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AtraeDay 21

エンジニアが上場企業の評価制度を一緒に作ってみた

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最初に

この記事はエンジニアとして働く私が社内の評価制度を評価制度メンバーと一緒に運用するところまでやったログ的なものになります。

最初は僕はエンジニアとビジネスサイドの評価制度を分けた方が・・と考えてた時期もありましたが、結局は今の所はですが一本化されて運用しています。なので純正なエンジニアのための評価制度ではないことご了承ください。


うちの会社は何を目指している会社か?

「世界中の人々を魅了する会社を創る」というビジョンを掲げている会社で、去年東証マザーズに上場しました。

まだまだ小さい会社ですが、このビジョンを実現するために社員一丸となって働いています。

「世界中の人々を魅了する」って抽象的すぎない?思う方は多いと思います。

このビジョンはうちの会社に関わってくれる人(勿論、株主、社員、弊社のサービスを使ってくれる全ユーザーの方々)や応援してくれる人全てにきちんと価値貢献をしていきたい、少しでも幸せになって欲しいという想いが込められています。

現在社員数は40人程度で、鋭意募集中です。(特にエンジニアの皆様!)


うちの会社は今は何をしている会社か?

今は「転職サイト Green」「ビジネスマッチングアプリ yenta」「組織改善プラットフォーム wevox」という3本の事業を軸にしており、所謂HR Techと呼ばれるところに軸足を置いている会社です。

たまに質問で「この先もずっとHR Tech分野でやっていくのか?」という質問をされることがありますが、そんなことはないです。

今は純粋にHR Tech分野に軸足を置いているだけという感じで、この先金融や医療、ゲーム、どんな分野でやっていくかは全然決まっておりません。

正直、事業次第という感じで「この業界でビジネスをやりたい」という強い想いがある方とビジネスチャンスがあればどんな分野でも入りこんでいく可能性がありますし、逆に既存の事業とカニバるけど・・・という新規事業でも全然入り込んでいく可能性もあります。

業界や市場、事業の性質などには拘らず、きちんと価値を届けるため、かつビジネスとしてチャンスがあるのであれば一切気にせずいきたいと考えております。

特にビジョンに「世界中」とあるので、世界中で価値が提供できるようなビジネスが今後出来ればなと考えております。


僕について

僕はアプリケーションエンジニアとして2008年に中途で入社しました。入社してから約10年くらい経ちますね。早いものです。

今月34歳になりまして、アトラエが3社目です。

スキルセットに関してはインフラの構築(AWS)からアプリケーション(サーバーサイドからクライアントサイドまで)の設計・実装・保守・運用と比較的幅広く働いております。

言語はRubyがメインで、場合に応じてGoとかCとか他の言語を使って対応することもあります。

僕は入社時点から大きなサービスを創りたいと考えていて、特別技術を学びたいと考えていたわけではなく、必要に応じて必要な技術を学び、活かしていたら今のようになっていたという感じです。

未だに大きなサービスを創りたいとは考えていて、死ぬまでには一つくらい大きく当てて死にたいと思っていますw


入社から今まで何をやってきたか

入社から4年くらいは新規事業(今はもうない....)のエンジニアリング部分を担当し、その後はずっとGreenの開発を行っていました。

10年くらい同じ会社に勤めていると昔話の一つも出てきて、最初に作りきった新規事業のサービスは、1台のサーバーの中にwebサーバー/アプリケーション/DBも全部入れていたなーとか、移転直後はLANの配線やら、リーマン直後にはDBの復旧のために何日も深夜対応を続けたり、ほぼオンプレのようなクラウドを使っていて(AWSではありません!)当時は色々としんどいなーと思ってはいても、今ならそんなことあったねーと笑って話せるくらいにはなってますw

そんな中、今年はじめてアトラエの中できちんと「評価制度」というものを作ろうとなり、そのメンバーとして手を上げ、アサインし、2017年の10月には評価制度βみたいなものをなんとか作り、運用までもっていきました。

というわけでアトラエにはエンジニアの基盤となる技術から評価制度まで多岐に渡った、かつとても重要な経験をいくつもさせてもらってますw


今までの評価方法

弊社は今まで評価制度という、「具体的にXXをやったらこの評価ですよ」というようなきちんとした制度はありませんでした。

しかし評価自体は行っていて、根本的には「みんなで頑張って得た利益を、貢献度に応じて分配する」のが全社員にとってフェアであるという考え方のもと半年に1回評価(給与改定含む)を行ってました。

社員はそのタイミングで「この半期自分が目指していたこと、定性面、定量面」をシートにまとめて提出し、そのシートを踏まえ、経営陣(≒各事業リーダー)がそれぞれのチームメンバーを評価し、更に全体感のバランスを調整し、評価を決め、給与を決めるという形で運用してました。

もう少し説明すると利益の出ていない新規事業のメンバーに関しても、じゃあ利益の出ている事業に移った場合、その人はどのくらいのバリューを出せるかね?ということを議論して決めていたので、例えば利益が出ていない新規事業だから給与が安いということもなかったですし、逆に利益が出ている事業だからどうこうということもありませんでした。

ただここまで書いてわかる通り、このやり方はとても時間と手間がかかります。

今はそれでもまだ何とかなってます(それでも約半月強くらいは評価関連に時間が割かれてます)が、事業が10個に増えたり、社員が3倍くらいになったタイミングで崩壊しかねないねということで、今のうちに評価制度をきちんと明文化しようというプロジェクトが発足しました。


どんな評価制度になったか?

まず人が人を正しく評価するのは不可能だと考えています。

それでは評価制度でどうあるのがより良いか?と考えた時に、やはりその会社の価値基準が含まれているもの、そして社員に対して「こういうバリューを出せる社員になって欲しい」というメッセージの方が良いのではないかと考えております。

そしてその会社において価値基準をきちんと体現している人が評価されるようになるべきだと考えております。

その結果、弊社ではどんな評価制度になったか?をまとめました。

※尚、これはあくまで2017年10月段階での評価制度の話なので、来年、再来年の評価制度では基準や軸が多少なりとも変化していくと思います。

まず、よく評価制度でエンジニアとビジネスサイドで分けることがありますが、弊社ではそこは分けずに全社員二つの軸で評価出来たらと思い作りました。

その軸が以下の二軸になり、それぞれの軸でA〜Dまでのランクと、その中でもう少し細かく1〜3までのレベル分けをしており、例えばA1やB2のように最終的にその中のどこかに位置付けされるという形になりました。

・事業を創ることが出来る能力

・チームを創ることが出来る能力

まず一つ目の「事業を創る能力」ですが、やはり弊社のビジョンとして「世界中の人々を魅了する」という想いが込められております。

魅了するには色々な方法があります。それは事業だけでなく、会社の取り組みや組織・風土でファンになってもらう方法もあるでしょうし、エンジニア的には作ったものを対外的に公開することでファンになってもらう方法もあると思います。

ただ、やはり会社組織としてはお金は人間でいう血液だと考えています。

血液がないといくら何をやっていても、社員にお金が払えなくなります。そして株主への還元も出来なくなります。

そうなると人は離れていき、会社は伸びなくなり、ひいては潰れてしまいます。そう考えると、やはりビジネスでお金を稼ぐというのは必要なことだと考えております。

なのでやはり事業を創れる人、スケール出来る人が評価されますし、そう考えるとエンジニアリングだけでなく、マーケティングやセールスサイド含めた知識を有し、活かせる方が有利だと考えております。

ちなみに、勿論OSSを創ることを評価しないという話ではありません。それが世の中的に価値のあるOSSであれば色々な面でバリューがあると思っています。

多分そういう人がいると、採用にとても有利になることは容易に想像できますし、事業における実装速度が大きく変わったりするでしょう。

ただ、結局は最終的には事業側にも大いに貢献してくれるだろうと考えているため、今の評価制度でも吸収できるのではないかと考えております。

また、正直それが出来る人は今まで社内にはおらず、そのバリューがわかっていないというのも理由の一つで、そこを踏まえて今後も色々変えていけたらと思っております。

次に「チームを創る能力」というのは弊社ならではの軸ではないかと考えております。

弊社はホラクラシー型という組織運営方式を採用しております。ホラクラシーとは「意思決定を行う際に上司が決めるのではなく、現場が自立的に判断し、自走する組織」のことで、現実的に弊社は「役職を撤廃」し「上司がいない」という形で会社・サービスを運営してます。

これもビジョンから落ちてきており、「世界中の人々を魅了する」サービスでないといけないと考えてます。そう考えると良いものは1分1秒でも早く提供しなければいけません。

一般的な組織だと意思決定をするのが上司で、本当に良い技術を導入しようとする際にエンジニアではない上司だと理解できなかったり、理解に乏しくエンジニアが本当に良いと思っても使えず、ユーザの価値の最大化に時間がかかったり、そもそも出来ないとなると本末転倒です。

そう考えると結局は現場が判断して現場で決めるのが一番です。

勿論これはとてもリスクが高いことで、「新しい/好きな技術を使う」ことと「顧客の価値の最大化」は別の話です。

ここが任せられないと「技術を使うこと」が優先されてしまい「価値の最大化」が蔑ろにされかねません。

ユーザーを向いてチームを創るには「価値の最大化」を理解し、そこに対して走り続けられる情熱と専門性を兼ね備えたチームでなければなりません。

そしてアトラエという組織においては、そういうチームを創ることが出来る能力、そしてそれがどんなメンバー、例えば海外の人でもリモートの人でも好き嫌いも関係なくメンバー全員のエンゲージメントを高め、チームのパフォーマンスを最大化できる人が評価されます。


どう評価するか?

弊社では360度評価を導入しました。完全な360度評価ではなく、自身が評価して欲しい人を5人(内1人は事業リーダーなので実質4人)を選ぶようにしました。

これも、人数が増えた時に今のように経営陣が見るというのは物理的に不可能だし、やはり評価は一緒に仕事をしている人が一番よくわかっているよね、ということでこの仕組みにしました。

現在はあくまでプレビュー版のような位置付けで、経営陣の評価の際の判断軸の一つという感じですが、最終的にはきちんとした評価軸を給与やその他の待遇等にも反映出来れば良いなと考えております。

一般的な懸念としてよく言われるのは、談合して評価を上げ合ったり、当然人間なので好き/嫌いという感情面が評価に影響があったり、特に指導すべき人が評価者を気にするあまりきちんと指導できないなどのデメリットが挙げられます。

が、こちらに関しては特に手を打ってはおりませんし、今の所はそれをせずとも上手くいっているのではないかと思っています。

まずホラクラシーという組織形態上、社員を信頼しているため、談合に関しては無いと信じております。また現在は最終的に経営メンバーが入ってバランスを見ているため、明らかにおかしい部分はチェックできております。

次に感情面ですが、人間である以上影響があることは理解できます。この部分は非常に難しくはあるのですが、基本的には自分が納得感のある人を選んでもらう仕組みで一定担保できているのではないかと思っております。

最後に指導者の問題ですが、まず何よりも顧客体験を優先したいと考えていると、きちんと指導すべき点は指導しなければなりません。

が、それをしないということはビジョンに反する行動になりますし、指導すべき人が指導してこそきちんと評価されるカルチャーになっているため、今の所最初に挙げたような懸念は見当たらない状態ではあります。


評価制度を導入してみて

全社員、大きな問題や認識のズレはありませんでした。特に弊社は採用時にはカルチャーフィットを優先していることも強く影響しているとは思います。

でも、実は隠しているだけの人もいるのでは?と思われるかもしれませんし、その可能性もあります。

が、テストとして何度か実施したり、最終的にアンケートをとってみたりしましたが、結果的には大きく方向性にズレはなかったという認識でおります。

勿論次の評価制度に向かって文言の修正やその他諸々とブラッシュアップはしております。

他の社員からは「今まで抽象的でよくわからなかった部分も明文化されたことによって目指しやすくなった」という声も聞いているため、非常に良かったなと考えております。


もし興味があれば

ここからは弊社の紹介になりますw

弊社はここに書いたような内容で運営している組織です。

勿論目指していることはあくまで理想像ですし、今も、今までも出来ていないことが数多くあります。

結果、お客様に迷惑をかけたこともありますし、大きな会社の社員と自分たちの待遇を比べてもまだまだ理想とは程遠いと思っております。

理想へはまだまだ遠いですが、そこに向けてやりたいことも山ほどあります!

そして僕が知っている会社の中でここまでビジョンと評価制度や事業を含めてやっていることが一貫している企業はそうはないと思っています。

(さっき言ったように出来ていないこともいっぱりありますけど!)

なので、もしこんな会社に興味があれば是非声をかけてください。

もっと知りたいとか、ここどうなの?とかそこまで言うなら給与安いんじゃないの?とか何でも良いです。

「世界中の人々を魅了する会社を創る」に本気で挑戦してみたい、少しでも興味がある、アトラエという組織に興味がある・・など何で良いです。何か聞きたいことがあれば連絡ください。

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