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Let's Encryptを使ってEC2にSSL証明書の発行から自動更新まで行う

Last updated at Posted at 2017-11-02

はじめに

AWSでSSLを簡単に実現するにはAWS Certificate Manager(以下ACM)を使えばすぐ出来るけど、Elastic Load Barancer(以下ELB)を挟まなければいけなかった。特にELBのリスナーをいじっていなければELBを挟むと以下のような形でアクセスされる。

ユーザー → (http or https) → ELB → (http) → EC2

上記でアクセスされるというのはELBのリスナーが以下のようになっているから。
スクリーンショット 2017-11-02 19.23.20.png

ACMはELBでしか使えないので、結局EC2にアクセスする際はhttpでアクセスすることになる。

この時、サーバーサイドの言語を使ってhttpかhttpsを判別している時にhttpsでアクセスしてきてもELBからhttpで呼ばれるためmixed contentになったり不具合があったので、結局EC2にもSSLを適用させることにした。

色々調べてみたら、Let's Encryptというのが便利そうだった。
なおLet's Encryptを簡単に導入できるCertbotというクライアントがあったので、その方法で進めていきます

なおAmazon Linuxではまだ実験段階とのことで、途中以下のようにメッセージが出た。

FATAL: Amazon Linux support is very experimental at present...
if you would like to work on improving it, please ensure you have backups
and then run this script again with the --debug flag!
Alternatively, you can install OS dependencies yourself and run this script
again with --no-bootstrap.

環境

  • Amazon Linux
  • Apache 2.4.7

前提として、EC2インスタンスの作成は出来ている状態で進めていきます。

以下で行う作業は全てssh後にrootユーザーとなっていることが前提で進めていきます。

1. certbotのインストール

// rootユーザーになる
$ sudo -i

// curlでインストール
$ curl https://dl.eff.org/certbot-auto -o /usr/bin/certbot-auto

// 700権限を付与
$ chmod 700 /usr/bin/certbot-auto

 

2. SSL証明書を作成する

// 生成するコマンド
$ certbot-auto certonly --webroot -w /var/www/html -d hoge.com --email hoge@hoge.com -n --agree-tos --debug

お使いの環境で上記コマンドの変更が必要な部分は以下です。
以下のオプションの後に値を半角スペースで入力する

オプション 概要
-w ドキュメントルートの指定 /var/www/html
-d 対象ドメイン hoge.com
--email 登録用メールアドレス hoge@hoge.com
-n 対話の入力をスキップ
--agree-tos 利用規約に同意する
--debug AWSではこれがないとエラーになる

-wで指定している/var/www/htmlはApacheのデフォルトのドキュメントルートです。httpd -Sとかで確認して設定してください。

最後についてる--debugはAmazon Linuxはまだ実験段階であるためこのオプションをつけなければエラーとなってしまうので、つける必要があります。

上記コマンドを入力して成功すると、以下のようなメッセージが出力される

IMPORTANT NOTES:
 - Congratulations! Your certificate and chain have been saved at:
   /etc/letsencrypt/live/hoge.com/fullchain.pem
   Your key file has been saved at:
   /etc/letsencrypt/live/hoge.com/privkey.pem
   Your cert will expire on 2018-01-31. To obtain a new or tweaked
   version of this certificate in the future, simply run certbot-auto
   again. To non-interactively renew *all* of your certificates, run
   "certbot-auto renew"
 - Your account credentials have been saved in your Certbot
   configuration directory at /etc/letsencrypt. You should make a
   secure backup of this folder now. This configuration directory will
   also contain certificates and private keys obtained by Certbot so

いつまで有効化というのも教えてくれるし、親切仕様...

3. 設定ファイルに証明書のパスを指定

mod_sslをインストールします。

// mod_sslをインストール
$ yum install mod24_ssl

// 作成されたssl.confをviで開く
vi /etc/httpd/conf.d/ssl.conf

ssl.conf

/etc/httpd/conf.d/ssl.confファイルの以下の部分を書き換えていきます。

  • SSLCertificateFile
  • SSLCertificateKeyFile
  • SSLCertificateChainFile

自分の環境下では102行目にSSLCertificateFileに関する記述がありました。

// 102行目にcert.pemファイルまでのパスを記述
102 SSLCertificateFile /etc/letsencrypt/live/hoge.com/cert.pem

// 110行目にprivkey.pemまでのパスを記述
110 SSLCertificateKeyFile /etc/letsencrypt/live/hoge.com/privkey.pem

// 119行目のコメントアウトを外しchain.pemまでのパスを記述
119 SSLCertificateChainFile /etc/letsencrypt/live/hoge.com/chain.pem

変更したらesc:wpで保存して終了し、service httpd restartでApacheを再起動します。

4. SSL証明書をcronを使って自動更新する

Let's Encryptで発行した証明書は3ヶ月しか有効期限がないので、自動で更新するようにしておく必要があるかと思います。

/usr/bin/certbot-auto renew --post-hook "sudo service httpd restart"のコマンドを実行し、証明書の更新が出来るのか確認する。

証明書を発行した際に、renewコマンドで更新が出来ると書いてあったので、renewコマンドで更新を行う。--post-hookオプションで更新が行われた際に実行するコマンドを指定出来る。

cronに登録する前にcronが使用出来るか確認。
/etc/rc.d/init.d/crond statuscrond (pid 2641) is running...となっていれば大丈夫。

cronファイルを作成

vi /etc/cron.d/letsencryptでファイルを作成して、ファイルに以下を記述する。

00 01 * * * root /usr/bin/certbot-auto renew --post-hook "service httpd restart"

以上で毎日1時にcronが実行されSSL証明書の確認・更新が行われるようになります。

以上で設定は終わりなので、設定したドメインにhttpsをつけてアクセスしてみてください。

httpsでアクセス出来なかったら

もしhttps://設定したドメイン で見れない場合は、「EC2」→ 「セキュリティーグループ」でインスタンスに適用しているグループの「インバウンド」の編集から以下を追加してあげればOKです。

スクリーンショット 2017-11-02 18.54.39.png

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