はじめに
今回は自分なりにLXDEの設定方法をまとめてみようと思います。というのも、自分のPCは低スペックなのでGnomeでもラグに目が余るからです。軽量さを追い求めた結果、LXDEという野暮な環境に慣れてしまったので、日本語記事の繁栄に貢献したいと思います。
ミニトピック
LXDEとは
LXDE(Lightweight X11 Desktop Environment)はC++で実装されたLinux用のデスクトップ環境です。CPUやRAMの消費が他のデスクトップ環境よりも大幅に低いので、低スペックなPCでよく利用されます。その反面、基礎的かつ簡素なUIしか提供されていないのでgnomeやKDEには及びません。
姉妹環境LXQt
LXDEの姉妹環境であるLXQtもかなり有名です。LXDEよりはUIが充実しているので、特に理由がないなら初めからこれを使えばいいと思います。現在のLubuntuもLXDEからこれに移行しました。
LXLE Linux
「Recieve that old PC!」が売り文句のLXLE Linuxは,
デスクトップ環境にLXDEを採用しています。同梱されているアプリケーションも最小限なので、執拗に推奨するわけでもございませんが、興味があれば是非利用してはいかがでしょうか。
WM
Openboxを採用しています。大きな特徴は、画面上で右クリックすることでメニューが表示されることです。私もこれを愛用しています。
基本設定
インストール
Debian/Ubuntu
$sudo apt install lxde
Arch
$sudo pacman -S lxde
Fedora
sudo yum groupinstall lxde-desktop
ディスプレイサーバー
- Xorg ・・・ 一番無難だと思います。
- wayland ・・・ Fedoraが採用しています。
- Mir ・・・ 独自のプロトコルとX11をサポート
特に理由がないならXorgの関連パッケージのインストールを推奨します。
Autostart
~/.config/lxsession/LXDE/autostart
設定例
@lxpanel --profile LXDE
@pcmanfm --desktop --profile LXDE
@xscreensaver -no-splash
@picom
@plank
基本設定
~/.config/lxsession/LXDE/desktop.conf
MENUの編集
GUIアプリをいくつか紹介しておきます。
メニューエディター | 特徴 | 実行ファイル |
---|---|---|
lxmed | sourceforgeで入手。AUR対応 | /usr/bin/lxmed |
alacarte | 直感的な操作。現状コピペができません | /usr/bin/alacarte |
alacarteは多分?コピペができないので、lxmedを採用しました。(他にも便宜的な問題が有りました。)
openboxメニューの編集
こちらもGUIアプリが存在します。
カスタマイズ
ディスプレイマネージャー
ディスプレイマネージャー | 特徴 | 設定ファイル |
---|---|---|
LXDM | LXDEのデフォルトディスプレイマネージャー。野暮です。 | /etc/lxdm/lxdm.conf |
LightDM | 野暮ではないが、themeが少ない | /etc/lightdm/lightdm.conf |
SDDM | LXQtとKDEが推奨しており、themeも充実しているのでお薦めです。 | /etc/sddm.conf.d/default.conf |
起動方法
sudo systemctl enable lxdm/lightdm/sddm
ログイン後に指定したセッションに移動しなければ、設定ファイルのカレントディレクトリ下にあるXsessionを編集してください。通常はインストールのみでXから起動します
#Xsession
...
...
exec startlxde
コンポジットマネージャー
コンポジットマネージャー | 特徴 | 設定ファイル |
---|---|---|
picom | 主に透過処理を行う | ~/.config/picom/picom.conf |
compton | 主に透過処理を行う | ~/.config/compton.conf |
私はpicomを採用しました。autostartに@picom
を追加すると起動します。(autostartには@+実行するコマンド
)
LXTerminalが透過しないのは便宜的によろしくない(と私は思っている)ので、Background Colorを設定して透過させましょう。
ドックアプリ
コンポジットマネージャー | 特徴 |
---|---|
plank | 軽量だがアニメーションは有る |
cario dock | 豊富なテーマ |
latte dock | KDEが推奨している。KDEでなければ導入が面倒 |
Docky | 軽量かつシンプル |
最後に
便宜的な問題でLXDEを採用する方は少ないと思われますが、カスタマイズすればgnomeと同じような感覚で使えるようになるはずです。軽量さを追い求める駆け出しエンジニアは是非ご利用ください。
(軽量さを求めるならWMのみを使えば良いとよく言われますが、デスクトップ環境の方が直感的に操作できるので、あいようしています)