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統計検定2級 虎の巻

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1.はじめに

先日、ようやく統計検定2級に合格できました。

約10年ぶりに本格的に統計について学び直す機会となりました。
近年、統計についての正しい知識や問題解決に向けての応用力の重要性が高まっていると感じました。
そこで、いろいろ調べた結果、統計検定2級がちょうど良いと思い、約2ヶ月程度勉強し無事合格することができました。

数学が苦手な私でも合格できたのは、これから紹介する試験勉強の役にたつコンテンツのおかげだと思っています。

自分自身の振り返りの意味もあり、どういう勉強をしたのか整理してみました。

私と同じような動機をお持ちの方に参考になればと思います。

2.試験勉強に使った教材

経験をもとに、学習効率が良さそうな順序に再構成しました。
実際にはこの順番で勉強しておらず、やや遠回りをしました。

学習法そのものについては、「インプット:アウトプット=3:7の法則」といったタイムパフォーマンスの良い方法が多数紹介されていますので、そちらも参考にしつつ効率よく習得していただければと思います。

YouTube動画

いきなり数式や見慣れない記号が並んだ専門書から読み始めるのはハードルが高いと思う。
ありがたいことにわかりやすく解説しているYouTubeチャンネルが複数あり、そのうち次の2つを実際に利用した。

一回の視聴では完全に理解・記憶できないと思うので、スキマ時間を活用して何度も視聴することをお勧めする。

1-18回に分けて、最短ルートで合格に必要な知識をマスターできるように構成されている。
中学数学の知識を前提にしており、演習問題やブログ(詳細な解説や、追加の演習問題、解法などが掲載)も用意されている。
 高校数学のおさらいもやってくれるので、第1回から順番に進めると良い。
演習問題も大切なアウトプット作業なので、できるだけ省略せずに取り組みたい。

動画の冒頭の一発ギャグも見どころの一つ。(”桃じゃない方のピーチ(P値)”とか)
  
まず、ガイダンス( https://www.youtube.com/watch?v=mh36Jtcn0zg )の視聴から始めてみてもいいと思う。

各項目について、わかりやすく解説している。特に私のような試験対策中の人にとって十分理解できていないポイントを丁寧に図表を活用して説明してくれるのでありがたいコンテンツ。また、後述のとおり電卓テクニックも紹介している。

gaccoの統計学・データサイエンス関連講座

社会人や大学生向けの講座が複数用意されており、その多くが無償で受講できる。

受講可能期間が各講座に設定されているので、現時点で受講可能なものから選択することになる。

統計検定2級合格には必須ではないが、統計ソフトやExcelを使う実習もあるので、ぜひ受講しておきたい。

とけたろう先生のチートシート

プリントアウトして持ち歩いた。

公式を手書きで書いた紙

部屋の壁に貼って、いつでも視界に入るようにした。
何度も見て、インプットの量を増やした。

公式認定教科書

この内容を全て暗記する必要はないのだが、用語の定義や概念的な事項の把握には有用。
特に、統計学は書籍によって用語や記号の表記が異なる場合があり、試験対策としては公式教科書の表記に慣れておくのが得策だと思う。

第1章から順番に読むというよりは、動画教材の補助として使っていた。

公式問題集

問題集に掲載されているものがそのまま試験で出題されないようなので、答えや解法の丸暗記にならないように注意。

解法解説の中で、式変形の過程などが理解できない箇所があって、そこは徹底的に調べて理解した。

3.実力把握も兼ねて、とりあえず1回受験してみる!

受験料は1回7千円。

ある程度、問題集をやり込んで、数式など頭に入ったところで、思いきって受験してみた。(不合格でしたが・・)

CBT方式なので、比較的受験スケジュールを組みやすく、受験直後に合否判定と以下の3セクションごとの正解率が出力される。

  • 1変数・2変数記述統計の分野
  • データ収集・確率・分布の分野
  • 推定・検定・線型モデルの分野

不合格となっても、苦手分野の克服や時間配分の組み立てなど合格に向けての戦略が立てられる。

試験問題は持ち出せないが、会場を出てから、忘れないうちに解けなかった問題についてメモして類似問題は解けるようにした。

4.私がハマった点

メモ用紙

試験問題の内容の流出防止のためか、メモ用紙は紙ではなくてラミネート加工されたものを2枚渡され、会場で貸し出されるフェルトペンで書き込む。スペースが足りなくなったら試験官に申告して、手元のものと交換してくれる。
この”フェルトペンで書く”というスタイルに戸惑った・・・。
記入する文字が大きくなりがちなので、スペースが思ったより早く埋まってしまう。
後述の電卓操作にも関係するが、いかにメモ用紙に書き出す内容を減らすかという点も試験対策上重要だと痛感した。

メモ用紙は”補充”ではなくて”交換”なので、既に取り組んだ問題のメモは交換時に回収されてしまう。
解答済みの問題の見直しは断念することにした。

メモ用紙の交換のための、試験官の呼び出し、試験官の対応などもタイムロスになる。

電卓の操作

初回の試験では、基本的な電卓操作しか使っておらず、大幅なタイムロスにつながった・・・。

前述したデータサイエンスLab.では、

  • 必見!2水準限定の簡便な平方和の計算方法。※計算時間短縮可能!

  • [QC検定]分散&平方和の計算、電卓の機能を使いこなそう!

  • [QC検定]二項分布の確率計算、電卓テクニックを使えば楽勝!

  • [QC検定]相関分析の問題を電卓テクニックを使って解くとこうなる!

など、時間短縮に効果のあるテクニックが紹介されている。
前述のメモ用紙のこともあり、極力計算過程をメモせずに電卓だけで正解を導くことが理想。

また、とけたろうチャンネルでは、

の"12分40秒"頃に出てくる、2x2の分割表の統計量計算の公式を使って、電卓で計算できるようにしておく。

電卓については試験会場に持ち込める機種を選ぶ必要があるが、メーカーによって操作法が異なる点があるので注意。(例:冪乗計算、メモリー)

基本的な確率計算問題の準備不足

具体的なことは書けないが、過去問や大学入試などで出題されそうな題材については、一通り押さえておくこと。
ゼロベースから、全組み合わせの書き出しとかやっていると試験時間を浪費してしまうことに・・・。
ありそうな題材は以下のとおり。

  • 赤い球、白い球を袋から取り出すヤツ
  • 2,3人でのじゃんけん
  • 何かの勝負事
  • コイントス
  • 数字が書かれたカードを取り出すヤツ

復元抽出か非復元抽出かどうか、題意を正確に読み取ること!

また、選択肢が小数だったり、分数だったりするので、電卓で割り算するのか、手計算で分数計算するのかといった状況判断もある。

覚えたつもりの公式が思い出せない

初回受験時には、公式・定理を関連づけられていないので丸暗記に頼ってしまった。
緊張もあり、スムーズに思い出せない・・。

学習を続けることで、理解が深まるので何度も動画教材の視聴を繰り返し克服した。

片側検定?両側検定?

試験中、混乱しがちだった・・・。
ほぼ確実に問われるポイントなので、しっかり理解しておきたい。

試験時間90分はハード

ほぼ確実に、ヘトヘトになる。

5.実際の試験で使った解答テクニック

選択肢の構成を利用した時短

よくある問題の形式で、次のような2箇所の空欄を埋める問題がある。

(前略)
表の(ア)、(イ)の組み合わせとして、次の①〜⑤のうちから適切なものを一つ選び、番号を空欄に入力せよ。

① (ア) 10    (イ) 11
② (ア) 10    (イ) 122
③ (ア) 11    (イ) 120
④ (ア) 11    (イ) 121
⑤ (ア) 12    (イ) 120

このケースだと、仮に(ア)が"12"だと確信を持てた場合、他に"12"を含む選択肢がないので、(イ)については考える必要がなく、⑤を選択できる。これで時間節約ができる。
他の選択肢を選んだとしても、2択まで絞り込める。

過去問をいくつか解いていたら、なんとなく選択肢のクセに気づくと思います。

おわりに

恥ずかしながら、4度目の受験で合格しました。

粘り強く学習を続けることで、着実に合格に近づいていることは体感できていました。

統計的な考え方も身についてきたと思います。

関心のある方はぜひ挑戦してみてください!

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