こんにちは、ARエンジニアのせぎゅです。
普段はARアプリ開発やARコンテンツ制作の仕事をしており、趣味でもAR作品を制作しています。
趣味で制作したAR作品はこんな感じです。
旅先などで「この場所、ARと合成したら面白そう!」と思ったとき、カフェでさくっと作品を作って、その日のうちに現地で撮影することもあります。
AR作品の撮影は“外”が基本!
AR(Augmented Reality)とは、現実世界にCGを重ね合わせる技術です。
つまり、自宅やオフィスで完結するような作業とは異なり、「現地での撮影」が必要不可欠になります。
しかし、外出先での撮影には制約も多いです。
特に、以下のような環境制限があります。
- 電源の確保が難しい
- 高速インターネット回線がないことも多い
- 機材を大量に持ち込むのが困難
結果的に、スマホだけで撮影を完結させるのが効率的になってきます。
そんなARカメラマンとしての外ロケ経験から、便利だったツールや工夫をご紹介します。
1. 手ぶれ補正ツール
ARアプリには基本的に手ぶれ補正がありません。
iPhoneの標準カメラのような自動補正は期待できません。
ハードウェア(ジンバル)での手ぶれ補正
物理的に補正するにはジンバルを使うのがベストですが、観光地など自撮り棒が禁止されている場所では使用できないこともあります。
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転載元: 国土交通省「自撮り棒禁止ピクトグラム」 https://www.mlit.go.jp/kankocho/responsible-traveler/dl/pictogram-001.html |
そもそも荷物が増えますし、終盤で電池が切れて使えなくなることもあります。
スマホアプリでの手ぶれ補正
そんなときに便利なのが、ソフトウェアによる手ぶれ補正です。
たとえば「CapCut」には有料ですが手ぶれ補正機能があります。スマホアプリなのでPCなしで完結します。
撮影直後にその場で補正できるのが大きなメリットです。「その日のうちにXに投稿したい!」というときにも、強い味方です。
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iPhone版CapCutの手ぶれ補正機能を利用している様子 |
PCソフトでの手ぶれ補正
macOS標準の「iMovie」も手ぶれ補正が可能です。(無料)
Windowsにも同様のツールがあると思うので、環境に合わせて探してみてください。
2. レンタサイクル
撮影スポットを複数まわると、「やっぱり最初の場所を撮り直したい!」と思うこと、ありませんか?
正直、必ず起こります。絶対にあります。
徒歩では往復に体力も時間もかかります。
そんなときにレンタサイクルがあると、気軽に行ったり来たりできてとても便利です。
事前準備が重要!
レンタサイクルのサービスは地域ごとに異なります。
旅行や出張の前に以下を済ませておくとスムーズです。
- アプリのインストール
- 会員登録やクレカ登録
- 利用エリアやポートの確認
現地でこうした手続きをするのは時間のロスになりがち。
特にクレジットカードのエラー対応などで、貴重な撮影時間が失われることもあります。
3. 撮影データの整理術
複数の撮影スポットを巡ると、写真や動画が大量にスマホにたまります。
数日後に編集しようと見返したとき、「これどこで撮ったっけ…?」となることが多いです。
アルバムで分類
以下はいずれもアルバム機能があります。
- iPhoneの「写真」アプリ
- Googleフォト
撮影が一段落したら、すぐにアルバムに追加する習慣をつけると、後からの整理がラクになります。
急いでるときの裏ワザ:メモ写真
時間がないときは、目印として指の写真を撮っておくのもおすすめです。
- スポット①:指1本の写真を撮る
- スポット②:指2本の写真を撮る
こうしておけば、「この写真以降はスポット①だな」と、あとで簡単に区別できます。
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指1本の写真を撮って、写真一覧内の目印にしている様子 |
さいごに
AR作品の撮影は、移動・撮影・編集とやることが多いですが、スマホだけでも工夫次第で快適に進められます。
これからAR撮影を始めたい方や、ロケの効率を上げたい方の参考になれば嬉しいです。