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単純パーセプトロン

Last updated at Posted at 2024-11-29

単純パーセプトロンとは

複数の入力$(1,x_1,x_2)$に対して、単一の出力$z$を与える仕組み。
アルゴリズムは以下のようになる。


\begin{cases}
u = w_1x_1 + w_2 x_2 + w_3 \\ 
z = f(u) 
\end{cases}

$f(u)$は活性化関数と言って、非線形な関数である。
今回はステップ関数を用いる。

\begin{equation}
f(u)=
\begin{cases}
0 & \text{if} & u<0  \\ 
1 & \text{if} & u \geq0
\end{cases}
\end{equation}

視覚化してみる

今回はステップ関数にしたことで、二値分類の問題として使うことができる。
つまり、$0 = w_1x_1 + w_2x_2 + w_3$で表される直線の上下で各点を分類できることになる。

図1
スクリーンショット 2024-11-29 19.27.47.png
$0 = w_1x_1 + w_2x_2 + w_3$で紫が上側領域、緑が下側領域に分類された。

もちろん、初めからこのように分類できることは少ない。
最初は$w_1, w_2, w_3$の初期値を適当に決めて、学習させる必要がある。

学習方法

1であるはずが0の場合、

\begin{cases}
w_1 \leftarrow w_1+ ηw_1  \\ 
w_2 \leftarrow w_2+ ηw_2  \\
w_3 \leftarrow w_3+ ηw_3  \\
\end{cases} 

このように傾きと切片を調整することで学習させることができる。調整に使う定数として学習効率$\eta$(イータ)を定める。
図示すると図2のようになる:

図2
スクリーンショット 2024-11-29 20.43.19.png
紫の点が正しく分類されるようになった。

なお、0であるはずが1の場合は

\begin{cases}
w_1 \leftarrow w_1- ηw_1  \\ 
w_2 \leftarrow w_2- ηw_2  \\
w_3 \leftarrow w_3- ηw_3  \\
\end{cases}

のように学習効率の符号が負になる。

課題とディープラーニングとの関係性

現状だと線形分離の問題しか扱えない。つまり、直線でしか分類することができない。

解決策としては以下が考えられる。
・多層パーセプトロン(MLP):隠れ層を追加することで、非線形問題にも対応する。
・活性化関数の改良:ステップ関数の代わりに、シグモイド関数やReLUを使用する
以上を応用すると、線形分離以外の問題も解けるようになる。

これに付随して、学習方法を改良すると今日ディープラーニングで使われるニューラルネットに繋がっていく。

単純パーセプトロン Reluを用いた多層パーセプトロン
スクリーンショット 2024-11-29 21.32.05.png スクリーンショット 2024-11-29 21.31.55.png
スクリーンショット 2024-11-29 22.18.03.png スクリーンショット 2024-11-29 22.13.44.png
linear_model = LogisticRegression() mlp_model = MLPClassifier()

補足:ReLUとシグモイドについて

ReLU シグモイド
スクリーンショット 2024-12-02 16.11.06.png スクリーンショット 2024-12-02 16.11.16.png
$ ReLU(x) =\begin{cases} x & \text{if } x \geq 0 \\ 0 & \text{if } x < 0 \end{cases}$ $\text{Sigmoid}(x) = \frac{1}{1 + e^{-x}}$
シグモイドなどの非線形関数よりも計算効率が良く、学習に適している。人体のニューロン発火からインスピレーションを受けている。 $[0, 1]$の範囲に圧縮することができるので、出力層に使われる。
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