こんにちは、Kaneyasuです。
今回は、スケジュールの延期交渉をする場合に気をつけた方がよい「検収処理」についてお話しします。
検収処理とは
検収処理とは、発注者(クライアント)側が、納品された商品やサービスが契約や仕様書に基づいているかを確認し、受け入れるかどうかを判断する一連のプロセスを指すビジネス用語です。
単に検収と言うこともあります。
主にビジネスやプロジェクトにおいて、発注した成果物やサービスが適切に提供され、品質や数量が期待に合致しているかどうかを検証する重要な手続きです。
一般的に、検収処理の完了をもって、発注者は契約に基づいて支払いを行います。
IT業界でよく見られる請負契約型のシステム開発においては、受け入れテストがOKとなった時点で検収処理が完了し、支払いが行われることが一般的です。
逆に、検収処理が完了しない限り、支払いが行われないということもあります。
検収処理が完了しないと開発にかかったコストが回収できない
システム開発では、日々の作業にかかるコストが発生します。
このコストは、検収処理が完了して支払いが行われることで回収されるため、それまでは資金を調達して支払いを行う必要があります。
資金の調達方法は会社によって異なり、蓄えていた資金を使う会社もあれば、銀行から借り入れる会社もあります。
いずれにせよ、将来の収益を前借りして支払いを行うことになるのです。
個人で例えるなら、クレジットカードを使って買い物をするようなものです。
したがって、検収処理が予定通り進まず支払いが遅れると、資金繰りに影響が出る可能性があります。
納期の交渉と検収処理
システム開発でスケジュール遅延が発生した場合、QCD(品質、コスト、納期)のどれかを調整して対応することが一般的です。
納期を調整する場合、私の経験では「本当に使い始めるのはいつか?」「すぐに必要な機能とそうでないものはどれか?」といった観点でスケジュールを組み替えます。
ここで注意すべきは、一般的に検収処理はすべての機能が揃っていることが前提だということです。
納期の調整をするということは、多くの場合、検収処理の時期も遅れることを意味します。
これを念頭に置かないと、クライアントとの納期調整ができても、社内でその検収処理の遅れ(=コスト回収の遅延)が許容されないことがあります。
筆者も一度、これを軽視してしまい、とんでもなく叱られたことがあります。
(その節は大変申し訳ありませんでした。。。)
みなさんは私と同じ過ちを繰り返さないよう、常に頭の片隅で検収処理のことを考えながら日々のプロジェクトを進めてくださいね。