Ubuntu 23.10ことmanticがリリースされました。Ubuntu Serverの見た目は変わり映えしませんが各ソフトウェアはそれぞれバージョンが更新され、systemdも249から253へと更新されています。書式が変更されたものはともかくとして systemd-networkd-wait-online がタイムアウトを起こすようになってしまいました。時間制限の2分間きっちり待たされます。
networkctl で確認すると、全て configured になっています。
$ networkctl
IDX LINK TYPE OPERATIONAL SETUP
1 lo loopback carrier unmanaged
2 wan ether enslaved configured
3 lan1 ether no-carrier configured
4 lan2 ether no-carrier configured
5 br0 bridge degraded-carrier configured
6 dm0 ether routable configured
ログを見ただけではいまいち何処に問題があるのかわかりません。
デバッグを有効にしてsystemd-networkd-wait-onlineを実行してみると、、
$ sudo SYSTEMD_LOG_LEVEL=debug /usr/lib/systemd/systemd-networkd-wait-online
Found link lo(1)
Found link wan(2)
Found link lan1(3)
Found link lan2(4)
Found link br0(5)
Found link dm0(6)
br0: Operational state 'degraded-carrier' is not in range ['degraded':'routable']
br0: Operational state 'degraded-carrier' is not in range ['degraded':'routable']
Timeout occurred while waiting for network connectivity.
止まりました。br0のOperational stateがレンジ内に入っていないと。これ自体は以前も同じでは?jammy(Ubuntu 22.04)で確認すると同じメッセージが出ているもののタイムアウトは起こしません。メッセージだけ見るとレンジ内に入っていないにも関わらずスルーしていたのが障害ということでしょうか?
br0はインタフェースを3つ束ねてブリッジにしているため、3本とも刺さないと routableにはなりません。
以前はブリッジだとそのあたりを考慮してくれていると思っていたのですが、、、、
ということで、degraded-carrier の場合はもうオンラインだよということにしてしまえば良さそうです。
systemd-networkdの設定にRequiredForOnineを追加しします。
[Link]
RequiredForOnline=degraded-carrier
※netplanでbr0インタフェースを定義した場合、この場所へ追加の設定を記述します。
無事 br0: link is configured by networkd and online.
になりました。なるほど、configuredかつonlineでなければいけないのですね。
DHCPv6-PDまわりも設定が変わっていましたし、systemd(networkd?)はまだまだ変更がはげしそうですね。