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量子コンピュータと量子力学のつながり

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目次

  • はじめに
  • 量子コンピュータ
  • 量子コンピュータとシュレディンガー方程式
  • 量子力学の世界
  • おわりに
  • 参考文献

はじめに

この記事はSLP KBIT AdventCalendar2024 1日目の記事になります。

皆さんこんにちは、1日目の記事を担当する「しぐま」です。
今年も始まりました、AdventCalendar!
私は今回で3回目の参加になりますが、25日まで途切れることなく完走した経験がありません。
今年こそは最終日までバトンが繋がることを期待しています。
(本日から3日間私の記事が続きますが、飽きることなく他の執筆者の記事を読んでいただけると幸いです。)
当記事では、量子コンピュータと量子力学について3回に分けて紹介していきます。
また、私は大学で材料系を専攻しているので、他のメンバーが書いている情報系の記事と比べると内容は薄くなると思いますが最後まで読んでいただけるとありがたいです。

量子コンピュータ

皆さんは、スマートフォンで複雑な計算をしたり、インターネットで膨大な情報を一瞬で検索したりできることを当たり前のように思っているかもしれません。
しかし、これらの技術は、私たちが普段目にすることのない小さな世界、すなわち原子や電子といった量子力学の世界で生まれたアイデアの上に成り立っています。
近年、この量子力学の不思議な性質を応用した新しいコンピュータ、量子コンピュータが注目を集めています。
量子コンピュータは、従来のコンピュータでは解くことが困難な問題を、飛躍的に高速に解ける可能性を秘めています。
例えば、新薬開発、人工知能、暗号解読など、様々な分野で量子コンピュータの活用が期待されています。

量子コンピュータとシュレディンガー方程式

量子コンピュータの心臓部を支えるのが、シュレディンガー方程式と呼ばれる方程式です。
シュレディンガー方程式は、量子力学の世界で最も重要な方程式の一つであり、原子や分子といったミクロな世界の粒子の動きを記述します。
量子コンピュータは、量子力学の不思議な性質である重ね合わせや量子もつれを利用することで、従来のコンピュータとは全く異なる計算方法を実現します。
シュレディンガー方程式は、この重ね合わせの状態がどのように変化していくのかを数学的に記述することで、量子コンピュータの計算過程を詳細に解析することを可能にします。
つまり、シュレディンガー方程式は、量子コンピュータの動作原理を理解するための鍵となる方程式なのです。
シュレディンガー方程式は以下の通りです。

\displaylines{
iℏ\frac{∂Ψ(x,t)}{∂t}=HΨ(x,t)
}

この方程式を細かく導出していくことも可能ですが、ここで導出を始めてしまうと、次回以降、皆様がSLPのAdvent Calendarを読まなくなることが危惧されますので、やめておきます。

量子力学の世界

量子力学は、原子や分子といったミクロな世界で起こる現象を説明するための物理学の理論です。
私たちの身の回りにあるものは、すべて原子からできています。
しかし、原子の中を覗いてみると、そこでは古典物理学では説明できない不思議な現象が起こっています。
例えば、電子は粒子であると同時に波のような性質も持っているという「波動性と粒子性の二重性」や、複数の状態が同時に存在する「重ね合わせの原理」などが挙げられます。
これらの概念は、私たちの日常の感覚からはかけ離れており、一見すると理解し難いものかもしれません。
しかし、量子力学は現代物理学の基礎であり、私たちの宇宙を理解するために不可欠な理論なのです。
古典物理学では、物体の位置や速度は常に明確に決まっており、ある瞬間の状態が分かれば、未来の状態を正確に予測することができます。
しかし、量子力学の世界では、粒子の位置や速度は確率的にしか記述できません。
古典物理学では説明できない現象として、「電子とスリットの実験」や「シュレディンガーの猫」の話があります。
「電子とスリットの実験」や「シュレディンガーの猫」の話はSLP KBIT AdventCalendar2024 3日目の記事で詳しく説明しようと考えています。

おわりに

今回の記事では、量子コンピュータと量子力学について簡単に説明しました。
2日目の記事では、シュレディンガー方程式と量子コンピュータについてもう少し説明していきます。
難しい話が続くと思いますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
3日目の記事は「シュレディンガーの猫」の話など気軽に読める内容になっていますので楽しみにしてください。

参考文献

  • 「初等量子力学」 原島鮮 著
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