##VPCルータの概要
さくらのクラウドにはルータが2種類存在します。
一つがスイッチに追加するルータ、もう一つが今回使ってみるVPCルータです。
異なるネットワーク間を接続するという意味ではどちらも同じ機能を持ちますが、
一般的にいうルータに近いのはVPCルータの方になります。
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スイッチ+ルータ
グローバルIPをネットワーク単位で取得可能
追加のグローバルIPも取得可能
つまりグローバルIPを付与してもらうための機能
詳しくはこちら「スイッチ/ルータ+スイッチ – さくらのクラウドニュース」 -
VPCルータ
IPマスカレードとかポートフォワーディング可能
VPN接続やDHCPサーバ機能搭載
いわゆる一般的なルータが持つ機能を提供してくれる
こちらがVPCルータの機能説明になります。
VPCルータ | さくらのクラウドニュース
ざっくり機能をかいつまむと、
- NAT機能搭載(IPマスカレード、ポートフォワーディング)
- VPN接続可能(サイト間、端末接続)
- DHCPサーバ機能
- 上流側ネットワーク選択可能(共有セグメントか別途用意するスイッチ+ルータ)
といった感じです。
上流側ネットワークはグローバルIPと帯域をどのように用意するかの選択肢になります。
エンドユーザーにサービスを提供する環境においてはVPCルータのような存在を導入するのは一般的ではないと思いますが、
せっかくクラウドサーバを利用するのであれば、
商用環境と開発環境を分離して開発環境にVPCルータを導入してVPN接続で開発する、
オフィスのローカルサーバをクラウド化してオフィスとクラウドをVPNで接続する、
など利用方法は沢山あると思います。
##VPCルータを作ってみる
まずはメニューからVPCルータを選択します。
一覧が表示されますが、まだ作成していないのでなにもありません。
「+追加」ボタンをクリックして作成します。
##VPCルータ作成(スタンダード)
デフォルトでは「プラン」がスタンダードになっています。
これはグローバルIPアドレスが1つ付与されて共有セグメントに接続されます。
開発用接続環境など通信量が多くない場合に利用出来ると思います。
※後からプランや上位回線を変更することは出来ないので注意してください。
※変更したい場合は再作成になります。
スタンダードは名前をつけて「+作成」ボタンを押すだけで完了です。
ボタンを押してからコピーに多少時間がかかり、作成が完了すると電源が落ちた状態で提供されるので
実際に利用するには電源操作を行う必要があります。
##VPCルータ作成(プレミアム、ハイスペック)
プレミアムもしくはハイスペックを選択すると接続先のスイッチ+ルータの選択肢が追加されます。
もし事前に作成していなかった場合は新規作成出来ます。
プレミアムとハイスペックの差はスループットだけ(400Mbpsか1200Mbps)みたいなのでここではプレミアムを選択しています。
新規作成を選ぶとスイッチ+ルータを作成したときに示される選択肢が現れます。
帯域幅についてはこちら[転送量に応じたトラフィック制限はありますか?]を参考に
VPCルータのスループットと他のアプライアンス(例えばロードバランサなど)やサーバ接続の利用有無を検討して選択するといいと思います。
「VRID」はプレミアム/ハイスペックを選択した時しか表示されないのですが、
同じ会員IDで作成しているアプライアンス同士で被らない様に調整すれば問題ないと思います。
ちなみに自動で割り振ってはくれないみたいですが、後で変更も可能です。
次回は作成後のVPCルータをみてみたいと思います。