1. はじめに
「VMware Cloud on AWS」では検証用途に限りですがシングルホスト構成(VMware ESXiホストを1台だけ稼働させるイメージ)で利用可能です。スモールスタートが可能ということで、利用にかかるハードルがグッと下がるのではないでしょうか。メリットや注意点などまとめます。
2. あらためてVMware Cloud on AWS って?
オンプレとクラウドのそれぞれに強みを持つ両社が共同開発したクラウドサービスです。「VMware Cloud Foundation」のテクノロジーをベースに「Amazon EC2」ベアメタルインスタンス上にVMware仮想環境が構築されています。既存のVMwareテクノロジーのスキルや知見をそのまま活かせるだけでなく、マネージドサービスなので煩雑な物理インフラ管理からも解放されます。
(私もさむーいデータセンターでラッキング、ケーブリング、ソフトウェアインストールからトラブルシュートまで経験してきたので物理インフラからの解放はとても魅力的。。!)
VMware Japan Blog 「VMware Cloud on AWS の責任共有モデル」から図を抜粋。
3. VMware Cloud on AWS のシングルホスト構成
VMware Cloud on AWS を試したい、でもいきなり本番利用はハードルが高い、、そんな場合はシングルホスト構成が最適かと思います。以下、メリットと注意点を箇条書きでまとめます。
オンデマンド料金は 7 ドル/ホスト/時間
US N.Virginiaリージョンにおけるi3.metalの参考価格。東京・大阪リージョンおよび最新価格はVMware社公式サイトを要確認ください。とはいえ半日5時間利用して35ドルというのは、お財布にも優しい。
シングルホストは、1年または3年の標準サブスクリプションを利用できないのでご注意ください。オンデマンド課金となります。
VMware HCX、VMware vMotion を利用できます
VMware Cloud on AWS 側で複数のVMware ESXiホストを必要としない機能は利用できます。なのでオンプレミスVMware仮想環境とVMware Cloud on AWS 間のハイブリッド運用などがお手軽に試験できます。
2ホスト構成にスケールアップできます
「ADD HOST」することで、いつでも本番稼働が可能な2ホスト以上の構成にスケールアップできます。
シングルホスト構成は60日間に限ります
シングルホストのSDDCは60日後に削除され、データもすべて失われます。2ホスト以上の構成にスケールアップすればデータはすべて保持されます。
高可用性(HA)、2つのAWSアベイラビリティゾーンにわたるストレッチクラスタは利用できません
これはイメージしやすいかと思います。シングルホスト構成(1台のVMware ESXiホスト)なので当然の制約ですね。VMware社の問い合わせサポートは提供されますが、SLAは提供されません。あくまで検証用途であるので、SLAが提供されて有効期限もないのは2ホスト以上からです。
4. まずは試してみよう!無償ハンズオンのススメ。
とは言っても個人では費用もかかるし、、という場合は「VMware HoL」と言ってお手軽にハンズオンできる素敵なVMware社の無償オンラインコースもあります。まずはこちらからトライしてみるのも手かもしれません。過去記事でVMware HoLについてもまとめているのでご参考ください。
5. 参考資料