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VIVE Pro EyeのアイトラッキングをSRanipal SDKでやってみる

Last updated at Posted at 2019-08-12

この記事は 「Unityゆるふわサマーアドベントカレンダー 2019 #ゆるふわアドカレ」 の8月13日の記事です。昨日は @dfk_ohnuma さんの 「【Unity】Unity純正オーディオ機能と波形編集ソフトを組み合わせるだけで色々できるよって話」 でした。

VIVE Pro EyeのアイトラッキングをSRanipal SDKでやってみる

2019-08-13 00-02-26.mjpg.gif

2019-08-13 01-53-11.mjpg.gif

もともと別の記事を書く予定でしたが、VIVE Pro Eyeを手に入れたので、前々から気になってたアイトラッキングができるという SRanipal SDK を試してみました。

VIVE Pro Eyeとは

アイトラッキング(眼球の追跡)ができるVRゴーグルです。VIVE Proの後継機に当たります。

SRanipal SDKとは

ユーザーの目と唇の動きを追跡するためのSDKです。ただし、VIVE Pro Eye単体では、唇の動きには対応していません。

HTC VIVE公式Youtubeチャンネルに上がっている GDC 2019の動画 で確認したところ、 SRanipal はどうやら エスアール アニパル と読むようです。

動作環境

以下の環境で確認しました。

  • Windows 10 64-bit
  • Unity 2018.4.2f1
  • SteamVR 1.6.10
  • SRanipal SDK 1.0.0.0

SRanipal SDK Eyeをダウンロードする

以下からダウンロードすることができます。
Intro To SRanipal SDK

指示に従って進めていくと以下のようなページが表示されます。ここで、 SRanipal_SDK_1.0.1.0_Eye.zip をダウンロードします。(私はここで間違って Lip の方をダウンロードしてしまいましたw)

image.png

プロジェクトにSDKを導入する

Unityで新規にプロジェクトを作成し、ダウンロードしたZipの中にある 02_Unity\Vive-SRanipal-Unity-Plugin.unitypackage をインポートします。

image.png

EditProject SettingsPlayerXR SettingsVirtual Reality Supported をONにします。

image.png

アイトラッキングのキャリブレーションをする

Assets\ViveSR\Scenes\EyeSample を開き、シーンを再生します。

ゴーグルを被ると、以下のようなダイアログが表示されてます。(おそらくキャリブレーションが済んでいない場合のみ)

指示にしたがってキャリブレーションを進めていきます。

image.png

image.png

image.png

目線を向けた方向の点が青く光りました!無事にキャリブレーションは済んだようです。

閉じる を選択すると、以下のような画面になりました。

image.png

このキャリブレーションは、 VIVE PRO という項目からいつでもできるようです。

サンプルシーンを試す

改めて Assets\ViveSR\Scenes\EyeSample を開き、シーンを再生します。

目の前の鏡にハゲたおっさんが表示されます。アイトラッキングが正常に動作しているのがわかると思います。

自力でシーンを作ってみる

サンプルシーンと同じような内容のシーンを自力で作ってみます。今度はおっさんではなく女の人のアバターにしてみます。

Unity 2018でプロジェクトを新規作成した場合、 Assets\Scenes\SampleScene にシーンファイルがあると思うので、それを開きます。(なければ適当なシーンファイルを作ります。)

ゲームオブジェクトをシーンに配置する

シーンに以下を追加していきます。

  • Assets\ViveSR\Models\Avatar_Fairy\Avatar_FairyMain Camera 直下に設置
  • Assets\ViveSR\Prefabs\SRanipal Framework をルート直下に設置
  • ルート直下に MirrorCamera という名前の空のオブジェクトを設置
  • MirrorCamera 直下に MirrorRenderer という名前の Quad を設置

Hierarchy は以下のようになります。

image.png

MirrorCameraを編集する

MirrorCameraSRanipal_MirrorCameraSample_Eye というコンポーネントを追加します。

Camera コンポーネントも同時に追加されるので、 Target TextureAssets\ViveSR\Materials\MirrorRenderTexture をセットします。

Transform を以下のようにします。y軸で180°回転させることで、アバターの顔を撮影するようにします。

image.png

MirrorRendererを編集する

MirrorRendererMesh RendererMaterialsAssets\ViveSR\Materials\MirrorMaterial をセットします。

Transform を以下のようにします。 ScaleX-1 を指定することで左右が反転します。

image.png

これで鏡が完成です!

Main Cameraを編集する

Transform を以下のようにします。

image.png

Avatar_Fairyを編集する

Avatar_FairySRanipal_AvatarEyeSample というコンポーネントを追加します。

Eyes ModelsSize2 にして、

  • Element 0Avatar_Fairy/Eye_Left_grp/Eye_Left
  • Element 1Avatar_Fairy/Eye_Right_grp/Eye_Right

を設定します。

Eye Shape TablesSize1 にして、

  • Element 0Avatar_Fairy/Head

を設定します。

image.png

Eyebrow Animation Curve Upper の右側の箱をクリックすると、 Curve ダイアログが表示されるので、適当によさげなカーブを描きます。とりあえず、直線にしてみました。

image.png

Eyebrow Animation Curve LowerEyebrow Animation Curve Horizontal も同様にやります。

これで完成です!

シーンを再生する

シーンを再生してみるとこんな感じになりました!

2019-08-13 01-53-11.mjpg.gif

目の動きがちょっと怖いかもしれない。。。おそらく Eyebrow Animation Curve を調整すれば、もう少しマシにはなるのかなと思います。

さいごに

なんとかUnity上でアイトラッキングをすることができました。

本記事の作成にあたり、以下を参考にさせていただきました。

「Unityゆるふわサマーアドベントカレンダー 2019」 14日目の担当は @Yuki_Homma さんによる 「AR/VR表現のエフェクトの探し方、あるいは表現集」 です。

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