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Hyper-Vの仮想ネットワークスイッチを「内部」にして、外部とNAT接続する。

Last updated at Posted at 2018-11-25

概要

Hyper-Vの仮想ネットワークスイッチは「外部」「内部」「プライベート」を選択することが出来ます。

ゲストOSに「外部」スイッチに接続したネットワークアダプターを取り付けて、ホストOSと同じNW帯のIPを振れば外部との通信に何の問題も発生しないのですが、職場等ではIPアドレスが枯渇していたり、IPアドレスの払い出し手続きが面倒だったりします。

ここでは、ゲストOSのネットワークアダプターを仮想ネットワークスイッチにして、内部ネットワークから外部ネットワークへの接続をNAT・IPマスカレードとします。
ゲストOSは外部ネットワークとは異なるNW帯に所属することになり、外部NWからはホストOSと同じIPアドレスに見えます。

また、ここでは続けて外部ネットワークから内部ネットワークのゲストOSサービスに接続する手順も記します。
ポート変換を伴うNAPTによる接続となりますので、基本的にウェルノウンポートによるサービスへの接続が難しくなってきますが、それは許容します。

環境情報

  • ホストOS: Windows10 バージョン1803

  • 外部ネットワークセグメント:192.168.11.0/24

  • 内部ネットワークセグメント:192.168.12.0/24

  • ホストOS IP:192.168.11.9(設定する上では特に必要ありません。)

内部仮想ネットワークスイッチの作成

「Hyper-Vマネージャー」から該当サーバーを右クリックして「仮想スイッチマネージャ」を選択します。

「仮想スイッチの作成」>「どの種類の仮想スイッチを作成しますか」から「内部」を選択して「仮想スイッチの作成」ボタンをクリックします。

設定を以下として「OK」ボタンを押下します。

項目 設定値 備考
名前 nat なんでもOK
メモ (empty) なんでもOK
接続の種類 内部ネットワーク
VLANID
(管理オペレーティングシステムの仮想LAN IDを有効にする)
(nocheck)

コントロールパネルの「ネットワーク接続」画面(ファイル名を指定して実行「ncpa.cpl」で開きます。)に「vEthernet(nat)」が作成されていることを確認します。

内部仮想ネットワークスイッチ「vEthernet(nat)」にIPアドレスを設定

「ネットワーク接続」画面で「vEthernet(nat)」を右クリックして「タブ:ネットワーク」>「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択して「プロパティ」ボタンを押下します。

「タブ:全般」で以下を設定して「OK」ボタンを押下します。

  • 「次のIPアドレスを使う」を選択
項目 設定値 備考
IPアドレス 192.168.12.1
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ (empty)
  • 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択するが、IPアドレスは空白とする。

NAT(IPマスカレード)設定

PowerShellを管理者権限で起動してNAT(IPマスカレード)設定します。

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> New-NetNat -Name natNetwork -InternalIPInterfaceAddressPrefix 192.168.12.0/24

New-NetNatコマンドでは内部ネットワークのみ指定します。私の環境では外部ネットワークは指定できませんでした。外部ネットワークについては自動で192.168.11.0/24が選択されるようで、特に問題はありません。

仮想マシンの設定

仮想マシンのネットワークアダプターを上記で作成した「nat」にします。

仮想マシンには「192.168.12.0/24」のIPを振ります。また、DNSは明示的に設定する必要があります。私の環境ではGoogleのパブリックDNS「8.8.8.8」としています。

静的NAT(NAPT)の設定

PowerShellを管理者権限で起動してNAT設定します。

PowerShell
PS C:\WINDOWS\system32> Add-NetNatStaticMapping -NatName natNetwork -ExternalIPAddress 0.0.0.0 -InternalIPAddress 192.168.12.11 -ExternalPort 3391 -InternalPort 3389 -Protocol TCP

Add-NetNatStaticMappingコマンドのオプション設定については以下の通りとなっています。

オプション 設定値 備考
NatName natNetwork なんでもOK
ExternalIPAddress 0.0.0.0 外部IPアドレスは全て(0.0.0.0)とします。私の環境では外部IPを指定することはできませんでした。
InternalIPAddress 192.168.12.11 任意の仮想マシンIPを指定します。
ExternalPort 3391 外部向けに任意のポートを指定します。
InternalPort 3389 任意の内部ポートを指定します。
ここではリモートデスクトップのウェルノウンポートを指定しています。
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