LoginSignup
0
0

More than 3 years have passed since last update.

HOWの前にWHAT

Last updated at Posted at 2019-07-25

ここは、技術者(特に若い技術者)が、お互いに技術知識(特にプログラミング知識)を共有しあうコミュニティですよね。社会は、無数の無名の地上の星によって支えられていて、ここはそういう人たちがお互い高めあうところ。

ですが、技術は所詮、手段です。

若いIT青年とのやりとり
「IT身に着けて、将来、何をやりたいの?」「... いま、模索中なんです」
「Pythonを勉強して、何するの?」「...」

このコミュニティの趣旨にあえて反する主張ですが、ここに集まる方々に訴えたいことがある。

プログラミングは、昔でいえば、読み書きそろばん。そこがしっかりしていないと、その先が成り立たないのはわかっています。が、その前に、技術者には、「何のため」ということを考えてほしい。個々の技術は、役立ちます。しかし、何のためにということを定義することは、もっと深く社会に影響を与えることができます。

日本の教育は伝統的に「読み書きそろばん」。教育は、教科書という書き物を読み、手習い(書きとり)を繰り返す。公式を読み、暗記する。そのように手段を偏重してきました。その結果、社会に出て、ビジネスの場面でも、会議の前に議題を書いて、紙に印刷して、配り、それを読み、書いてあることの質疑応答。慣れた手段を使っていれば、OK。議論の代わりに、書いて読むだけ。読み書きそろばんは、今どきは、プログラミングという方法に化けています。もっと、生きた会話と議論を中心に据えるべきでしょう。もっと、ゼロから考えることを重視すべきでしょう。

日本には、手段にたけた秀才は、たくさんいる。しかし、リーダーは少ない。手段にたけた秀才が多いため、日本は、1990年頃までは、すでにあるものを真似し、すぐにキャッチアップして、よりいいものを出して成功することができた。最近でも、流行を追う若者が多く、失望します。手段が得意な反面で(その故に)、日本は、世界のフロンティに立ったとき、どこを目指すの?という点で存在感を示せずに、今では、素材屋・部品屋に、成り下がってしまっています。計算機科学でも同じで、チューリング賞受賞者に、日本人は一人もいない。IT産業界でも同じで、マイクロソフト、グーグル、アップル、アマゾンなど現在のITをリードしてきた企業に、日本企業はない。

読み書きそろばんプログラミングという手段の前に、何のため、何を、を考えるリーダーが少ないからだと思う。手段(Deep Learningとかなんだとか)は、お勉強が得意な秀才さんに任せておけばいいんです。今、日本にもっとも欠けているのは、何もないところから、どこを目指すかの地図を描けるリーダーだと思う。

そういう思いを背景に、WHATを考えるリーダーが育ってほしいと思い、
https://yo-sato.com/hmc/ja/edu.html
に、ITを志す若い人(カレッジ3,4年向け)に、知ってほしいことを書きました。

ぜひ、一瞥してやってほしい。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0