Qt はデバッグビルドとリリースビルドの2つしかないが、実はデバッグ情報付きのリリースビルドも作成できる。ただし、この方法でビルドしたものはサポートされない。
configure では直接作成することが出来ないので美しい方法ではないが mkspecs 以下にある qmake.conf をいじってからビルドする。今回の例は Visual Studio 2010 で行う。 ファイルは mkspecs/win32-msvc2010/qmake.conf にある。変更する点は二箇所。
- QMAKE_CFLAGS_RELEASE = -O2 -MD
+ QMAKE_CFLAGS_RELEASE = -O2 -MD -Zi
- QMAKE_LFLAGS_RELEASE = /INCREMENTAL:NO
+ QMAKE_LFLAGS_RELEASE = /DEBUG /OPT:REF
これで configure を実行してビルドすればデバッグ情報つきのリリースバイナリが作成出来るようになる。
ちなみにそれぞれの値は QMAKE_CXXFLAGS_RELEASE_WITH_DEBUGINFO と QMAKE_LFLAGS_RELEASE_WITH_DEBUGINFO の値をそのまま差し替えただけである。