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デザインがわからないWebデザイナーによる、Webデザイナー1年目を乗り切るための心構え

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はじめに

2020年春、大学卒業と同時にWebデザイナーとして就職した。現在社会人2年目、兼Webデザイナー歴2年目。未だにデザインがわからない。
2年目でこれなのだ。1年目ではデザインのなんたるかがわからなくて当然だと思う。

そもそも、デザインには正解がない。あるのかもしれないが、少なくとも筆者はそう思う。
もちろん最適解はある。たくさんの人に受け入れてもらうことを目的としたデザイン作業なら、より多くの人から理解を得られるデザインを模索するべきだ。けれど、自分以外の人間が成果物の出来を評価する以上、正確なことはわからない。わからないから、デザイン作業中の筆者はいつでも迷子だ。なんやらかんやらこねくり回して、どうにか手探りで進むうちに、気づけばデザイナー歴は2年目に突入していた。

こんな筆者でも、世間的には(一応)プロのデザイナーに分類される。
プロである以上、自分が生んだものには責任を持たなければいけない。それはデザイナー歴が何年だろうがデザインのことがわからなかろうが、絶対に避けては通れないことだ。
幸いなことに、デザインのなんたるかがわからない1年目でも、できることはいくつかあった。
さらに幸いなことに、それができていたら、Webデザイナー歴1年目のうちはなんとか合格を貰えたのだ。
Webデザイナー歴2年目では不十分かもしれないが、1年目のうちは合格がもらえるかもしれない。
そんなちょっとした心構えをいくつかまとめておくので、これをもってWebデザイナー歴1年目の方へのエールとさせていただきたい。

Webデザイナー1年目から使える3つの心構え

自分の作品を人に説明できるようにする

導入でも書いたように、デザイナーは自分が生んだものには責任を持たなければいけない。
言い換えると、自分の作品を説明できるようにしておく必要がある、ということだ。

仕事で作成したデザインは、誰かに見せる前提のものが多い。
誰かに見せる以上は、作品に触れた人に対してなにかしらの意図やイメージを伝えなければならない。
そのためには、デザイナー自身がデザインの意図を意識し、明確にする必要がある。

  • なぜその配色にしたのか
  • なぜその配置にしたのか
  • なぜそのフォントを使っているのか
  • なぜそのモチーフにしたのか

自分がそうデザインしたのだから、そこには理由があるはずだ。
また、説明には客観的な事実を交えるとより伝わりやすくなる。例えば、

  • メリハリのある印象にしたかったので、補色を使った配色にしました
  • 空きスペースと文字のバランスを6:4に統一しているため、この配置にしました

など。
ちなみに、筆者は色彩検定の勉強をする前は配色に苦手意識があった。色に関する知識がなく、自分の感覚以外に色を選ぶ指標がなかったからだ。
客観的な事実を理解していると、デザインの説明に説得力が増す。資格取得や勉強は、その点でとても有用だ。機会があれば是非挑戦してみてほしい。

修正指示の意図を考える

仕事でデザインしている場合、デザインした作品をそのまま公開することはほとんどない。
たいていはデザインが出来上がった段階で自分の上司や会社・依頼者にチェックしてもらう。そこで返された修正指示やコメントを反映し、再度チェックしてもらって……というふうにデザインをブラッシュアップしていく。上司や会社・依頼者からOKが出てようやく、デザインは公開される。

このように、デザイン業務と修正指示は切っても切れない関係にある。
修正指示の出し方は人によって異なる。
「このオブジェクトを10px左に移動させてください」
というふうに具体的に言葉で説明する人もいれば、
「画面の締まりがよくないのでもう少しパキッとさせてください」
というふうにデザインの印象で指示する人、
デザイン画に書き込んで
「こうしてほしい」
と言う人など、実に様々だ。

ただし、これらの修正指示は言葉通りに対応すればOKというわけではない。
そう指示が出されたのならそれなりの意図があるはずなので、まずはその意図について考えなければいけない。

例えば、上で例に挙げた
「このオブジェクトを10px左に移動させてください」
という指示を受けたとする。
その指示を受けたということは、画面に対してオブジェクトの配置の位置がズレていた、他のオブジェクトとの距離が近すぎた、などの理由が考えられる。
では、修正指示通りに作業したとして、オブジェクトの配置がイマイチ改善されていなかったらどうだろうか。
そのまま再度チェックに回せば、恐らくまた「もう10px移動させてください」と指示され、また対応し……の繰り返しになるだろう。
このようなとき、筆者はよく、指示通りに対応したものを1点と、筆者なりに修正指示の意図を汲んで対応したものを1点用意する。再度チェックに回すときに「指示通りに対応したのですが、○○という印象を受けたため、他の箇所を××して調整してみました」というふうに説明も添えるとなお良い。

言葉通りに修正対応するだけでなく、その修正指示の意図まで考えて対応する。そうすることで作業の手戻りが少なくなるかもしれないし、それをきっかけに指示を出す側との意思疎通が図りやすくなるかもしれない。なにより、デザインの意図を説明する力が成長する。ぜひ積極的にやってみてほしい。

インプットを怠らない

デザイン業務は、自分の中にある知識や経験を再構築しアウトプットする作業だ。言い換えれば、インプットを怠った時点で新しいものを生みだせなくなってしまうということでもある。
これに関しては筆者自身も十分にできているとは到底言えない。身の回りにあるものを流して見てしまうことや、既に知っているものばかりを見てしまうこともある。そんな自戒を込めて、3つ目の心構えとして「インプットを怠らない」を挙げさせてもらう。
これからデザイナーとして活躍していく方たちには、世の中のあらゆるものを見聞きし、知り、体験してほしい。
それらすべてが今後のあなた自身を支えてくれるだろう。

おわりに

なにか伝えられることはないかと思いつらつらと書いてみたものの、具体的なデザインのアドバイスというよりかは、個人個人が心構えを持つべき、というような内容になってしまった。
決して真新しい内容ではないため、当然のようにやっている方もたくさんいるかもしれない。そんな方は胸を張って、堂々と活躍してほしい。
これを意識したからと言ってあらゆる問題が避けられるなんてことは決してない。それでも、Webデザイナー1年目の誰かの励みに少しでもなってくれたなら嬉しく思う。

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