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はじめに

Sequence MakerはExcelから測定器を制御可能にするアドインです。Sequence Makerは様々なシーケンスを自由に組むことができますが、Sequence Maker専用コマンドを組み合わせるとより複雑な処理を行うことができます。この記事では書式を維持する時に使用する「#KF」コマンドについて解説していきます。なお、Sequence Makerについての詳細は以下の記事を参照ください。

お断り
本記事の内容はSequence Maker開発元の公式見解ではなく、あくまでも個人が趣味の範囲内で執筆しているものです。記事の内容について開発元へ問い合わせることはお控えください。ご質問・要望などは各記事のコメント欄へお願いいたします。

「#KF」コマンド

専用コマンド 機能
#KF(ON) セルの出力時に書式を維持するようにします。
#KF(OFF)を実行するかシーケンスが終了すると通常の動作に戻ります。

https://sequencemaker.hioki.com/manual/ja/#command より引用)

「#KF」コマンドは、マニュアルにあるように、セルの書式を維持するために使用します。実はSequence Makerでは、受信データの種類に応じて、自動的にセルの表示形式が変更されます。実際に試してみた結果は以下の通りです。

image.png

これを見ると、基本的には「標準」に変更されますが、指数形式(E+00)の時はユーザー定義の「###.0#########E+00」に変更されてしまいます。多くの場合はこれで特に問題は無いのですが、例えば小数点以下の桁数を固定したいとか、測定器の応答は指数形式だがExcel上では小数で表示したいとか、そういったときには少々お節介な機能になります。
そんな時に使用するのが「#KF」コマンドです。

使い方

セルの書式を変更したくない場所で「#KF(ON)」を書けば大丈夫です。こんな感じです。

image.png

この例では、:MEAS?の応答は「1.2345E+03」と返すので、通常はユーザー定義の「###.0#########E+00」に変更されてしまいますが、「#KF(ON)」を指定した後の受信ではあらかじめ設定してあった「小数点以下の桁数3桁」が維持されていることがわかります。「#KF(OFF)」を指定すると、通常の動作に戻ります。

注意
#や括弧()はすべて半角記号です。ついつい全角で記入してしまうと機能しないので注意してください。

まとめ

今回は書式を維持する「#KF」コマンドについて解説しました。Sequence Makerが勝手にセルの書式設定を変えてしまうのがウザいような時に使ってみてください。

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