Oculus Rift CV1は、ご存じの通りメガネ着用者が使用するには少々…きついのであります。
顔に当たる部分のスポンジには凹凸があるわけではないため、しっかりと装着するとメガネのフレームが強く押されて圧迫感があります。
また、メガネ着用者がVRヘッドセットを使うときには、HMDと眼の位置合わせに加えて、メガネの位置合わせもあるんです。大事なところです。
VRヘッドセットを装着した後に、メガネのフレームだけを持ってクイックイッと前後や上下の位置を調整するのです。未加工のCV1ではそこが圧迫されていてやりづらいのです。
この記事では、これらを低減するメガネ向けOculus Rift CV1カット加工経験をシェアしたいと思います。
#メガネ向けOculus Rift CV1カット加工の手引き
##準備する道具
- デザインナイフまたは細いカッター:良く切れるもの。新刃推奨。
- カット位置の目印になるもの。マスキングテープを使いました。
##フレームの取り外し
スポンジ部分はフレームごと簡単に外せます。汚れが酷いときはもみ洗いできるので安心ですね。
固定されている部分は上下x箇所。ひっこぬくと簡単に外せます。
##カット位置の確定
手持のメガネを4つほど着用して跡が残り干渉した部分をマーキングしてみました。
人によって場所は異なるでしょうがだいたい目線─中央─からやや上あたりのところにメガネのフレームが来るようです。センターの位置よりもやや上のところですね。
ちょっと広めにマスキングテープで目印を付けます。全長15mmくらい取りました。
体験会用なら様々なタイプのメガネの方がいらっしゃるので、もう少し広めが良いのかもしれません。
反対側も同じところをマークしました。これでカット準備は完了です。
##カット前の注意事項
新しい刃にしたデザインナイフまたはカッターを用意してください。切れ味が鈍っていると無駄な力がかかってベースとなっているプラスチックを切ってしまう恐れがあります。このパーツは単品売りされていませんので注意しましょう。
今回は、メガネのフレームが当たる部分を完全に切り取るのではなく、クッションとなっているスポンジのみ(画像青枠)を取り除き、顔に当たる表面素材の層(画像赤枠)を残す方法にします。無反発クッション状態にするわけですね。
- マークした両側を縦に
- フレームとの接着面と表層
マークした場所を、デザインナイフで掘るようにカットしていきます。まずは内側から、そして外側からと、両側から少しずつ切り進んでいきます。デザインナイフを垂直に差し込み、刃の当たらなかったスポンジ部分を掻き出す感じで引いて戻します。
表層は固さが違うのでその感触を手がかりにしていきます。
スポンジだけ切れればよいので力はいりません。優しく数回撫でるようにカットしていきます。回数で稼ぎます。力をかけてしまうと表層やベースフレームをざっくり切ってしまう恐れがあるので慎重にやりましょう。
カット後のフレーム(画像青②のある側)には糊が残ってしまうので、簡単な端布かフェルトを貼るのが良さそうです。
カットしたスポンジの表面だけをはぎ取り、両面テープで付けておいても良いですね。
完成です。装着するとするっとメガネフレームがカット位置に入り、快適になりました。
#おしまい
これでメガネのフレームを押さえつけるスポンジが無くなったことで、
装着時の圧迫感が軽減され、かつ被った後のメガネ位置の調整もやりやすくなります。
ちょっとした加工ですのでトライしてみてはいかがでしょうか。
#免責事項
※免責事項のおやくそく:この記事を参考にして行われた加工の結果によって生じた破損等の責は負えません。
#VRヘッドセットの装着タイプについて
ViveやOculusRiftではゴーグルタイプなのでがっつり顔に密着するわけですが、
PSVRでは頭部固定リングから吊るした状態で眼に合わせるので、メガネフレームはもちろん顔面への圧迫フリーなんですよね。そこらへん上手いなーと思います。
今後PSVRの普及で「吊るし装着タイプ」が主流になったりしていくのかもしれません。そういえばHoloLensも似た様な形状でしたね(まだ未体験…被りたい!)。
とか9月頃下書き書いてたら中華方面はもうそのデザインが!
Xiaomi、3,000円の高性能なスマホVRヘッドセットを発表 | Mogura VR - 国内外のVR最新情報
http://www.moguravr.com/xiaomi-vr/
これで三千円…だと…!?
#おまけ
カット加工に至るまでの試行錯誤も一緒に載せておきます。
スポンジの反発があるのでごわっとしてしまうし、締め上げるのでフレームが歪み痕がつくので却下。
それでは良きVRライフをお送りください。
ノシノシ