#Web制作におけるデザインの仕事とは
本記事では「Webサイトのデザイン」=「見た目と使い勝手を考えること」という感じで定義します。まさしくWebデザイナーの仕事です。
が、、、果たしてそれはWebデザイナーだけの仕事なのでしょうか?
#Web制作側と発注側という異なる視点
Web制作において、よく弊害となるのがこの節のタイトル。
発注側(制作側からみたお客さま)には発注側のポリシーや作りたいサイトという”強い思い”。があります。
同様に制作側も”強い思い”があり、それらがぶつかり合って予算、スケジュールなど加味して折り合いをつけて納得し合ってデザインしていくのがWeb制作となります。
基本的には発注側と制作側の担当者が意見を出し合って、出来上がっていくものと思います。
#と、思いきや「発注側(お客さま)」の中には、、、
・「制作側と話し合う担当者」
・「お金を出している経営者」
という登場人物がいます。
制作側としては「担当者」の意見をお客さまの総意とするわけですが、
発注側としては結局のところ**「お金を出している経営者」**の意見が一番強くなるわけです。
お客さまの中での「担当者」と「経営者」のコミュニケーションが取れていない場合、
「担当者」との話し合いで決めたデザインで、そろそろ実装完了!という頃に
「経営者」が、どれどれ、どんなものが出来上がっているんだ・・・といった感じで確認が入ると、恐らくダメ出し入ります。
そうなると作ったものが全て作り直し。という最悪なルーティーンに入ってしまう可能性が高いです。
なので、制作側としては「担当者」だけを相手にするのではなく、発注側で「一番の実権を持っている人格」も巻き込みながらデザインしていくことが重要と言えるでしょう。
#Web制作側にもそれはある
登場人物はWeb制作側にも複数います。
・「発注側と話し合うデザイナー」
・「デザインを実装するプログラマー」
です。
ここでもコミュニケーションが取れていないときは必ず一悶着あります。
例えば、見積り時とは大きく異なる(プログラム観点から予算とスケジュールが確実にオーバーする)デザインが上がった場合、
プログラマー->「この機能を実装するには1か月スケジュール延ばさないと無理」
デザイナー ->「折角、お客さんと合意したデザインなのに作れないなんて。なんてお客さんに言えばよいんだよ」
というやり取りが発生するでしょう。
そうならないためにも、デザイン工程でプログラマーの意見を取り入れながら制作していくこともかなり大事なWeb制作のやり方と言えるでしょう。
#デザインの仕事は誰の担当か
デザインはデザイナーだけの仕事ではありません。基本的な仕事はデザイナーの仕事ではありますが、
発注側の登場人物
・制作側と話し合う担当者
・お金を出している経営者
・運用担当者、情報システム部、商品開発(仕入れ)者など様々…
制作側の登場人物
・お客さまと話し合うデザイナー
・デザインを実装するプログラマー
・他にもディレクター、インフラ担当者、PMOなど様々…
Webサイトの土台となるデザインに関してはWebサイト制作に関わる全ての人たちの仕事(責任)としてしまうことが、後々困ることがない制作過程を進むことができるでしょう。
具体的には、要件定義のメンバーとして参加させたり、WBSにレビュータスクを入れて、関係者をレビュワーとしてアサインしてしまってもよいと思います。
自分が責任者となって進んでいくプロジェクトにおいてでも、誰もが、、、**知らないところで勝手に作られていくことはあまりいい気はしない。**ということを念頭に入れておくことは大事なことです。
責任=自分一人で作る責任感。ではありません。
責任=最終的な成果物に対する責任 です。