1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

クライアントも含めたオープンな場で議論することへの抵抗感

Last updated at Posted at 2024-06-09

こんにちは。Kaneyasuです。

本記事は私が日々プロジェクトマネージャーやスクラムマスターとして開発チームの雰囲気を変えるのに苦労していることの一つを書きます。
前提として、プロジェクトはクライアントと共有しているチケット管理ツールと、開発チーム内のチャットシステムを採用していると想定してください。

クライアントも含めたオープンな場で議論することへの抵抗感

開発者、特にSIer出身のメンバーの方には、チケット上(=クライアントが見えるところ)で議論することに抵抗感を持っている方がいらっしゃいます。
開発チーム内での議論はMTGやチャット上で行われているので、実装方法などを決めることには問題ありません。
ですがクライアントとの調整が必要な議題になると、開発チーム内での議論の後にクライアントとのやり取りの時間が別枠で発生してしまい、大変効率が悪くなります。
また、チャットはフロー型のコミュニケーションツールであるため、議論自体が流れてしまうデメリットもあります。

このことについて、メンバーに改善を促すのですが、多くの場合は改善に時間がかかります。
私の経験に基づく推測になりますが、SIerの方は結論を固めてからクライアントに提案されるよう教育されているからだと思っています。
私も昔はSIerでしたが、できる限り結論を先に、質問するならYES・NOで答えられるような質問にするよう教育されていました。
昔は私も議論をクライアントが見えるところでするという発想はなかったですね。

私自身は過去のプロジェクトで追い込まれた時に、運良く固定観念を捨てることができましたが、
多くの人にとって今まで教えられたことというのは、簡単に捨てられるものではないと思います。

改善の道のり

チケット上で議論することへの抵抗感について、考えられる改善策を書いてみます。

クライアントがいる場で宣言する

まずはクライアントを含めた全員がいる場で、クライアントも含めたオープンな場で議論することに価値があることを宣言するのが第一歩だと思います。
スクラムイベントで言うとレトロスペクティブが良い場所だと思います。

全員がいる場で宣言するのは、プロジェクトマネージャーやスクラムマスターがOKと言っていても、クライアントがOKと言ってるのを直接耳にしなければ不安感は拭えないからです。
なんたって、チケットに書かれた内容はクライアントにも見えるわけですから。
オープンな場で議論することは、クライアントに悪印象を与えることはなく、むしろ課題を早期に共有できて良いと伝えることも重要でしょう。

とはいえ、当面はチャット上での議論を許容する

とはいえ、頭では理解しても心はすぐにはついてきません。
当面はチャット上での議論を許容した方がよいでしょう。
世の中にはまだまだダイレクトメッセージで相談を持ちかけてくる方もいるぐらいですから、ゆっくり行きましょう。

ところで、なぜチャット上でのやり取りならまだ抵抗感が低いのでしょうか?
もちろんチャットはまだクライアントが見えるところではないというのはありますが、チャットツールは一般的にチケット管理ツールよりリアクション機能などが豊富なので、言葉のニュアンスを伝えやすいという利点があるからだと思います。
文章だけでニュアンスを伝えながら議論を進めるのは技術が必要なので、その自信がつくまで信じて見守るのがよいでしょう。

結論をどこかに書くか書かないか

SIerの場合、課題についての議論は結果をいわゆる課題表や設計書にまとめることが多いです。
一方で、チケット上だと議論そのものが結論になることがあります。
どちらが良いかはプロジェクトとチームによりますが、オープンな場で議論することを重視するのであれば、一旦は慣れない人にとって抵抗感を減らすのを重視した選択をした方がよいでしょう。

個人的には、時間が経つと議論を追うのが大変になるので、結論はどこかにチケット上部か別途ページを作ってまとめるのが良いと思います。

最後に

コミュニケーションの抵抗感を拭うのは簡単なことではないので、メンバーの気持ちに寄り添いながらゆっくりと進めることが大切だと思います。

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?