#スパコンと自分のマシンを比べてみる
最近、スパコン周りの話題が人気だ。
またもスパコンにメス 「見合った成果説明できず」
京速コンピューターが、予算にあった成果があるかという突っ込みが入ったそうだ。
そのニュースをぼーっと見ながら、疑問に思った。自分の手元にあるマシンに比べてどの位、京速コンピュータは速いのだろう?
ということで、スーパーコンピューターでよく使われるベンチマークソフト LINPACKを手元で動かしてみて、どの位違うものなのか比べてみることにする。
実際のスパコンは、メモリーやストレージ性能も段違いなので、あまり真に受けないように。
# ベンチマークソフトを入手
スーパーコンピュータの準位比較としてはTOP500というランクが有名だ。そこではLINPACKベンチマークというベンチマークが使われているようだ。LINPACKについてはこちら。
書いてあることはよくわからないが、世の中よくしたもので、ベンチマークソフトを配っている企業がある。INTELにLINPACKベンチマークソフトがあった。
こちらのサイトから、アプリをダウンロードすれば、実行バイナリーを入手できるようだ。本来であればソースコードからコンパイルするらしいが、めんどくさいので、バイナリーを利用する(Linux,windows,osx版がある)。
macで試したので、osx版をダウンロードして、解凍した。
解凍後 m_mklb_p_11.3.1.002/benchmarks_11.3.1/mac/mkl/benchmarks/linpack
と深いフォルダーに、runme64
とかrunme32
というプログラムがある。linpack_cd64
がプログラムの本体で、runme64
がそれを簡単に呼び出すスクリプトになっている。
#ベンチマーク実行
$./runme64
を実行すれば、ベンチマークが始まり、終了後実行結果が表示される(5分くらいかかる)。
実行する環境は、macbookpro mid 2012 Core-i5 2.5GHz-2core メモリー8GBだ。
実行結果
This is a SAMPLE run script for SMP LINPACK. Change it to reflect
the correct number of CPUs/threads, problem input files, etc..
2015年 11月13日 金曜日 20時21分05秒 JST
Intel(R) Optimized LINPACK Benchmark data
Current date/time: Fri Nov 13 20:21:05 2015
CPU frequency: 3.091 GHz
Number of CPUs: 1
Number of cores: 2
Number of threads: 4
(中略)
Performance Summary (GFlops)
Size LDA Align. Average Maximal
15000 15000 4 33.6330 33.6330
14000 14008 4 36.3750 37.2843
13000 13000 4 36.3239 37.4845
12000 12008 4 32.0855 33.6463
11000 11000 4 35.4210 35.5010
10000 10008 4 37.1876 37.4411
8000 8008 4 35.5023 37.2433
6000 6008 4 35.5924 36.1413
1000 1000 4 17.0286 17.2889
Residual checks PASSED
End of tests
-n Done:
2015年 11月13日 金曜日 20時30分36秒 JST
途中省略した。全文はこちら
Performance Summaryを項目を見ると大体33GFlopsから37GFlops位出ているようだ。
#スパコンと比べてみると。
実際に、京速コンピューターと較べてみる。
手元のmac book proが約37GFlops,こちらによると、京のLINPACKの実効性能(Rmax)は、10510TFlopsだそうだ。
10,510TFlopsは10,510,000GFlopsなので、10,510,000/37より約284,054倍になり、約28万倍くらいの性能のようだ。
ちなみに、こちらを調べたら、1999年の400位くらいと、手元のmacbookproは同じ位のようだ。15年ほどすると、手元のマシンも、スパコン並になるのだな。
追記
AWSのEC2でCPUが速いマシンと比較してみた。