※この記事は、SREを薬の取扱説明書風に個人の感想を述べています。
SRE(Google Site Reliability Engineering) を「服用」する際の注意事項などを説明します。
使用上の注意
- 次の人は使用前に、
SRE Book
の位置づけを再確認してください- SREについて、日本企業や官公庁が好む「国際標準規約」と誤解している場合
- 〇〇master, Gold などの認定資格が取得できると考えている場合
SRE book は、Googleでの運用ノウハウであり、章ごとに完結する論文です。
ITILのように体系立てて書かれてはいません。
※ITILなどにマッピング・整理される可能性はあります。
- 使用後、次の症状が現れた場合は、副作用の可能性があるので直ちに使用を中止し
SRE Book
を持って上司・同僚・メンターに相談してください- 自動化が目的化してきた場合(その活動状況が客観的にわからなくなってきた場合)
- Googleのように自作でツールを開発し始めようとしている場合
- 鶴の一声で「SREやるで!」となった場合
何でものめり込んでいくと、前後左右が見えにくくなる可能性があります。
一呼吸おいてみましょう。
- 次の場合は使用を中止し
SRE Book
を持って上司・同僚・メンターに相談してください- 既存の組織体制に無理やり組み込もうとしている場合
- 何も改善が進まない場合や "われわれはGoogleじゃない"、となった場合
"The TOYOTA WAY" を読了しても、TOYOTA にはなれません。それと同じです。
自分たちの課題の再整理が必要かもしれません。
参考文献:"The TOYOTA WAY"
効能
システム運用の行き詰まりや問題が見られた場合、SRE Book
の知見を活用しましょう
- Google のノウハウが得られる
- 私たちが空気のようにGoogleサービスを利用できるのは、信頼性 観点で運用されているからでしょう。世界中の人が知らないうちに毎日に利用している、Google の様々なサービスの運用ノウハウが得られます。
- 改善の糸口が得られる
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SRE Book
から問題点に対する直接的な解決策は見つからないことが多いと思いますが、気づきを得ることができます。目次を眺めるだけでも良いかもしれません。
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- システム運用におけるモチベーションの源泉となる
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SRE
チームやSRE
エンジニア と名乗るのは自由です。名付けというのは、意外と重要です。チームや自分自身のモチベーションを向上させるためにSRE
を活用しましょう。
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用法・容量
まずは1日1回、SRE book
を数ページパラパラとみてください。どこに何が書いてあるのか、だんだんわかるようになってきます。その後、自分の得意分野に合わせて、章ごとに濃淡を付けて読んでもよいでしょう。
適当なサイクル(週1など)でチーム内での読み合わせ会を開くのもよいでしょう。個人では挫折しがちな読み解きが進んだり、他人の視点での気づきがあると思われます。
気づいたことは、社内外へ発信していくとよいでしょう。
成分(LINK集)
- Google SRE Book
- Qiita SRE tag
- クラスメソッドさん
- @IT - SREの現場はどうなっているのか
- GCP Blog - SRE のサポートを受けるべきアプリとは? : CRE が現場で学んだこと
- デブサミ
- Codezine
- ZDNet - SREの現場に必要なのは“雑食性”--ITインフラの信頼性を高める技術者とは
- SRE vs. DevOps — a False Distinction?
- Youtube
保管および取り扱い上の注意
- SRE疲れには、お気をつけください。
- 人手不足の折、SREエンジニアの募集の名を借りた、違う職種の採用などの悪用はしないでください。