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Amazon Q Developer CLIにAWS Summit Japan 2024/2025のセッション一覧を比較してもらいました

Last updated at Posted at 2025-07-15

こんにちは。Kaneyasuです。

個人的にAWS Summit Japan 2025のざっくりとした総括をしたいなと思い、Amazon Q Developer CLIにAWS Summit Japan 2024/2025のセッション一覧を比較してもらいました。

所詮セッション一覧で比較しただけなので浅い分析ですが、割と面白かったので共有します。

AWS Summit Japan 2024/2025のセッション一覧

それぞれのセッション一覧はこちらから拾っています。
多すぎるので、実はここは結構手作業でやっています。

一覧ができたら、Amazon Q Developer CLIで比較してもらいました。
次項からがその結果です。

技術概念・手法

カテゴリ 2024年にあって2025年にないもの 2025年にだけあるもの
アーキテクチャパターン • Cell-based architecture
• Shuffle Sharding
• マイクロサービス基本分割
• Simplexity戦略
• グレー障害対策
• インメモリセマンティックキャッシュ
データアーキテクチャ • データレイク基本構築
• ETL基本パターン
• データメッシュ
• OneGraph
• Transactional Data Lake
AI/ML手法 • RAG基本実装
• ファインチューニング基礎
• プロンプトエンジニアリング
• GraphRAG
• AI Agent開発
• マルチモーダルAI
• 責任あるAI評価
開発手法 • DevSecOps基本
• CI/CD基本パターン
• IaC基本活用
• プラットフォームエンジニアリング
• ゴールデンパス
• AI統合DevOps
運用手法 • 監視・アラート基本
• ログ分析基本
• オブザーバビリティ
• SRE高度化
• 予防的品質管理

AWSサービス・技術

カテゴリ 2024年にあって2025年にないもの 2025年にだけあるもの
ストレージ • Amazon S3 Express One Zone
• S3詳細アーキテクチャ解説
• S3パフォーマンス最適化
• クラウドストレージコスト最適化戦略
• ストレージの賢い活用法
• データレイク構築最適化
データベース • Amazon Aurora Limitless Database
• Amazon Neptune Analytics
• Amazon DynamoDB詳細活用
• Amazon Redshift Serverless新機能
• Aurora I/O-Optimized
• Amazon Aurora DSQL
• Oracle から Aurora への移行
• クラウドネイティブDB移行
• GraphRAG with Neptune
AI/ML基盤 • Amazon SageMaker Canvas
• SageMaker JumpStart詳細
• pgvector拡張機能
• 基盤モデルファインチューニング
• Amazon Nova
• Amazon SageMaker Unified Studio
• SageMaker HyperPod
• 大規模モデル学習基盤
生成AI • Amazon Bedrock基本活用
• Claude3, Stable Diffusion詳細
• プロンプトエンジニアリング基礎
• RAG基本実装
• Agentic AI
• AI Agent
• マルチモーダル生成AI
• Amazon Nova入門
• 責任あるAI評価
データ分析 • Amazon Redshift Serverless
• AWS Glue ETL詳細
• Amazon Athena活用
• Amazon QuickSight基本
• Apache Iceberg
• オープンテーブルフォーマット
• データメッシュ実装
• GraphRAG
• Transactional Data Lake
IoT • AWS IoT SiteWise
• スマート工場IoT詳細
• IoTデータ収集パターン
• IoT基本活用
• IoT/CloudOps AI活用
• エッジAI統合
• マルチモーダルAI×IoT
セキュリティ • AWS GuardDuty詳細
• Amazon Security Lake基本
• DevSecOps基礎
• セキュリティ基本対策
• AWS Security Incident Response
• サイバーレジリエンス
• ゼロトラスト×AI
• AI×CNAPP統合
監視・運用 • Amazon CloudWatch基本
• X-Ray分散トレーシング
• 基本監視・アラート
• Amazon CloudWatch Application Signals
• OpenTelemetry統合
• 生成AIオブザーバビリティ
• グレー障害検出
開発ツール • Amazon CodeCatalyst
• Amazon CodeWhisperer
• AWS CDK詳細
• AWS SDK基本活用
• Amazon Q Developer エージェント
• AWS Transform for .NET
• Everything as Code
• プラットフォームエンジニアリング
移行・モダナイゼーション • AWS Mainframe Modernization
• VMware基本移行
• リフト&シフト基本
• Amazon EVS
• VMwareクラウドネイティブ移行
• ハイブリッドクラウド高度化
• Java アプリモダナイズ

2024年の特徴(2025年で減少・消失)

  • AIの基礎・導入段階の内容が中心
  • 個別サービスの詳細解説
  • 概念・理論の説明重視
  • 環境・ESGへの具体的取り組み
  • 宇宙・特殊産業への展開

2025年の特徴(2024年にない新要素)

  • 実践・応用段階の内容が中心
  • 統合ソリューションの提案
  • ビジネス価値創出重視
  • AI Agentによる自動化
  • エンタープライズ実装の深化

筆者の感想

この比較表から、AWS Summit Japan 2025は明らかに「次のフェーズ」に進化しており、基礎的な技術紹介から実践的なビジネス価値創出へと大きくシフトしていることが分かります。

エンタープライズ実装の深化

全体的にエンタープライズ系のセッションが増えています。
昨年、Amazon Q Developerによるメインフレームのモダナイゼーションが発表された通り、AWSはエンタープライズを意識した展開が進んでいます。

メインフレームのモダナイゼーション向け Amazon Q Developer 変換機能を提供開始 (プレビュー版)

2025年のセッションでエンタープライズ系の内容が増えたのは、その成果またはエンタープライズ系へのアプローチの現れだと考えられます。

データベース

データベースはSummitから少し遅れてOracle Cloudの正式サポートが発表されています。
セッションにもOracle から Aurora への移行を取り上げたものがありました。
Oracleから移行する、Oracleを使い続ける、両方のパターンをフォローしてエンタープライズのニーズに応えようとしている姿勢が見えます。

「Oracle Database@AWS」正式提供開始。これでAWS、Azure、Google CloudすべてでOracle Cloudインフラを用いたデータベースが利用可能に

AWS謹製のデータベースにも変化が見えます。
DSQL登場により、Amazon Auroraは従来のDBに自動スケーリング機能を持たせたAurora Serverless v2・Aurora Limitless Database。
分散DBのAmazon Aurora DSQLというラインナップになりました。
セッションの傾向から言うと、今後はLimitless DatabaseよりもDSQLの存在感が増していくと予想されます。

分散DBと言えば、TiDBがモンハンに採用されていることが有名です。
AWS Summit Japan 2025でも、セッションがありました。

モンスターハンターワイルズ 100万以上のユーザー同時接続を支えたネットワークアーキテクチャ (株式会社カプコン)

DSQLとTiDBの違いを問うた場合、両者には同時実行制御が楽観的か悲観的かの違いがあります。
これ故にターゲットが微妙に異なるはずなので、うまく棲み分けていくのかもしれません。

生成AI

2024年の生成AIの話は、フワッとしたものもありましたが、2025年は一気に実践的な話が増えました。
ゲーム開発や3Dモデリングなどは、使わないと回らない状況になりつつあるようです。

『スマブラ』『カービィ』生みの親に聞く ヒット作を生み出し続けるマネジメント

生成AIを活用することで作業効率を上げるなど、スキームを変えていかなければならない段階に来ていると感じます。

すでにIT全般において生成AIは使わざるを得ない状況になっていて、多少のリスクを取ってでも導入しないといけないというのを感じました。
セッション「生成 AI オブザーバビリティのベストプラクティス(AWS-49)」では、それに対する取り組みが紹介されていました。
生成AIを絡めたサービス全体の可視化、ログ分析、Amazon Bedrock ガードレールによる安全性の確保などなど、かなり先進的な内容です。
生成AIの登場により、DevOpsやSREに新たな役目が与えられたように感じます。

開発ツール

Amazon CodeCatalystが2025年は挙がってないのが残念です。
個人的にAWSでGitを使う場合は、覚悟を決めてGitLabにすべきかなと思っています。

そして、Amazon Q Developerがしっかり取り上げられています。
私自身もAmazon Q Developer CLIを使って開発をしています。
私見ですが、AI開発ツールはどんどんと新しいものが出ますが、一旦は一つのものを使い込んで、理解を深めた方が良いと思っています。

さて、Amazon Q Developerについては、私はAWS Summit Japan前後で価格改定があると予想していて、あれ?来なかったなと思っていたところ昨日(7/14)ついに来ました。

AWSよりAI+IDEのKiroが発表されました。

そして、Kiroの発表とともに価格改定がされています。
元々、Kiroと合わせて価格改定する予定だったのでしょうね。

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