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GX Works2でSLMP通信を試すための内蔵Ethernet設定

Last updated at Posted at 2020-01-13

三菱電機のPLC MELSEC-Qシリーズで、ホストPCと、Ethernet接続にてSLMPで簡単な通信をするためのPLC側の設定方法についてのメモです。GX Works2を使用しました。

PLCの準備

PLCのCPUユニットは、初期設定の状態で、ホストPCに直接接続されているものとします。
image.png

GX Works2による設定

PLCの設定は専用のツールから行います。今回はGX Works2 (version 1.567R)を使用しました。

USB接続

まずUSBで接続して、EthernetのIPアドレスを設定する必要があります。
GX Works2を起動したら、メニューから「オンライン」 → 「PC読出し」を選択します。
image.png

下記のダイアログが出ます。
Qシリーズなので「QCPU(Qモード)」を選択しました。
image.png

下記の画面が出ます。
image.png

デフォルトのままでシリアル通信になっていると思いますが、次のように設定します。

  • パソコン側I/F → シリアルUSB
  • シーケンサ側I/F → CPUユニット
  • 他局指定 → 他局指定なし

「通信テスト」をクリックして正常に接続できているか確認します。
問題なければ「~との接続に成功しました」というダイアログが出ます。

「OK」をクリックします。
オンラインデータ操作というダイアログが出ますが、これは何もせず閉じます。

下記のように左側にプロジェクトツリーが表示されます。
image.png

プロジェクト設定

左のプロジェクトツリーから、「パラメータ」→「PCパラメータ」をダブルクリックします。
image.png

開いたダイアログ画面で、「内蔵Ethernetポート設定」タブを選択します。
image.png

PLCのIPアドレスを設定します。
また、次の設定をチェックします。

  • バイナリコード交信: 今回はバイナリモードで交信します
  • RUN中書込を許可する: PLCレジスタへ書き込みをする場合はチェックが必要です

次に、同じダイアログで「オープン設定」をクリックします。
image.png

以下の設定を追加します。

プロトコル オープン方式 自局ポート番号
UDP MCプロトコル 1025
TCP MCプロトコル 1026
  • オープン方式はSLMPがないのでMCプロトコルを選択します。SLMPの拡張機能を使わなければほぼ同じです。
  • ポート番号は何でもよいです。(設定範囲:1025~4999,5010~65534)

終わったら「設定終了」をクリックして、Qパラメータ設定を閉じます。

PLCへの設定書き込み

メニューから「オンライン」→「PC書込」を選択します。
image.png

「対象」の項目で「パラメータ」をチェックします。
「実行」をクリックすると、PLCに設定が書き込まれます。

この後、PLCを再起動(電源OFF→ON)してください。
プロジェクトを保存しておきます。

Ethernet接続の確認

LANケーブルを接続します。
USBケーブルも接続したままにしておきます。

念のため、GX Works2を再起動します。
先ほどのプロジェクトを開きます。

メニューから「診断」→「Ethernet診断」を選択します。
image.png

このような画面が表示されて、先ほど設定したIPアドレスが表示されていたらPLCのEthernet設定は成功です。
SLMP通信が可能になりました。

Ethernet接続

USB接続をせず、Ethernet接続だけでGX Works2からPLCのCPUユニットを制御できるようにします。
※この操作は、SLMP通信の設定とは関係ありません
image.png

USBケーブルを抜き、LANケーブルだけが接続された状態にします。
GX Works2を再起動し、メニューから「オンライン」 → 「PC読出し」を選択します。
image.png

次のように設定します。

  • パソコン側I/F → Ethernetボード
  • シーケンサ側I/F → CPUユニット
  • 他局指定 → 他局指定なし

次に、CPUユニットのアイコンをダブルクリックします。
表示されたダイアログで、「ハブ経由接続」を選択し、PLCのIPアドレスを設定して「OK」をクリックします。
image.png

「通信テスト」をクリックして正常に接続できているか確認します。
問題なければ「~との接続に成功しました」というダイアログが出ます。
「OK」をクリックします。

オンラインデータ操作というダイアログが出ます。
image.png

「パラメータ」をチェックし、「実行」をクリックすると、先ほどPLCに書き込んだパラメータをプロジェクトに読み出します。
プロジェクトを保存して設定は完了です。

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