Markdownの議事録 → HTML → PDF へ変換出力 #Python

前書き

会議の議事録作成などでMarkdownをよく使うのですが、
非エンジニア部門から議事録共有の要望があった時に、

「エンジニアっぽい書き方じゃないカタチにして共有してよ」

というオーダーが時々あったりします。

やったこと

じゃあPDFでお渡ししますね、という対応を行いました。

概要

Python で提供されているライブラリを使って対処しました。

必要ライブラリ

pdfkit
https://pypi.org/project/pdfkit/
markdown
https://pypi.org/project/Markdown/

上記２点をpip等でインストール。
WIN環境では、pdfkitインストール後に実行ファイルのパスを通す必要あり。
(デフォルトインストール先の場合、パスは次の通り：C:\Program Files\wkhtmltopdf\bin)

実装

議事録Markdownのサンプルはこちら。

# 定例MTG

## 日時
2019/07/26 13:00

## 場所
本社 会議室A

## 出席者
- システム部 マネージャー 開発太郎
- システム部 設計次郎
- マーケティング部 ウェブ花子

## 議題
1. [SSL証明書更新対応について](#theme1)
2. [新規集客対応について](#theme2)
3. [働き方改革について](#theme3)

## 議事内容
###<a name="theme1">[SSL証明書の更新期限]</a>

- 2019/8/31 で期限終了予定
    - 証明書更新手続き
        - システム部で対応予定
        - 証明書更新費の稟議を取る
            - 山田部長が東京出張へ行く前までに稟議を通しておいてほしい
        - 8月1週目までには更新日の確定と全社周知

###<a name="theme2">[新規集客対応]</a>

- 見込み顧客に対してメールマガジンを配信
    - 配信対象者
        - xxxx年にx回以上の購入履歴のあるユーザ
    - 対象者の絞り込み
        - マーケティング部で対応
        - 絞り込みデータの加工対応はシステム部で対処
    - 配信予定日
        - 8月中旬を予定

###<a name="theme3">[働き方改革について]</a>

- 残業の見直し
    - 対象者
        - 月の残業時間がxx時間を超えている人
        - システム部とマーケティング部で対象者が多い
    - 対処
        - 納品完了後にまとまった休暇を取得する等を検討できないか
            - 開発マネージャーから全社会議に議題提示してもらう
        - 他にも良い案があれば次回会議でも議論したい

## 次回日時
2019/08/02 13:00

## 場所日時
本社 会議室A

これを次の処理に通します。
Markdown を HTML に変換してから、
PDF へと変換して出力しています。

import markdown
import pdfkit
import glob
import winreg


def main():
    path = "./"
    files = glob.glob(path + "input.md")

    for f in files:
        with open(f, "rt", encoding="utf-8") as fp:
            text = fp.read()
            md = markdown.Markdown()
            body = md.convert(text)
            html = '<html lang="ja"><meta charset="utf-8"><body>'
            html += '<style> body { font-size: 1rem; } </style>'
            html += body + '</body></html>'

    outfile = f + ".pdf"
    print(outfile)

    try:
        with winreg.OpenKeyEx(winreg.HKEY_LOCAL_MACHINE, r'SOFTWARE\wkhtmltopdf',
                              access=winreg.KEY_READ | winreg.KEY_WOW64_64KEY) as k:
            data, regtype = winreg.QueryValueEx(k, "PdfPath")
            configure = pdfkit.configuration(wkhtmltopdf=data)
            regtype = regtype

            pdfkit.from_string(html, outfile)
    except FileNotFoundError:
        pass

if __name__ == '__main__':
    main()

HTMLに変換することで、PDF出力時にスタイルを適用できます。
簡単な書式調整だけでも印象は変わるものだったりします。

そして、処理を通して出力したPDFはこちら。
https://github.com/masashi-sawai/python-learning/blob/master/tools/md_pdf_changer/input.md.pdf

いかがでしょうか。
最低限の体裁は担保できたかな。

まとめ

もっと高機能なPDF変換ツールもあると思いますが、
簡単なものなら自分たちで作ってみるのも良いかもしれません。