1. はじめに
現在利用しているVMware vSphereライセンスとバージョンって何だったっけ?と確認する際のメモです。
(VMware Docs)「ライセンス情報の表示」ではムービー付きでも解説されています。ご参考ください。
分散仮想スイッチ(VDS)を利用するにはVMware vSphereライセンスは「Enterprise Plus」が必要
VMware vSphereライセンスによって利用できる機能が異なり、分散仮想スイッチ(vSphere Distributed Switch - 通称VDS)を利用するには「Enterprise plus」のライセンスが必要になります。
(最近登場した「vSphere +」というサブスクリプション型のライセンスでもOKです。)
VMware HCXでL2延伸するにはVDSの利用が必須なので、VMware Cloud on AWSにマイグレーションを考える際にも必要な確認項目となります。
今回は私が現在利用しているVMware vSphereライセンスで分散仮想スイッチ(vSphere Distributed Switch, 通称VDS)が利用可能か確かめてみます。
ついでに分散仮想スイッチ(VDS)のデプロイまで試してみます。
本記事は2023年1月時点の内容となります。
2024年2月にVMware仮想化製品のライセンス形態が変更されました。
今後ライセンス契約を更新する際には新しいライセンス形態が適用されるかと思いますので、新旧ライセンス形態の対応についても合わせてご確認いただくことを推奨します。
2. VMware vSphere のライセンス確認
自宅のホームラボ環境で確認します。
ちなみに私が現在使っている VMware vSphere バージョンは 7.0.1 です。(アップデートせねば・・。)
vCenter にアクセス
まずいつものように対象のVMware仮想環境のvCenterにアクセスします。
「管理」メニューに遷移
「ライセンス」タブから有効なVMwareライセンスを確認
下図のように、VMwareライセンスを確認します。
私の環境ではvSphere 7の「Enterprise Plus」ライセンスが有効だと確認できたので、分散仮想スイッチ(VDS)が利用可能であると判りました。
どのESXiホストにライセンスが適用されているか確認
「製品」「ホスト」タブからは、どのESXiホストにライセンスが適用されているか確認できます。
3. VMware vSphere のバージョン確認
vCenterのバージョン
vCenterにアクセスし、対象のvCenterを選択します。
下図のように、「バージョン7.0.1」「ビルド番号17005016」だと確認できました。
vCenterのビルド番号とバージョンの対応は、「(VMware KB) Build numbers and versions of VMware vCenter Server (2143838)」もご参照ください。
日本語版VMware KBもありますが、最新状況の反映にラグがあるので上記の英語版を推奨します。
ESXiのバージョン (vCenterから確認)
vCenterからでも、ESXiに直接アクセスしても確認できます。
ESXiのバージョン (vCenterから確認)
vCenterにアクセスし、から対象ESXiを選択します。
下図のように、「バージョン7.0.1」「ビルド番号16850804」だと確認できました。
ESXiのビルド番号とバージョンの対応は、「(VMware KB) Build numbers and versions of VMware ESXi/ESX (2143832)」もご参照ください。
日本語版VMware KBもありますが、最新状況の反映にラグがあるので上記の英語版を推奨します。
ESXiのバージョン (ESXiに直接アクセスして確認)
VMware仮想マシンのハードウェアバージョンの確認
対象の仮想マシンを選択すると、次のように確認できます。
VMware仮想マシンのハードウェアバージョンごとにサポートされる機能が強化されているので、可能な限り新しいハードウェアバージョンにアップデートしていくのが基本的なシナリオとなります。
各VMware ESXiバージョンと対応するVMware仮想マシンハードウェアバージョンの対応は次のVMware KBをご参照ください。
(VMware KB) ESXi/ESX hosts and compatible virtual machine hardware versions list (2007240)
利用するVMware製品との互換性も重要なポイントであり、例えばVMware HCXを利用する場合は対象のVMware仮想マシンはハードウェアバージョン7以降である必要があります。
(VMware Docs) 仮想マシンの互換性の設定で使用できるハードウェア機能
VMware仮想マシンのハードウェアバージョンのアップデートする際には次のVMware KBもご参考ください。
(VMware KB) 仮想マシンのハードウェアを最新バージョンにアップグレードする(複数のバージョン) (1010675)
4. 分散仮想スイッチ(VDS)のデプロイ
分散仮想スイッチ(VDS)のデプロイは非常に簡単です。
今回は詳細な設定などは実施せず、デフォルト値のままで初期デプロイ完了までの手順を追ってみます。
「ネットワーク」メニューに遷移
「新しいDistributed Switch..」を選択します
名前と場所
バージョンの選択
私の環境はvSphere 7.0なので、VDSのバージョンも7.0.0を選択します。
設定
設定の確認
分散仮想スイッチ(VDS)デプロイの確認
下図のようにデプロイされたことが確認できます。詳細な設定はデプロイ後にも編集可能です。
5. 参考資料
(VMware IT価値創造塾)「VMware vSphereのライセンス」
「(VMware KB) Build numbers and versions of VMware vCenter Server (2143838)」
「(VMware KB) Build numbers and versions of VMware ESXi/ESX (2143832)」
2024年2月以降の新ライセンス形態について
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