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素人の言語処理100本ノック:63

Last updated at Posted at 2017-01-16

言語処理100本ノック 2015の挑戦記録です。環境はUbuntu 16.04 LTS + Python 3.5.2 :: Anaconda 4.1.1 (64-bit)です。過去のノックの一覧はこちらからどうぞ。

第7章: データベース

artist.json.gzは,オープンな音楽データベースMusicBrainzの中で,アーティストに関するものをJSON形式に変換し,gzip形式で圧縮したファイルである.このファイルには,1アーティストに関する情報が1行にJSON形式で格納されている.JSON形式の概要は以下の通りである.

フィールド 内容
id ユニーク識別子 整数 20660
gid グローバル識別子 文字列 "ecf9f3a3-35e9-4c58-acaa-e707fba45060"
name アーティスト名 文字列 "Oasis"
sort_name アーティスト名(辞書順整列用) 文字列 "Oasis"
area 活動場所 文字列 "United Kingdom"
aliases 別名 辞書オブジェクトのリスト
aliases[].name 別名 文字列 "オアシス"
aliases[].sort_name 別名(整列用) 文字列 "オアシス"
begin 活動開始日 辞書
begin.year 活動開始年 整数 1991
begin.month 活動開始月 整数
begin.date 活動開始日 整数
end 活動終了日 辞書
end.year 活動終了年 整数 2009
end.month 活動終了月 整数 8
end.date 活動終了日 整数 28
tags タグ 辞書オブジェクトのリスト
tags[].count タグ付けされた回数 整数 1
tags[].value タグ内容 文字列 "rock"
rating レーティング 辞書オブジェクト
rating.count レーティングの投票数 整数 13
rating.value レーティングの値(平均値) 整数 86

artist.json.gzのデータをKey-Value-Store (KVS) およびドキュメント志向型データベースに格納・検索することを考える.KVSとしては,LevelDB,Redis,KyotoCabinet等を用いよ.ドキュメント志向型データベースとして,MongoDBを採用したが,CouchDBやRethinkDB等を用いてもよい.

###63. オブジェクトを値に格納したKVS

KVSを用い,アーティスト名(name)からタグと被タグ数(タグ付けされた回数)のリストを検索するためのデータベースを構築せよ.さらに,ここで構築したデータベースを用い,アーティスト名からタグと被タグ数を検索せよ.

####出来上がったコード:

main.py
# coding: utf-8
import gzip
import json
import re
import leveldb

fname = 'artist.json.gz'
fname_db = 'test_db'

# keyをnameとidに分解するための正規表現
pattern = re.compile(r'''
    ^
    (.*)	# name
    \t		# 区切り
    (\d+)	# id
    $
    ''', re.VERBOSE + re.DOTALL)

# LevelDBオープン、ない時だけ作成
try:
	db = leveldb.LevelDB(fname_db, error_if_exists=True)

	# gzファイル読み込み、パース
	with gzip.open(fname, 'rt') as data_file:
		for line in data_file:
			data_json = json.loads(line)

			# name+idとtagsをDBへ追加
			key = data_json['name'] + '\t' + str(data_json['id'])
			value = data_json.get('tags')		# tagsはないことがあるのでチェック
			if value is None:
				value = []
			db.Put(key.encode(), json.dumps(value).encode())

	# 確認のため登録件数を表示
	print('{}件登録しました。'.format(len(list(db.RangeIter(include_value=False)))))

except:
	db = leveldb.LevelDB(fname_db)
	print('既存のDBを使います。')

# 条件入力
clue = input('アーティスト名を入力してください--> ')
hit = False

# アーティスト名+'\t'で検索
for key, value in db.RangeIter(key_from=(clue + '\t').encode()):

	# keyをnameとidに戻す
	match = pattern.match(key.decode())
	name = match.group(1)
	id = match.group(2)

	# 異なるアーティストになったら終了
	if name != clue:
		break

	# タグ情報取得
	tags = json.loads(value.decode())
	print('{}(id:{})のタグ情報:'.format(name, id))
	if len(tags) > 0:
		for tag in tags:
			print('\t{}({})'.format(tag['value'], tag['count']))
	else:
		print('\tタグはありません')
	hit = True

if not hit:
	print('{}は登録されていません'.format(clue))

####実行結果:

例になっているOasisはこんな感じでした。

実行結果
921337件登録しました。
アーティスト名を入力してください--> Oasis
Oasis(id:20660)のタグ情報:
	rock(1)
	britpop(3)
	british(4)
	uk(1)
	britannique(1)
	rock and indie(1)
	england(1)
	manchester(1)
Oasis(id:286198)のタグ情報:
	タグはありません
Oasis(id:377879)のタグ情報:
	morning glory(1)
	oasis(1)

なお、DBの登録は手元の環境だと1分弱待たされるので、DBのファイルがある場合は登録処理をスキップするようにしました。スキップした場合は、その旨のメッセージを表示します。

実行結果
既存のDBを使います。
アーティスト名を入力してください--> T‐SQUARE
T‐SQUARE(id:9707)のタグ情報:
	fusion(1)

アーティストが登録されていない場合は、次のようになります。

実行結果
既存のDBを使います。
アーティスト名を入力してください--> segavvy
segavvyは登録されていません

###オブジェクトの格納

この問題では、タグと被タグ数をvalueに格納する必要があります。今回はjson形式の文字列にして格納してみました。

json形式からの変換は問題20以降ちょくちょく出てきましたが、json形式へ変換するのは今回初めてかもしれません。これまでjson形式の読み込みで使ってきたjson.loads()の逆に相当するのがjson.dumps()です。今回はこれを使ってタグと被タグ数の情報をvalueに格納しました。

jsonの処理についての詳細はjson — JSON エンコーダおよびデコーダなどを参照してください。

 
64本目のノックは以上です。誤りなどありましたら、ご指摘いただけますと幸いです。


実行結果には、100本ノックで用いるコーパス・データで配布されているデータの一部が含まれます。この第7章で用いているデータのライセンスはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 3.0 非移植日本語訳)です。

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