昨日の@kosan さんのコードレビュー振り返りに続きまして、Wano Group Advent Calendar 2022の20日目の記事となります。
(「レビューで受けた指摘の内容をまとめておこう」という発想がもうエラいと思いました。ワタシも電車で舌打ちされたこととかをデータベースにまとめようと思います)
更新履歴
- 2022.12.20 初稿
ネタバレ
対象:だれでも
チーム開発業務はバンド活動と同様、メンバーを尊重することがとても大事!
バンド活動はチーム開発業務と同様、メンバーを尊重することがとても大事!
はじめに
こんにちは!@shibe_ です。TuneCore Japanでバックエンドエンジニアをしています。
今年の3月にTuneCore Japanに入り(採用に至るまでの経緯などはこちら)、実装業務にたずさわるかたわらで演奏活動を行っています。
その中でいつか、以下のようなコミュニケーションが発生したことがありました。
ソースコードのレビューにて
< shibe君、今のコードだと一回の更新処理のためにデータの取得処理を行いすぎてると思う! 処理速度が早くなるように、まずは二重ループになってる部分を分けてみない?
< ご指摘ありがとうございます……
演奏の合わせ練習にて
< shibe君、サビに入ってから 音量がちょっと大きすぎるように感じる! 他の楽器が聞こえるように、今の2割くらいの音量で試してみてもいい?
< ご指摘ありがとうございます……
比較してみよう!
みなさまほんとうに優しくご指摘くださり涙が出そうになりました。生きているといいことってありますよね。
上記の指摘事項では、以下の余白が残されているように感じます。
- 自分が「正しい」と思う意見に固執しない
- 「〜だ!」 -> 「〜と思う」という言い換え
- メンバーの意見を得られる余白をつくる
- 「〜しない?」という提案形式での指摘
- メンバーが最善と信じる行動を取っていると信頼すること
- ものごとを頭ごなしに否定しない!
さて、このようなコミュニケーションはそれぞれどんな精神性から来ているのでしょうか?
デベロッパーは?
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか にて提示されている、
Googleチームの基盤となる三本柱「HRT」は以下の通りです。
- 謙虚(Humility)
- 尊敬(Respect)
- 信頼(Trust)
上記三点すべてが相手(=メンバー)を尊重する、という点が共通しています。
それでは、ミュージシャンは?
また、成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイドでは、プロフェッショナリズムの4つの要素として以下を提示しています。
1.時間を守る
2.しっかり準備する
3.礼儀正しさ
4.誠実さ
その中で、
3.礼儀正しさ
4.誠実さ
が特に「HRT」と類似した概念であると考えられます。
なんで?
もちろんこれらは「人として当然だから」と考えることもできると思います。ですがただ当然なのであればわざわざここに書かないでしょう。「当然」である以上に必要な理由、すなわちそれらを求められる「状況」があるはずです。状況についての仮説を以下に記します。
- 締切が存在する
- ひとりでできることは限られる
- そのくせひとりでやらなければやらないことがある
- 目標と実績を定量的・定性的に評価する必要がある
- しかもその評価は相互評価である
感想
仮説を考えてみて、これって音楽の制作や開発業務にとどまらない抽象度になっている気がしてきました。もしかしたら、たとえば「シェフのためのレストランビルディング手法」みたいな本とかもあったりするのかも。
引き続きこれらの文献を読み、より円滑なプロジェクト推進ができるよう尽力してまいります。
この記事で、より多くの魂が救われることをここで祈り続けています。
参考文献
TuneCore Japan では 一緒に働くメンバーを募集しています。
エンジニアだけでなく、Director等の各種ポジションをオープンしているので興味がわいた方はぜひご覧ください!