14
13

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

UE4で3Dモデルの断面を表示する

Last updated at Posted at 2020-06-17

UE4で、3Dモデルの断面を表示させるために、UE4マテリアルのBoxMask-3Dを利用しました。
他にももっと良い方法がありましたら、ぜひコメントにお願いします!

動作環境

  • UE4.24.3
  • Windows 10
  • GeForce RTX2070

参考サイト

断面表示させたい3Dモデルを用意

  • UE4でアクタマージしたメッシュ(1メッシュ、1マテリアル)を使うことを前提 に書いています。
  • 使用する3Dモデルを任意のマップに配置し、アクタマージ、マテリアルマージをしておきましょう。

断面表示するオブジェクト

マテリアルパラメータを作成

先に、マテリアルのBoxMaskで使用するマテリアルパラメータを作成しておきます。

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル・テクスチャ > マテリアルパラメータコレクション を選択し、MPC_CrossSectionを作成します。
    設定するパラメータは、下図の通りです。
    MPC_CrossSection.PNG

マテリアルを作成

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル を選択し、M_CrossSectionを作成します。
  • 詳細タブで、MaterialのBlendModeをMaskedに変更します。
  • マテリアルノードは下図の通りです。
    M_CrossSection.PNG

BoxMask-3Dの引数の内訳は以下の通り。

  • A : World Position Offset(板に追従しているBoxの回転値を渡しています)
  • B : マスクの中心点
  • Bounds : BoxのサイズをVectorで指定
  • Edge Falloff : エッジを柔らかく(Boxの角に丸みを持たせる)

引数Aで、Boxの回転値をVectorで直接渡そうとしたら上手くいかず、回転軸の計算の順番が関係していて、こちらの フォーラム を参考にノードを組みました。

BaseTextureでは、デフォルトのテクスチャ(今回は、/Engine/EngineMaterials/Grid)を設定しています。

断面表示するオブジェクトのブループリントクラス

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ブループリントクラス > すべてのクラス > StaticMeshActorを選択し、BP_CrossSectionを作成します。

  • コンポーネントタブで、コンポーネントを追加 をクリックし、StaticMeshを追加します。
     BP_CrossSection_component.PNG

    • 詳細タブ > コリジョン で、
      • コリジョンプリセット : Custom
      • ObjectType : WorldDynamic
  • 変数を追加します。

    • MaskedMesh (Static Mesh型、 インスタンス編集可能にチェックを入れる )
    • Material (Material Instance Dynamic型)
    • DiffuseTexture (Texture型)
  • Construction Scriptで、下記の通りにノードを組みます。

断面表示させるための板

透明マテリアルを作成

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > マテリアル を選択し、M_PlaneTranslucentを作成します。
  • 詳細タブで、BlendModeをTranslucentに変更します。
  • オパシティに定数0.2を渡してあげます。(ガラスっぽいマテリアルとか凝りたい方はご自由にどうぞ)
    M_PlaneTranslucent.PNG

板の枠線をUMGで作成

透明な板だと、板を見つけられないので、枠線を表示させるためのUMGを作成します。UMGでなくても他の方法でも良いですが、今回はこれで。

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ユーザーインターフェース > ウィジェットブループリント を選択し、CrossSectionPlaneUMGを作成します。
  • パレットタブで Border を検索し、階層タブの CanvasPanelの下にドラドラで追加します。
  • 階層タブのBorderをクリックし、詳細タブで値を変更します。
    • スロット
      • サイズX : 1250
      • サイズY : 850
    • コンテンツ
      • Content Color and OpacityのRGBA: 1.0, 1.0, 1.0, 0.0
    • アピアランス
      • Brush : 枠線以外を透過した画像(↓こういうの)を用意して、UE4にインポートし、その画像を設定してください。

PlaneFrame.PNG

板のブループリントクラス

  • コンテンツブラウザ上で右クリック > ブループリントクラス > よく使うクラス > Actor を選択し、BP_CrossSectionPlaneを作成します。
  • コンポーネントタブで、コンポーネントを追加 をクリックし、下記の3つのコンポーネントを追加します。
    BP_CrossSectionPlane_component.PNG
    • Plane (Static Mesh)
      • トランスフォーム
        • 位置 : 0.0, 0.0, -250.0
        • 拡大・縮小 : 0.34, 0.5, 0.001
        • 可動性 : ムーバブル
      • Static Mesh: Cube(/Engine/EnngineMeshs/Cube)
      • Materials: M_PlaneTranslucent(先ほど作成したもの)
      • Collision
        • コリジョンプリセットをCustom
        • ObjectTypeをPhysicsBody に変更
    • Frame (Widget Component)→Planeの子に配置
      • トランスフォーム
        • 回転 : 0.0, 90.0, 0.0
        • 拡大・縮小 : 1.0, 0.215, 109.0
        • 可動性 : ムーバブル
      • ユーザーインターフェース
        • Widget Class : CrossSectionPlaneUMG(先ほど作成したもの)
        • Draw Size : X 1250, Y850
    • Box (Static Mesh)
      • トランスフォーム
        • 拡大・縮小 : 1000.0, 1000.0, 500.0
        • 可動性 : ムーバブル
      • Static Mesh: Cube(/Engine/EnngineMeshs/Cube)
      • Materials: M_PlaneTranslucent(先ほど作成したもの)
      • Collision
        • Generate Overlap Events : チェックを外す
        • Can Character Step Up On : No
        • コリジョンプリセット : NoCollision
      • Rendering
        • Visible : チェックを外す

Boxは、BoxMasked-3Dで使用するLocation、Rotation、Boundsに値を渡すために配置。
Planeの上に大きいBoxが乗っていて、Planeを動かすとPlaneの面に沿ってBoxが追従して動いて、マスクされるイメージです。

  • SetBoxMask関数を作成
  • Construction Scriptで、SetBoxMask関数を実行します。
  • イベントグラフで、TickイベントにSetBoxMask関数をつなげます。

レベルにBPを配置して確認

  • レベルにBP_CrossSectionを配置します。
    • BP_CrossSectionの詳細タブで、デフォルト > MaskedMeshに断面表示させたいメッシュを設定します。(その上のStatic Meshの項目ではないので要注意!)
      BP_CrossSection_MapPlacement.PNG
  • レベルにBP_CrossSectionPlaneを配置します。
    • BPの原点が板の中心ではないので、板が椅子にオーバーラップできる位置、回転値を設定してください。
  • BP_CrossSectionPlaneを動かすと、こんな感じで断面を表示できます。
    CrossSectionTest-Unreal-Editor-2020-06-17-16-27-58_Trim.gif

おまけ

VRで動かしてみました。
cross_section_vr_comp.gif

14
13
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
14
13

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?