私は、日々、Notionとkintoneを使っているエンジニアです。おそらく、私と同じように複数のSaaSを横断して利用しているエンジニアは少なくないと思います。
私としては、ぜんぶNotionでよくない?と思っていたのですが、kintoneとNotionでは、そもそも得意なことが違うわけで、使い分け、および連携させることでより強力なツールになるように最近では感じています。
そんなわけで今回はNotionとkintoneの使い分けについて考えてみました。
データの扱いによる違い
Notionもkintoneは、両者ともに情報の蓄積において非常に強力なツールですが、データの扱いに違いがあります。
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Notionの場合
基本的に各ページごとに独立して情報を保持していますが、データベースというテーブルを作成することができ、各テーブルにリレーションを張ることが可能です。 -
kintoneの場合
カード型データベースを採用しており、現時点では、標準機能でリレーションを張ることはできません。
大きな違いとしては、上記のポイントが挙げられます。一見するとNotionの方がリレーションを張れるので便利な気がするのですが、実際の業務で運用すると、問題になることがたくさんあります。
ひとつは学習コストの問題です。エンジニアの方でしたら特に問題ないと思いますが非エンジニアの方がテーブル設計しリレーションを張れるようになるには、学習コストがかかるかと思います。そんなことよりも必要なアプリを作成しささっと使いたいという人の方が多いのではないでしょうか?kintoneはそんなニーズにばしっとはまるように設計されておりターゲットが明瞭です。
kintoneが日本の中小企業で支持されているのは、何でもできるというよりもシンプルな機能にフォーカスし設計されているからだと思います。
それでは、実際の業務フローによる使い分けを考えてみたいと思います。
業務フローによる使い分け
具体的な業務フローを考えると、Notionとkintoneをどのように使い分けるかが見えてきます。
Notionが得意な場面
- チームのドキュメント管理やアイデアの共有
- プロジェクトマネジメント(ガントチャートやタスク管理など)
- 個人用の情報整理やリサーチの蓄積
Notionは自由度が高く、テンプレートも豊富なため、クリエイティブな作業や多用途なタスク管理に向いています。例えば、開発プロジェクトで仕様書を管理し、進捗を共有するといった用途に適しているように思います。
kintoneが得意な場面
- データ入力の簡易化が必要な場面
- 業務に即したカスタムアプリを簡単に作成する必要がある場合
- 複数人が同時に扱うデータベース(注文、在庫、顧客情報など)
kintoneは業務プロセスの効率化に特化しており、特に業務フローが明確な場合に力を発揮します。例えば、営業チームが顧客データを登録し、それに基づいて自動でレポートを生成するといった業務にはkintoneが向いていると思います。「いわゆる『脱Excel』を実現するイメージです。
実際の連携シナリオ
あくまで一例ですがフォームとしてkintoneを使いAPI連携などで、Notionに情報を蓄積するが、今のところ私としては強みを最大限に活かせるのかなと感じています。
理由は、kintoneをインターフェースとし適宜バリデーションすることによってデータを汚さずに蓄積できるので、例えば自前で1から画面を作成するよりkintoneでアプリを作成し、これを入力画面です、とした方が工数をかなり削減できると思います。
まとめ
Notionとkintoneは、それぞれ異なる強みを持つツールです。業務内容やチームのスキルレベルに応じて、適切に使い分けたり連携させることで、より効率的な業務フローを構築できると思います。
みなさんはNotionとkintoneでどんな連携シナリオが思い浮かびますか?
ぜひコメントなどで意見をお聞かせください!