TCP/IPとは
TCP/IPとは、インターネットなどで標準的に用いられる通信プロトコル(通信手順)で、TCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)を組み合わせたものです。ネットワーク同士を繋げるには、みんなが同じ方法で通信しないといけません。そのために通信方式(プロトコル)が決まっています。歴史的には1974年に提案され、パケット交換方式による世界初のコンピュータネットワークであるARPANETに採用されました。それ以来、TCP/IPは通信を実現する基盤技術として使われ続けています。
IETFとRFC
TCP/IPのプロトコルのほとんどは「RFC(Request For Comments)」と呼ばれる文書にまとめられており、RFCを取りまとめている「IETF(Internet Engineering Task Force)」のサイトから自由に参照できます。誰でも参照できるオープン性も、TCP/IPが普及した要因になったといえます。
OSI参照モデル
通信方式の標準的な考え方として「OSI参照モデル」があります。このモデルは国際標準化機構(ISO)によって提唱されており、ネットワークの要素を階層別に分類しているのが特徴です。OSIは開放型システム間相互接続(Open Systems Interconnection)を意味します。プロトコルを階層化することによって、ソフトウェアの開発者はその階層が担う役割に特化した機能のみ開発すれば良いことになります。これにより、実装の容易化とともに責任の区分を明確にできます。
OSI参照モデルは7つの階層(レイヤ)で構築され、階層が低いほどハードウェアよりの、階層が高いほどソフトウェアよりの処理を行います。各階層の名称と主な機能は以下のようにまとめられます。
まとめ
本記事では「TCP/IPとは」について解説をしてきました。通信の手段・規約のことで、コンピュータ同士のネットワークの基礎となっているということは押さえておきたいところです。