操作や処理を行います。この層は、システムの核となる機能を担い、データの整合性と処理の効率を保証します。
- データ層: データベースやデータストレージが含まれ、データの永続化を担当します。この層は、データの安全性とアクセスの速度を保証し、システム全体のデータ管理を行います。
シンクライアントとRPCの説明
シンクライアントは、主にデータ入出力を担い、計算処理はサーバーが行います。RPC(Remote Procedure Call)は、ネットワーク上の異なるコンピュータ間で関数やプロシージャを実行するための技術です。この技術により、シンクライアントは軽量化され、高速なレスポンスと低いシステム負荷を実現します。
RASとRASISの詳細解説
- RAS (Reliability, Availability, Serviceability): システムの信頼性、可用性、保守性を指します。これらの要素は、システムが長期間にわたって安定して機能するために重要です。
- RASIS: これにデータの完整性(Integrity)とセキュリティ(Security)を追加したものです。データの完整性は、データが正確で信頼できる状態を保つことを意味し、セキュリティはシステムとデータを外部の脅威から守ることを指します。
復習問題
以下の問題を解いて、今日学んだ内容を確認してみましょう。
問題1: RAIDレベル
RAID 0の特徴として正しいものはどれですか?
- データを冗長に保存し、高い耐障害性を提供する
- データを複数のディスクに分散保存し、読み書きの性能を向上させる
- 一台のディスクが故障してもデータの復旧が可能
- データの書き込み速度が遅くなる可能性がある
問題2: デュアルシステムとデュプレックスシステム
デュアルシステムとデュプレックスシステムの違いは何ですか?
- デュアルシステムは冗長性がなく、デュプレックスシステムには冗長性がある
- デュアルシステムは同時に同じタスクを実行し、デュプレックスシステムは一方が待機モードである
- デュアルシステムは待機モードであり、デュプレックスシステムがアクティブモードである
- 両システムとも、常にアクティブモードで稼働する
問題3: フォールトトレランスの概念
フォールトトレランスとは何を指しますか?
- システムが全く故障しないこと
- システムの一部が故障しても全体が停止しない能力
- システムが故障した際に自動的に修復する機能
- システムの故障を事前に防ぐメンテナンスプログラム
問題4: スケーリング戦略
スケールアップとスケールアウトの主な違いは何ですか?
- スケールアップはシステムのハードウェアを交換し、スケールアウトはソフトウェアのアップグレードを行う
- スケールアップは単一のシステムの能力を高め、スケールアウトは複数のシステムを追加する
- スケールアウトは主にメモリの拡張に焦点を当てている
- スケールアップはシステムの可用性を低下させる
問題5: 三層アーキテクチャ
Web3層アーキテクチャのファンクション層の役割は何ですか?
- ユーザーインターフェースを提供し、ユーザーの入力を受け付ける
- ビジネスロジックを処理し、データの操作や処理を行う
- データを保存し、データの安全性とアクセス速度を保証する
- システム間の通信を管理し、データ転送を行う
解答と解説
問題1の解答
解答: 2 データを複数のディスクに分散保存し、読み書きの性能を向上させる
解説: RAID 0は「ストライピング」と呼ばれる手法を用いて、データを複数のディスクに均等に分散保存します。これにより、データの読み書き速度が大幅に向上しますが、冗長性は提供されません。そのため、一台のディスクが故障すると全データを失うリスクがあります。
問題2の解答
解答: 2 デュアルシステムは同時に同じタスクを実行し、デュプレックスシステムは一方が待機モードである
解説: デュアルシステムでは、2つのシステムが同時に同じタスクを実行し、一方が故障した場合にはもう一方が処理を引き継ぎます。これに対してデュプレックスシステムでは、一方のシステムがアクティブモードで稼働し、もう一方が待機モードにあるため、アクティブシステムが故障した時に待機システムが即座に処理を引き継ぎます。
問題3の解答
解答: 2 システムの一部が故障しても全体が停止しない能力
解説: フォールトトレランスは、システムの一部が故障してもシステム全体が機能し続ける能力を指します。この設計により、重要なサービスやアプリケーションがダウンタイムなしで継続的に運用されることが可能です。
問題4の解答
解答: 2 スケールアップは単一のシステムの能力を高め、スケールアウトは複数のシステムを追加する
解説: スケールアップは、既存のシステムのハードウェア、例えばプロセッサやメモリを強化することにより処理能力を増加させます。一方でスケールアウトは、追加のサーバーやリソースをシステムに組み込むことで、全体の処理能力を拡張し、高負荷時のパフォーマンスを向上させます。
問題5の解答
解答: 2 ビジネスロジックを処理し、データの操作や処理を行う
解説: Web3層アーキテクチャのファンクション層(ビジネスロジック層)は、システムの中核となる機能を担い、ユーザーのリクエストに基づいてデータの操作や処理を行います。この層は、データの整合性を保つためのビジネスルールの適用や、複雑な計算やデータアクセスを管理します。
最後に
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
基礎知識があるという証明、担保として資格はある方がいいな〜と最近思っています。
なので、未経験エンジニアの皆さん一緒に頑張りましょう!