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GoogleAnalytics4移行で感じた管理の必要性について

Last updated at Posted at 2023-12-19

概要

始めまして、istyleでGoogleAnalyticsなど計測周りの管理を担当している佐藤です。

現在弊社では、ユニバーサルアナリティクスを使ってユーザー行動の分析やサービス利用をしていますが、2024年7月1日に有料版のユニバーサルアナリティクスも計測停止になるということで、それまでにGoogleAnalytics4への移行をしなければならない状況です。

GoogleAnalytics4への移行作業の中でいくつか困った、大変だった場面はあったのですが、原因は全て一緒で管理ができていなかった事にありました。

困った場面は以下の移行です。
・イベント
・カスタムディメンション
・フィルタ

ユニバーサルアナリティクスでの状況

イベント

ここで言うイベントとは
クリックやインプレッションなどのユーザーアクションを指しています。

ユニバーサルアナリティクスではイベントの実装はHTMLにタグを直書きしており、どこにどのような計測タグが入っているのかは開発者に確認をしてもらう必要がありました。

また、イベントの管理もほぼ行えておらず、現在入っているイベントが利用されているものなのか利用されていないものなのかも不明な状態でした。

GoogleAnalytics4へ移行するイベントの洗い出しは「今計測しているものの中で必要なものを」
と言っても、どこに何が入っているのか分からない状態です。

カスタムディメンション

カスタムディメンションとはGoogleが用意しているディメンションとは別に、ユーザーが自由に設定可能なディメンションです。

ユニバーサルアナリティクスのメインで使用しているプロパティにカスタムディメンションが10個程設定されているのですが、状態を把握できるものは3個くらいです。
移行の際、プラットフォームを横断した会議の場でどこで使っているものなのか記載頂くよう共有しましたが、それでも使用者や状況が不明なものは存在していました。

フィルタ

こちらもユニバーサルアナリティクスでは誰が何の目的で設定したフィルタなのか証跡が残っておらず、1つずつフィルタの設定内容を見て移行するかどうかを改めて検討する必要がありました。

ちなみに、フィルタは計測したくないデータを除外する際にビュー単位で設定していくものです。

弊社ではメインで使っている1プロパティだけでも80以上のビューが存在しており、全てのフィルタ設定を確認するのは現実的ではないので、システムで参照していたりメインで使っているもののみを確認しました。

GoogleAnalytics4では

イベント

移行対象については既存のイベントベースではなく、一から必要なものをリストアップして頂きました。

また、GoogleAnalytics4移行のタイミングでGoogleTagManagerというタグ管理ツールも導入しており、どこにどのようなタグが入っているのかこちらで確認することが可能になります。

さらに、計測しているイベントについてはダッシュボード上でヒット数がモニタリングできる環境を整え、ヒット数の少ないものは削除を検討するという運用を行っていく予定です。

不要なものは残さず削除し、必要なものだけの状態を目指します。

カスタムディメンション

利用者が不明なものについては移行しないという方針を取りました。
GoogleAnalytics4ではイベントというかたちで計測していくことになるので上記のイベントと同様、タグマネージャーとダッシュボードで管理をしていく予定です。

フィルタ

判断が難しいものについては一旦移行せず、GoogleAnalytics4とユニバーサルアナリティクスを並行稼働させるタイミングでデータを見て、必要そうであれば移行する方針としました。

また、GoogleAnalytics4では最低限のフィルタとし、各サービス用のフィルタなどはBigQueryにエクスポートされたデータを加工したDWH側で吸収していく予定です。

最後に

ドキュメントとしてまとめて残すことや不要になったものを削除することは数値として影響がない場合
後回しになり、後回しになった結果忘れ去り...という負のスパイラルに陥りがちですが、今回の移行で改めて管理の大切さを身にしみて感じました。

設定状況だけでなく、設定した背景まで記録としてどこか一定の場所にまとまって残っていると今後また移行作業などが必要になった時などに、判断が容易になりそうです。

まだまだGoogleAnalytics4への移行途中なので、今後新たに得た教訓やナレッジなどあれば共有していきたいと思います。

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