#背景
AI関連の業務をすることが多くなり、知識を整理するとともに抜けている知識がないか確認したいため、G検定を受験することにした。第三回試験を受けてみたところ合格したので、学習と試験のコツと所感を書く。
G検定とはなんぞやという方はこちら
#著者の状況
- web/アプリ系のエンジニア、最近AI(画像解析周り)を業務で行っている
- 理学部卒、大学レベルの数学であれば予習不要
- AIの歴史や法律などは興味の範囲で把握している程度
教材
- ディープラーニングG検定公式テキスト
- がっつり読み込む
- AI白書2017
- 流し読み
- 深層学習(青本)
- 不使用
- 人工知能は人間を超えるか-ディープラーニングの先にあるもの
- 不使用(発売間も無く読んでいた)
過去問も特に利用せず。
#学習内容
- G検定公式テキストを中心に学習(ほぼこれだけ)
- 目次をスプレッドシートに写し、理解度と要点をメモ。
- 電車の通勤時間(片道45分くらい)を述べ1週間くらいダラダラと流し読み。
- テキストを全項目100パーセント理解するまで繰り返す。(2周速読+3周精読)
- 知識の補強のため、AI白書2017を流し読み (3周速読)
- 公式テキストでは足りないアルゴリズム/ビジネス事例を中心に補強
#内容理解とコツ
公式テキストによると、内容は8章に分類され、大まかに分類すると以下のようになる
1.DL概要(1章、2章、3章)
2.DL以前の手法(4章)
3.DL(5章、6章、7章)
4.DLと社会(8章)
1.と4.は暗記科目と割り切って覚えてしまう。テキストを周回すれば記憶できるが、人名や学会名が紛らわしい場合はwikipedia等で深掘りして詳しく知ることで記憶を定着させる。
2と3については、手法が進化しながら課題を克服していく過程を理解することがコツ、時代の流れとともにストーリーとして把握する
- 手法の名称とその由来(略称なら正式名)
- その手法が新たに解決する課題
- その手法が課題を克服するために採用したメカニズム
- その手法が新たに提起する課題
試験とコツ
- web試験なので持ち込み可なので、いつでも調べられるようにしておくと良い。Kindleの公式テキストは検索できて良い。
- 問題数が多く全て調べながらでは間に合わなくなるので、暗記量を多くして即答できる問題数を増やしていき、調べるのに時間がかかる問題は思い切って捨てる
- 回答のペースを意識しながら時間切れを回避する
所感
- 団体の出自的に、大学の教養科目を一般に開放したような内容なので教養にはなるが実務とは乖離がある
- AIジェネラリストに期待されるのは、通常のソフトウェア開発とAI開発との企画/推進する上での差分を理解していることだと思われる。その意味ではG検定は物足りない。
- データ取得やクレンジング、アノテーション作成、納品条件の設定方法などはAI開発は通常のソフトウェア開発とギャップがありプロジェクトへの影響が大きいので、これらの項目にもっとウェイトがあったほうが良い
- また、ビジネス事例集も、単に列挙するだけでなく、企画する上でのポイント、DeepLearningを使うべき/べきでないの区別や、適応先の見つけ方などがよりわかりやすいと良い
- G検定で実務に役に立ちそうなのは、アルゴリズムの理解は深まるのでエンジニアから説明を受けた際に手法の狙いやメリデメを把握できること
- エンジニアには簡単だが、ビジネスマンにはメリットを感じにくくモチベーションを保ちにくい試験だと思う。
- 試験料は試験内容の割に高いと思う。5000円くらいにしたら受験者も増えるのでは。