【新人向け】現場(プロジェクト)に配属される皆様へ
■ 想定読者
SEとして入社された皆様が、初めてプロジェクトに配属されるときに読んでいただくことを想定しています。
■ 筆者の立ち位置
プロジェクトの現場リーダー(非管理職)
SESなどの契約で人月商売をやっている会社ではよくあることですが、
管理職の方々は複数のプロジェクトを抱えており、
1つ1つのプロジェクトに深くかかわらない(直接的な開発作業を行わない)ことが多いです。
そのようなプロジェクトでは社員を一人選択して現場リーダーに据えて、
進捗管理の補佐やチームメンバーのまとめ役としてお客様と会話させたりします。
■ 本題
新人は失敗して当たり前
身も蓋もないことを言うと、配属したての新人には対して期待していません。
だって自分(筆者)も新人の時は失敗しまくりだったから。
一部のスーパーマンは失敗しないのかもしれませんが、そんな人はめったにいません。
皆様が配属されるプロジェクトの先輩方やリーダーも同じくスーパーマンじゃありません。
なので、安心してどんどん失敗してください。
何かあったときに責任を取るのはリーダーや上司、所属会社です。
※それが彼らの仕事です。
ただし、失敗してもいいですが、早めに報告してください。
報告が遅れれば遅れるほど、後々の影響・被害が大きくなります。
報連相(報告・連絡・相談)は欠かさないでください
これだけは本当にお願いします。。。
新人研修で「報連相とは何か」は学んでいると思うので、
ここでは特に重要だと思っているポイントに絞って記載します。
事実と自分の考えを分ける
話を聞く側としては、客観的な事実が何なのかを明確に教えてほしいです。
事実と考えが混ざっていると、認識の齟齬・誤解が発生しやすく、
特に新人の場合は知識不足・経験不足により、考えが間違っていることがありがちです。
何かあった時の報告は素早く(段階を分けてもOK)
トラブル発生時は初期対応が生死(影響範囲の大小)を分けます。
【悪い例】
開発環境構築でのトラブル発生後…
新人:トラブル発生後、自分でググったり、AIに聞いたりして調査・トライ&エラー。
…でも解決できず、夕会を迎える
リーダー:「開発環境構築、ちゃんと完了した?」
新人:「~で詰まってます。自分で調べてたんですけどうまくいかなくて…」
リーダー:「それたぶん先に~の手順が必要なやつだね。ちなみに詰まったの何時頃?」
新人:「4時間ぐらい前ですね。すみません。」
リーダー:「……これからは詰まったらどんどん聞いてね?」
(こまめに状況聞かなかったのはこちらのミスだけど…)
★影響:4時間ぐらいが無駄になってしまった。
【良い例】
新人:「手順の~で・・・のエラーが出ます。エラー内容と解決策はこれから調査します。」
リーダー:「状況了解。進展あったら教えて。」
…少し時間が経過
新人:「先ほどのエラーですが、ググったところ~の話っぽいです。」
リーダー:「多分、~の手順が必要なやつだと思う。試してみて?」
…さらに時間が経過
リーダー:「どう?解決した?」
新人:「~のところはなんとか行けました。ありがとうございます。」
…夕会を迎える
リーダー:「開発環境構築、あの後ちゃんと完了した?」
新人:「はい。完了しました。」
よくある話ですが、昔からあるプロジェクトではドキュメントの整備が追いついていないことが多々あります。
手順が古くなっている場合は、他の人に聞けばすぐわかることが多いので、
さっさと聞いていればよかったという話でした。
● 理不尽な上司のコピペについて
有名な「理不尽な上司のコピペ」にこんなものがあります。
「何でもかんでも聞くな。自分で考えて行動しろ。」
「勝手に判断して実行するな。わからなかったら聞け。」
一見、矛盾しているように見えますが、曲解しすぎです。
(上司の言葉遣い・伝え方が悪いというのもありますが。)
上司が求めているのは以下です。
-
ちょっとググったり調べたりすればわかることは自分で調べて解決してほしい
→ 調査力・自己解決能力を鍛えてください -
実行する前に、こちらに確認してほしい
→ 例:
新人:「~な理由で・・・しようと思うのですが、問題ないでしょうか?」
上司:「了解。やってみて。」
■ 最後に
最初から完璧な人はいません。
「失敗を恐れず」「報連相を怠らず」「素直に聞けること」が一番大切です。
プロジェクトメンバーはあなたの敵ではなく、あなたを助けるためにいる存在です。
困ったら、ぜひ周囲を頼ってください。
■ 余談
配属された当初は先輩方やリーダー、上司がめっちゃできる人に見えるかもしれませんが、
だいたい気のせいです。
これまでの知識と経験からそれらしいことを言ったり、実施しているだけです。
いわゆる年の功。
できないことや知らないこともたくさんあるので、
一緒に悩んだり助け合ったりしていきましょう。