はじめに
Leet Codeでコーディングの学習をしています。
学習中に調べたことの備忘録として記録していこうと思います。
誤り等ありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです🙇♀️
リスト内包表記とは
リスト内包表記(List Comprehension)とは、Pythonで使われるリストを簡潔に作成するための構文です。
リストを作る際のコードを短く書けるため、よく使われます。特に「リストの各要素に対して、条件を付けたり加工したりする」場合に便利です。
基本構文
[式 for 要素 in リスト if 条件]
式: 各要素に対して行う処理。
要素: リストの各要素。
リスト: 元のリストやイテラブル(繰り返し処理が可能なもの)。
条件(オプション): 要素を選別するための条件。
具体例
1. リストの要素を2倍にする
- 通常の方法:
nums = [1, 2, 3, 4]
doubled_nums = []
for num in nums:
doubled_nums.append(num * 2)
print(doubled_nums)
# 出力: [2, 4, 6, 8]
- リスト内包表記を使うと、これが簡潔に書けます:
nums = [1, 2, 3, 4]
doubled_nums = [num * 2 for num in nums]
print(doubled_nums)
# 出力: [2, 4, 6, 8]
2. 条件を付ける(偶数のみをリストに含める)
- 通常の方法:
nums = [1, 2, 3, 4, 5, 6]
even_nums = []
for num in nums:
if num % 2 == 0:
even_nums.append(num)
print(even_nums)
# 出力: [2, 4, 6]
- リスト内包表記:
nums = [1, 2, 3, 4, 5, 6]
even_nums = [num for num in nums if num % 2 == 0]
print(even_nums)
# 出力: [2, 4, 6]
リスト内包表記のメリット
- 簡潔で読みやすい: 一行で処理を書けるので、コードが短くなり、処理が何をしているのか一目で分かりやすいです。
- 高速: 内部的に最適化されているため、通常のforループよりも高速に動作することがあります。
リスト内包表記を使わない方が良い場合
リスト内包表記は、単純な処理やフィルタリングには非常に有効でコードを簡潔にできますが、以下の場合は避けた方が良いです。
- 複数のネストしたループや複雑な条件分岐が含まれる場合
- 処理の途中でデバッグが必要な場合
- 複雑な変数操作や複数のステップを含む処理を行う場合
1. 複雑なネスト構造や複数の処理を行う場合
複数の条件や処理が重なると、リスト内包表記が長くなりすぎて読みづらくなる場合があります。たとえば、ネストしたループや複雑な条件分岐が含まれる場合です。
例:通常のforループ
matrix = [[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]]
result = []
for row in matrix:
for num in row:
if num % 2 == 0:
result.append(num ** 2)
print(result)
# 出力: [4, 16, 36, 64]
例:リスト内包表記を使った場合
matrix = [[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]]
result = [num ** 2 for row in matrix for num in row if num % 2 == 0]
print(result)
# 出力: [4, 16, 36, 64]
2つのループ(for row in matrix と for num in row)がネストしており、さらにif文(if num % 2 == 0)も入っています。このように、複雑な処理が含まれてくると、リスト内包表記は一行が非常に長くなり、処理の流れが直感的に理解しづらくなります。
2. 複雑な操作やデバッグが必要な場合
リスト内包表記は1行で完結するため、複雑な処理を行うとデバッグが難しくなります。forループであれば、各ステップごとにデバッグポイントを置いて変数の中身を確認できますが、リスト内包表記では1つの式の中にすべてが詰め込まれてしまうため、デバッグがしづらいことがあります。
例:通常のforループでのデバッグ
printを使ってデバッグを行います。
matrix = [[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]]
result = []
for row in matrix:
for num in row:
if num % 2 == 0:
# デバッグ用のprintステートメント
print(f"Processing: {num}")
result.append(num ** 2)
print(result)
リスト内包表記の場合
リスト内包表記では、一行で処理が完結するため、途中にprintを挟むのが難しくなります。複雑なロジックが含まれる場合や、処理がうまくいかない場合は、forループに書き換えてデバッグする方が簡単です。
おわりに
Pythonは短く簡潔にコードが書けるので、使いこなしたい言語の一つです。
メンテナンスのしやすさや、可読性にも注意して、最適な書き方を選ぶスキルを身につけたいです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!