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VMware Cloud on AWS 環境で Multi-CGW (Tier-1 ゲートウェイ追加)と Multi-Edge SDDC のデプロイを試してみた

Last updated at Posted at 2023-02-01

1. はじめに

VMware Cloud on AWS のネットワーク周りを調べていると「Multi-CGW (Tier-1 ゲートウェイの追加)」や「Multi-Edge SDDC (マルチエッジ SDDC)」などをよく見かけるのでまとめてみました。実際にデプロイまでを試してみたので備忘録残しておきます。

それぞれは全く別の目的で利用する機能であり、VMware Docsでは次のように記載されています。

NSX を使用した VMware Cloud on AWS のネットワークとセキュリティの構成
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VMware NSX 周りの用語については以前まとめた記事もご参考ください。

VMware NSXをオンプレミス環境で構築・運用している方に向けて

VMware NSXはVMware Cloud on AWS のコア技術の1つではありますが、少なくとも現時点においてVMware NSXの全ての機能が開放されてはないのでご注意ください。
その代わりマネージドサービスとして、VMware NSXの知見がない方でもGUIから簡単にFirewallやルーティング設定が可能となっています。

今回は踏み込んだ検証はしておらずデプロイまでのイメージを掴むために操作画面を備忘録としてまとめています。
GUIから簡単に「Multi-CGW (Tier-1 ゲートウェイの追加)」や「Multi-Edge SDDC (マルチエッジ SDDC)」を構成できるというイメージを掴めればと思います。
詳細手順は後述のVMware Docsなどをご参照ください。

2. Multi-CGW (Tier-1ゲートウェイ追加) で実現できること

2022年4月のアップデートからCumpute Gateway (CGW)をユーザーが任意に追加することができる機能「Multi-CGW (Tier-1ゲートウェイ追加)」によって、SDDCのネットワーク設計をより柔軟とすることが可能になりました。

例えば下図のように、NATを利用すれば同じCIDRを持つワークロード同士でも疎通できる(NATed)ようになり、あるいは特定のCIDRをDMZとすることもできる(Isolated)にようになります。

image.png

(VMware Japan ブログ)「VMware Cloud on AWS の最新アップデート(2022年4月)」から抜粋

そのほかにもMulti-CGW (Tier-1ゲートウェイ追加)によって実現できること、また詳細な設定方法などは上記のVMware Japanブログおよびブログ内の参照VMware公式ドキュメントをご確認ください。

Multi-CGW (Tier-1ゲートウェイ追加)を構成してみる

では実際のVMware Cloud on AWS 環境でデプロイしてみます。
詳細な手順は「(VMware Docs)Tier-1 ゲートウェイの追加」もご参照ください。

新たにTier-1ゲートウェイ(CGW)を作成する

「Tier-1 ゲートウェイの追加」を選択します
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今回タイプはルーティングとしていますが、タイプは次の3つから選択可能です
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Tier-1ゲートウェイ (Additional-Gateway)が作成されたことを確認します
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DHCP構成を設定する

DHCPを設定します
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今回は仮で新しいDHCPプロファイル(dhcp-2)を作成しました
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追加したTier-1ゲートウェイ(Additional-Gateway)に新たに作成したdhcp-2を割り当てます
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新しいセグメント(CIDR)の作成

新しいセグメント(network-2)は、先ほど作成したTier-1ゲートウェイの配下となるように構成します
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余談ですが、今回新たにTier-1 Getawayを1つ追加作成しても、NSX Edge Applianceは追加されませんでした。
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(オプション) Tier-1ゲートウェイへのスタティックルート追加

Tier-1 ゲートウェイへのスタティックルート追加はNSX Managerで実施します。
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NSX Managerにログインして、追加したTier-1ゲートウェイ(Additional-Gateway)に対して仮でスタティックルートを設定します。
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3. Multi-Edge SDDC で実現できること

Multi-Edge SDDC構成では、特定のトラフィック専用のEdgeを作成することでネットワークトラフィックのキャパシティを増強することができます。

image.png

(VMware Japan ブログ)「Multi-Edge SDDC によるネットワークキャパシティの増強」から抜粋

Multi-Edge SDDCを構成してみる

Multi-Edge SDDCを構成するには、まず次の条件を満たす必要があります。

Large SDDC としてデプロイされていること
VMware Transit Connect (VTGW) に接続していること
トラフィック・グループ用のEdgeに追加で2ホストが確保されていること (例. ワークロード用に2ホスト必要である場合、Edge用に別途2ホストが必要となり、合計4ホストが必要となります。)

以下、Large SDDCのデプロイ、トラフィックグループの作成まで試してみます。
手順の詳細は次のVMware Dcosをご参照ください。

(VMware Docs)トラフィック グループを使用したマルチエッジ SDDC の構成

Large SDDCのデプロイ

SDDCの初期デプロイ時に、Advanced Configurationのパネルを開いて「Large」を選択します。
image.png

今回は初期デプロイ時から4ホストとしていますが、3ホストでも「Large」は選択可能です。
ただし3ホストではトラフィックグループ作成に最低限必要なホスト台数を満たさないため、後続手順で発生する追加NSX-Edge起動にFailするので注意。

SDDCがデプロイされたことを確認

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「トラフィックグループ」の設定画面の確認

Large SDDC以外のSDDC(通常作成するSDDC)では表示されていない、「トラフィックグループ」のタブが出現していることを確認します。
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トラフィックグループの作成

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トラフィックグループ作成が進行中、vCenterにログインしてみると新たにNSX Edgeがデプロイされているのが確認できます。
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NSX Edgeデプロイの確認

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トラフィックグループの設定

プレフィックスリストを作成し、トラフィックグループに紐付けます。
image.png

後続手順としてVMware Trainst Connect (VTGW)含む各ルート テーブルの変更などが必要となりますが、詳細は次のVMware Docsもご参考ください。

(VMware Docs)トラフィック グループを使用したマルチエッジ SDDC の構成

4. 参考資料

VMware Cloud on AWS 環境におけるVMware NSXについて

(VMware Docs)NSX を使用した VMware Cloud on AWS のネットワークとセキュリティの構成

Multi-CGW (Tier-1ゲートウェイ追加)について

(VMware Japan ブログ)「VMware Cloud on AWS の最新アップデート(2022年4月)」
(VMware Docs)Tier-1 ゲートウェイの追加

Multi-Edge SDDCについて

(VMware Japan ブログ)「Multi-Edge SDDC によるネットワークキャパシティの増強」
(VMware Docs)トラフィック グループを使用したマルチエッジ SDDC の構成

Vmware Cloud on AWS 環境におけるネットワーク構成について

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