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Flutter 1.20 リリース情報

Last updated at Posted at 2020-08-06

はじめに

この投稿は Announcing Flutter 1.20 の内容を簡単にまとめたものです。
本稿内の画像はすべてこの記事から引用したものです。

パフォーマンス周りの改善

初回のみ遅いアニメーションの改善

初回実行時のみ、シェーダーのコンパイルが行われるため、アニメーションが遅くなるという現象があるようです。
今回、SkSL (Skia Shader Language )を使うことで、これを改善することができるようになりました。
ドキュメントにしたがって設定を行うことで有効化できます。

※この機能は OpenGL のプリコンパイルを行うというものであり、Metal を利用している最新のiPhoneには効果がありません。
sksl-warmup.gif

アイコンとフォントのtree-shaking

使っていないアイコンやフォントデータがリリースビルドに含まれないようになりました。
これにより、アプリサイズが少し小さくなります。

なお、フォントに関しては TrueTypeFont (.ttfファイル)のみに対応してるようです。

UI 周り

最新のマテリアルガイドラインに準拠

一部のウィジェットの見た目が変わりました。

テキストの AutoFill

モバイル版のみ対応しています。
web版は現在実装中のようです。
text-auto-fill.gif

マウスカーソル

一部のウィジェットで、ホバー時にカーソルのアイコンが変わるようになりました。
mouse-cursor.gif
ちなみに表示されるアイコンはmouseCursorプロパティで変更できます。

return FlatButton(
  mouseCursor: SystemMouseCursors.forbidden,
  child: Text(""),
  onPressed: () {},
);

ドラッグ&ドロップ

DragTargetウィジェットのonAcceptWithDetailsコールバックを使用することで、ドロップ位置の詳細情報を受け取ることができるようになります。

この機能を利用したサンプルプロジェクトが公開されています。
drag-n-drop.gif

新しいウィジェット InteractiveViewer

ウィジェットの拡大、縮小などが簡単に行えるようになります。
interactive-viewer.gif
使い方は既存のウィジェットをInteractiveViewerでラップするだけです。

return InteractiveViewer(
  child: Container(height: 200, width: 200, color: Colors.red),
);

新しいライセンスページ

レスポンシブで見やすくなりました。
new-license-page.png

開発ツール周り

ファイル移動時に自動でimport文のパスを修正 (VSCode)

自分で修正する手間が省けます。
今のところ単一ファイルの移動のみに対応しているようです。

ネットワーク通信のトラッキング (DevTools)

DevTools の Network ページから、ステータスコードやContent-Typeなどに加え、Timingなどの詳細情報を見ることができます。
将来的には、レスポンスボディなども見れるようになるようです。
network-tracking.png

VSCode への DevTools の埋め込み (プレビュー版)

VScode 内に DevTools を埋め込んで表示できるようになりました。
設定でdart.previewEmbeddedDevToolstrue にすることで有効化できます。

settings.json
{
  "dart.previewEmbeddedDevTools": true
}

有効化したら、アプリ起動中に VSCode の画面下の DevTools ボタンを押します。
dev-tools-button.png
メニューが出てくるので、表示したいものを選択します。
dev-tools-selector.png
DevTools が表示されます。
dev-tools-in-vscode.png

その他

Dart 2.9

utf-8 のデコードのパフォーマンスが向上しました。
その他の細かい変更点はこちらを参照してください。

タイプセーフな Platform Channel

Pigeon という、Flutterとネイティブの連携を簡単にしてくれるツールが公開されています。
これを使うと、今までMethodChannelを使って書いていた、ネイティブ側とメッセージのやりとりを行う部分を自動生成してくれるようです。

便利そうですが、今のところ Objective-C / Javaにしか対応していません。

追記 : Pigeon についての詳細記事を書きました。

ツール開発用のメタデータを提供

マテリアルカラーのRGBA値や、Widgetのカタログなど、Flutter関連のツール開発に役立ちそうなデータセットが Json 形式で公開されています。

プラグイン公開に必要な pubspec.yaml の新しいフォーマット

pub.dev にプラグインを公開している人向けの情報です。

プラグインを公開するために必要な pubspec.yaml のフォーマットが変わりました。
古い書き方の場合は pub publishコマンドでエラーになるので、こちらを参考に書き換える必要があります。

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