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はじめに

Sequence MakerはExcelから測定器を制御可能にするアドインです。Sequence Makerを使うと様々な計測器を使って効率よく測定することができます。特に大量のデータを取得したいときなどにはとても便利です。この記事では繰り返し測定をする場合のコツを紹介します。なお、Sequence Makerについての詳細は以下の記事を参照ください。

お断り
本記事の内容はSequence Maker開発元の公式見解ではなく、あくまでも個人が趣味の範囲内で執筆しているものです。記事の内容について開発元へ問い合わせることはお控えください。ご質問・要望などは各記事のコメント欄へお願いいたします。

測定値を取得する通信コマンド

測定値を取得する通信コマンドは測定器によって異なります。詳細は通信取説を確認するのが一番ですが、大体以下のようなコマンドで取得するケースが多いです。PDF取説などでコマンドを調べるときの検索ワードとして覚えておくと良いです。

:READ?
:MEASure?
:FETCh?

あと、測定値の取得と密接に関係しているのがトリガーコマンドです。例えば以下のようなコマンドです。

*TRG
:TRG SGL

これらは「トリガーシステム」というものを理解しないとなかなか使いこなせないです。ただし測定器によっては「トリガーシステム」がめちゃくちゃ複雑だったり、理解しにくかったり、マジわからん!となることが多いので、そんな時は大体測定器メーカーがシンプルな測定のためのサンプルコードを(VBAとかC#とかPythonとか)をネットで公開してくれていたり、通信取説内に掲載してくれたりするので、それらのコマンド部だけを抜き出してExcelのシートに書けば、大抵はいい感じに動くと思います。

例えば、AgilentのE4980A プレシジョンLCRメータのオペレーションマニュアルにはこんな感じのサンルコードが掲載されています。

image.png

こういうのを見れば、最初に初期セットアップで本体設定やらトリガー設定をしておいて、あとは「FETCh?」を送れば、測定器が読み出せるんだな、とういのがすぐにわかります。なお、この例では繰り返し測定のためにFor~Next文でぐるぐると回していますが、Sequence Makerでやる場合は無理にループを作らずに、素直に「FETCh?」を測定回数分並べてしまったほうが楽です(セルのコピペ万歳!)

実際に書いてみる

せっかくなので上記のE4980AのサンプルコードをExcelのシートに書いて、Sequence Makerで測定値を取得してみましょう。こんな感じになります。10回測定です。

image.png

コピペ用

#Setup Start
*RST;*CLS
FORM ASC
APER LONG,5
TRIG:SOUR BUS
COMP ON
INIT:CONT OFF
INIT:IMM
TRIG:IMM
#Meas Read
FETCh?

繰り返し回数を設定してみる

先ほどの例で、さらに10回測定を1セットとして、10セット測ってみます。そのような場合はコントールの「繰り返し回数」を10回にすればOKです。

image.png

繰り返し回数を10回にして「コマンド送受信」ボタンを押すと・・・ほらできた。

image.png

なお、繰り返し回数は「#COUNT?」コマンドで取得できるので、「FETCh?」する前に入れておくと、何セット目のデータなのかがすぐにわかって良いです。

image.png

ちなみに「#Setup Start」のセルからスタートすると、最初の初期設定の部分も10回処理されてしまいます。もし、測定だけを10回やりたいなら「#Meas Read」のセルを選択した状態でスタートすればOKです。

まとめ

今回はSequence Makerで繰り返し測定する方法を紹介してみました。この他にも、#JMPコマンドを組み合わせて、自分で繰り返しのループを作る方法もありますが、少し複雑になるので今回は省略します。ぜひSequence Makerを使って測定器からたくさんのデータを取得してみてください!

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