3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

確率論的に円周率πを推定してみた

Posted at

Pythonの標準ライブラリrandomを用いて、確率論的に(厳密に言えばモンテカルロ法的に)円周率を推定してみたという話です。
(読了見込時間:4分)

考え方

xy座標を思い浮かべてください。
pi1.png

ここに、原点Oを中心とする、半径rの円(Cとします)と、一辺が2rの正方形(Sとします)を描きます。
pi2.png

Sの中に、ひたすらランダムで点(dot)を打ち続けます。
pi3.png

Sの中を埋め尽くすほど点を打ったとき、「Sの中にある点の数:Cの中にある点の数 ≒ Sの面積:Cの面積」と言えます。
pi4.png

Sの中にある点の数を「s_dot_num」、Cの中にある点の数を「c_dot_num」とおくと、

(c_dot_num) / (s_dot_num)
 = Cの面積 / Sの面積
 = (π * rの2乗) / (2r)の2乗
 = π / 4

となることから、

π = 4 * (c_dot_num) / (s_dot_num)

と定義ができました。
あとは、c_dot_numとs_dot_numをそれぞれ求めることができれば、πの値を推定できます。
(rの値は関係ないようですね)

コード

今回はPythonで書きました。

estimate_pi.py
# 一辺の長さが1の正方形内にランダムにドットを打ち、円周率を推定する。
import random

def estimate_pi(n):
    c_dot_num = 0
    s_dot_num = 0
    for _ in range(n):
        x = random.uniform(0, 1)
        y = random.uniform(0, 1)
        distance = x**2 + y**2
        if distance <= 1:
            c_dot_num += 1
        s_dot_num += 1
    pi = 4 * c_dot_num / s_dot_num
    return pi

if __name__ == '__main__':
    print('dotが100個のとき、円周率は{}'.format(estimate_pi(100)))
    print('dotが1000個のとき、円周率は{}'.format(estimate_pi(1000)))
    print('dotが10000個のとき、円周率は{}'.format(estimate_pi(10000)))
    print('dotが100000個のとき、円周率は{}'.format(estimate_pi(100000)))

※イメージ
pi5.png

実行結果

1回目
r1.png
2回目
r2.png
3回目
r3.png

おおよそ3.141前後になりました。
試行回数n(=dotを打つ回数)を増やすにつれて、精度が高まっています。

まとめ

今回は、乱数を用いて円周率を推定してみました。
学術的には、乱数を用いて何らかの値を見積もる手法を「モンテカルロ法」と呼ぶそうです。

コード自体は決して難しくはないのですが、初めて知った時に「そういうアプローチがあるのか!」とテンション上がったので備忘録として。

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?