はじめに
この記事は「ソニックガーデン 若手プログラマ Advent Calendar 2024」21日目の記事です。
ソニックガーデンでは、若手を対象に「弟子ハッカソン」という社内ハッカソンを実施しています。
このハッカソンは、2024年2月から始まり、12月まで毎月開催され、記事投稿時点で合計11回が実施されています。
それに加えて、私自身も社外のハッカソンにも参加していたりと、それなりの回数のハッカソンを経験することができました。
その中で、自分なりのハッカソンのTipsがまとまってきたので、ご紹介したいと思います。
準備編
早く始める
できる限り早く始めましょう。時間は多い方が良いです。
始めれば楽しくなって開発も進みます。
また使う技術によっては、手続き等に時間を要する場合があります。
実際に遭遇したケースでは、「証券会社のAPIを使いたいが、口座開設が必須で開設に1~2週間かかるため間に合わない」などがありました。
チームならリーダーを立てる
リーダーを立てることで、物事を決めるときにグダリにくくなり、スピードを出すことができます。
本当はみんなが全てのことを理解して主体的に動ければ最高です。
でもそれは難しいので、便宜上でもリーダーを立てておくと良いです。
審査員一覧をはじめに眺めておく
ハッカソンは技術系なのかビジネス系なのかでカラーが結構違います。
それはテーマだけでなく、審査員の人選でも大きく左右します。
なので、誰に対して発表するのかを最初に意識しておきましょう。
成果物だけでなく、プレゼンの内容にも「技術用語をどれくらい使うか」などの点で影響してきます。
可能であれば、プレゼンのリハーサル時、審査員になりきるつもりで見直してみると良いかもしれません。
アイデア出し編
評価観点が公開されているなら、全て意識しておく
評価観点が公開されているということは、その観点を踏まえて評価されるということです。
採点方法についてはさまざまですが、「それぞれの観点について投票される」のような方法の場合、観点を外すと悲惨なことになります。
極端な例ですが例えば、4つの観点があり各25点配分の場合、一つの観点を無視しただけで最高点が75点になります。
そのため可能ならば、全ての観点への回答を用意しておきたいです。
個人参加の場合でも、可能なら誰かとブレストして案を出す
一人で考えていると思考が硬直しがちです。
他者と話すことでアイデアにも化学反応が起きます。
他チームと被らせないためにも、自分だけでなく人のアイデアも取り入れてユニークなアイデアを出しましょう。
無難に安定、ではなく攻めて優勝を狙う
ハッカソンでは基本的に上位しか賞がないので、攻めましょう。
ハッカソンは安定ではなく優勝を狙いに行くゲームです。
思いついた中でも、自分が興味のあるものを作る
楽しく作れるからです。楽しいと時間が多く使えてクオリティも上がります。
そして、知っているジャンルなら自分の中に情報や経験があることでしょう。
結果的にプレゼンに説得力が出たり、自信を持って話すことにもつながります。
「楽しさ」を意識する
結局ツールとしての良さって、「使っていて楽しいか」に左右されると感じます。
アイデア出しの時点でのワクワク感はある程度信用して良いと思います。
LLMは使うなら何かと組み合わせる
LLMはみんな使うので、単品だけだと「またか......」という印象を与えやすいです。
個人的には「裏側に人間がいる」と錯覚させられるような捻りがあると良いと考えています。
つまりは、視覚や聴覚も使うとか。
実装
技術検証をする
何か問題が起こると、最悪それまでの全てが吹き飛びます。後から発覚して大きな手戻りを引き起こすより、事前に技術検証をしましょう。
例えばAPIならば、単体で叩いて問題なく使用できるか検証できるはずです。
deployする
基本、実際に触れた方がイメージが良いです。
必須ではないので、動かないくらいならローカルで動かせば良いでしょう。
プラスアルファを考える
ハッカソンが終わった時、大体「あれができていれば」、「これ追加できたな」とか思いつきます。
そして、そういったプラスアルファが勝負を分けることも多いです。
それを期間内に捻り出して、成果物に追加しましょう。
プレゼン編
プレゼンはリハーサルをする
大体の場合、リハーサルをすると問題が発覚します。
本番で問題が発覚しても手遅れです。事前に洗い出しておきましょう。
もし余裕があれば、動画撮って見直せれば最高です。意外と、喋る時の癖は気がつけないものです。
そして、本番はリハーサル通りにしましょう。
余計なことをすると、未知のバグとの遭遇などイレギュラーの原因になります。
プレゼン用の原稿を書く
プレゼンの内容がよくなります。
それだけではなく、不測の事態への備えにもなります。
プレゼン本番はアガってしまったり、イレギュラーで内容が飛んだりします。
そういった場合も原稿があることで、道から逸れたときに戻るための道標になります。
原稿を書く時間がない場合は、箇条書きにして喋る内容を整えておくだけでも良いです。
ないよりはだいぶマシになります。
まとめ
以上、ハッカソンで結果を出すためのTips集でした。
結局のところ、ハッカソンの結果はアイデアや実装力で決まるのですが、これらに気をつけることで「落とし穴」の数は減らせるはずです。
皆様のハッカソンライフがより良きものになるよう、役立てば幸いです。
「ソニックガーデン 若手プログラマ Advent Calendar 2024」22日目は@Ito-Misakiです。お楽しみに!