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UE4で3Dモデルの断面を表示する

Last updated at Posted at 2020-06-17

UE4で、3Dモデルの断面を表示させるために、UE4マテリアルのBoxMask-3Dを利用しました。
他にももっと良い方法がありましたら、ぜひコメントにお願いします!

動作環境

  • UE4.24.3
  • Windows 10
  • GeForce RTX2070

参考サイト

断面表示させたい3Dモデルを用意

  • UE4でアクタマージしたメッシュ(1メッシュ、1マテリアル)を使うことを前提 に書いています。
  • 使用する3Dモデルを任意のマップに配置し、アクタマージ、マテリアルマージをしておきましょう。

断面表示するオブジェクト

マテリアルパラメータを作成

先に、マテリアルのBoxMaskで使用するマテリアルパラメータを作成しておきます。

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル・テクスチャ > マテリアルパラメータコレクション を選択し、MPC_CrossSectionを作成します。
    設定するパラメータは、下図の通りです。
    MPC_CrossSection.PNG

マテリアルを作成

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル を選択し、M_CrossSectionを作成します。
  • 詳細タブで、MaterialのBlendModeをMaskedに変更します。
  • マテリアルノードは下図の通りです。
    M_CrossSection.PNG

BoxMask-3Dの引数の内訳は以下の通り。

  • A : World Position Offset(板に追従しているBoxの回転値を渡しています)
  • B : マスクの中心点
  • Bounds : BoxのサイズをVectorで指定
  • Edge Falloff : エッジを柔らかく(Boxの角に丸みを持たせる)

引数Aで、Boxの回転値をVectorで直接渡そうとしたら上手くいかず、回転軸の計算の順番が関係していて、こちらの フォーラム を参考にノードを組みました。

BaseTextureでは、デフォルトのテクスチャ(今回は、/Engine/EngineMaterials/Grid)を設定しています。

断面表示するオブジェクトのブループリントクラス

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ブループリントクラス > すべてのクラス > StaticMeshActorを選択し、BP_CrossSectionを作成します。

  • コンポーネントタブで、コンポーネントを追加 をクリックし、StaticMeshを追加します。
     BP_CrossSection_component.PNG

    • 詳細タブ > コリジョン で、
      • コリジョンプリセット : Custom
      • ObjectType : WorldDynamic
  • 変数を追加します。

    • MaskedMesh (Static Mesh型、 インスタンス編集可能にチェックを入れる )
    • Material (Material Instance Dynamic型)
    • DiffuseTexture (Texture型)
  • Construction Scriptで、下記の通りにノードを組みます。

断面表示させるための板

透明マテリアルを作成

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル を選択し、M_PlaneTranslucentを作成します。
  • 詳細タブで、BlendModeをTranslucentに変更します。
  • オパシティに定数0.2を渡してあげます。(ガラスっぽいマテリアルとか凝りたい方はご自由にどうぞ)
    M_PlaneTranslucent.PNG

板の枠線をUMGで作成

透明な板だと、板を見つけられないので、枠線を表示させるためのUMGを作成します。UMGでなくても他の方法でも良いですが、今回はこれで。

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ユーザーインターフェース > ウィジェットブループリント を選択し、CrossSectionPlaneUMGを作成します。
  • パレットタブで Border を検索し、階層タブの CanvasPanelの下にドラドラで追加します。
  • 階層タブのBorderをクリックし、詳細タブで値を変更します。
    • スロット
      • サイズX : 1250
      • サイズY : 850
    • コンテンツ
      • Content Color and OpacityのRGBA: 1.0, 1.0, 1.0, 0.0
    • アピアランス
      • Brush : 枠線以外を透過した画像(↓こういうの)を用意して、UE4にインポートし、その画像を設定してください。

PlaneFrame.PNG

板のブループリントクラス

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ブループリントクラス > よく使うクラス > Actor を選択し、BP_CrossSectionPlaneを作成します。
  • コンポーネントタブで、コンポーネントを追加 をクリックし、下記の3つのコンポーネントを追加します。
    BP_CrossSectionPlane_component.PNG
    • Plane (Static Mesh)
      • トランスフォーム
        • 位置 : 0.0, 0.0, -250.0
        • 拡大・縮小 : 0.34, 0.5, 0.001
        • 可動性 : ムーバブル
      • Static Mesh: Cube(/Engine/EnngineMeshs/Cube)
      • Materials: M_PlaneTranslucent(先ほど作成したもの)
      • Collision
        • コリジョンプリセットをCustom
        • ObjectTypeをPhysicsBody に変更
    • Frame (Widget Component)→Planeの子に配置
      • トランスフォーム
        • 回転 : 0.0, 90.0, 0.0
        • 拡大・縮小 : 1.0, 0.215, 109.0
        • 可動性 : ムーバブル
      • ユーザーインターフェース
        • Widget Class : CrossSectionPlaneUMG(先ほど作成したもの)
        • Draw Size : X 1250, Y850
    • Box (Static Mesh)
      • トランスフォーム
        • 拡大・縮小 : 1000.0, 1000.0, 500.0
        • 可動性 : ムーバブル
      • Static Mesh: Cube(/Engine/EnngineMeshs/Cube)
      • Materials: M_PlaneTranslucent(先ほど作成したもの)
      • Collision
        • Generate Overlap Events : チェックを外す
        • Can Character Step Up On : No
        • コリジョンプリセット : NoCollision
      • Rendering
        • Visible : チェックを外す

Boxは、BoxMasked-3Dで使用するLocation、Rotation、Boundsに値を渡すために配置。
Planeの上に大きいBoxが乗っていて、Planeを動かすとPlaneの面に沿ってBoxが追従して動いて、マスクされるイメージです。

  • SetBoxMask関数を作成
  • Construction Scriptで、SetBoxMask関数を実行します。
  • イベントグラフで、TickイベントにSetBoxMask関数をつなげます。

レベルにBPを配置して確認

  • レベルにBP_CrossSectionを配置します。
    • BP_CrossSectionの詳細タブで、デフォルト > MaskedMeshに断面表示させたいメッシュを設定します。(その上のStatic Meshの項目ではないので要注意!)
      BP_CrossSection_MapPlacement.PNG
  • レベルにBP_CrossSectionPlaneを配置します。
    • BPの原点が板の中心ではないので、板が椅子にオーバーラップできる位置、回転値を設定してください。
  • BP_CrossSectionPlaneを動かすと、こんな感じで断面を表示できます。
    CrossSectionTest-Unreal-Editor-2020-06-17-16-27-58_Trim.gif

おまけ

VRで動かしてみました。
cross_section_vr_comp.gif

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