大きなタイトルをつけましたが、超初心者(やっとTwitterXのハッシュタグをつけるのに慣れてきたレベル)のアラフィフおばさんが、自分が笑顔かどうか判定メッセージをラインで受け取るものを作りました。
1. 今業務で、何が課題か
(1) 永遠の課題、笑顔
小売やホテルなど、接客業の方はご経験があると思います。
「笑顔でお客さまと接すことができるか。」
これはシンプルだけど奥が深い、おそらくどこの会社様もお困りと思われる(うちだけではない…と思いたい…)、接客業の永遠の課題と思います。
指導も、しづらいです。計算ミスや、巻き寿司の切り方の悪さが悪さなどなら指摘もしやすいですが、なぜか笑顔については「あなた、笑顔、できてませんよ」と従業員どうしも言いづらいものがあります。
今は、店の教育担当者が「はいっ、挨拶の練習です!笑顔を作りましょう!」と言って、研修を行ってくれています。
接客業でない方のために:
「笑う」や「笑顔」ができない人は、ほとんどいないと思います。
ですがそれを、どんな状況でも、とっさに、相手に伝わる笑顔で(お客さまは家族ではありません!はっきり笑顔でないと伝わりません!)、勤務時間中常時できるかと言われると、思うほど簡単ではないのです。
忙しいと、ついつい作業に集中してしまい、悪気なく真顔(=お客さまにとっては「不愛想」「怖い」「感じ悪い」となる)になるのです。
(2) 笑顔判定機は実用化されています
すでに笑顔判定機は実用化されいます。
弊社でも、「笑顔判定機」の導入を検討しています。
体温判定みたいに、その機械の前で笑うと「笑顔です」と教えてくれるものやつです。
他社さまでも、すでに活用されているところも多々あるようです。
ところが弊社だと、コスト的にもスペース的にも、導入できたとしてもおそらく1店舗1台がやっとと想定しています。
従業員入口当りに置くのでしょうが、そこを通るのは1日2回、出勤時と退勤時だけ。
実際に勤務開始となると、せっかく「笑顔です」と言われても、忘れてしまいそう…。
やっぱり笑顔は、「慣れ」と「トレーニング」。
しつこいぐらい、繰り返しやること。顔面筋肉痛になるぐらい頻度高く行うこと。
そうしないと、売場で笑顔はできないんですよ。
2. こんな「笑顔判定」が欲しい!作りました
(1) こんな、笑顔判定ができるものがほしい!
そこで、「笑顔判定機」といっても、
・ 売場とバックヤード(従業員しか入らないスペース)の境目のあちこちにあり、
・ 勤務中に誰でもすぐに使え、
・ 低コストで導入もランニングも済み、
・ 笑顔なら褒めて、私たち従業員のモチベーションを上げてくれるもの!
そんなものが欲しいと思っておりました。
もちろん、今回はその全ては無理ですが、第一歩を踏み出した感じです。
(2) できあがり
パソコンのカメラで笑うと(ここでは笑顔の写真を写しています)…
Node-REDの冒頭は前の写真が残っており、それを削除して再度撮影しています、すみません。
このように、「あなたは「真顔」です」とLINEが来ました!
(見づらいですが、最後に3時31分がピコッと出るのです!)
あれ、笑顔のお姉さんが「あなたは真顔です」と言われてしまった…
3. 作る過程
(1) 使ったもの
- Teachable Machine Teachable Machine
- Node-RED Node-RED
- Make Make
(2) 作る過程
① Teachable Machineに「笑顔」と「真顔」を学習させた
Teachable Machineをたちあげ、「画像プロジェクト」を選びます。
「クラス」とよばれる、判定で出したい名前をつけて、写真を撮ります。
1枚1枚アップロードより、ウェブカメラで一気に撮影すると早いです。
今回は、私の「笑顔」と「真顔」を覚えてもらいました。
そして「トレーニング」して、「モデルをエクスポート」で、この覚えたもののURL①を取得します。
②Node-REDで、以下のようにつなぎます。
ここでTeachable Machineをダブルクリックしてノードを開き、先ほどのTeachable MachineのURLをペタっとはります。
そしてこの情報をMakeに送るために、[http request]のノードに、MakeのURL(後で作ります)を入れます。
③Makeで、Node-REDからの情報を受け、LINEに送る
はじめにWebhookのアドレスに「?egao=笑顔」をつけて覚えてもらいます。このURL(?以前の、もとからあったURL)をNode-REDの[http request]のノードにはります。
LINEは、Send a Notificationを選び、お返事ではなくプッシュ通知型にしました。
完成です!
4. 完成までに、引っかかったポイント
(1) Teachable Machineを「ポーズプロジェクト」にしたら、Node-REDが動かなかった
当初、ポーズプロジェクトを使って別のアイデアを実施しようと思いました。
すると、Teachable Machineの中では上手くいったのですが、そのURLをNode-REDに入れると、以下のように途中でネットワークが切れてしまい、再度Node-REDが自動的に立ち上がる、となってしまいました。
一からやり直したり、再起動したりしたのですがどうにも直らず…。
そこで今回の「笑顔」にしたら、上手くいったのです。
(2) Teachable Machineの笑顔と、Node-REDに入れた後の笑顔判断が違う?
今回、笑顔の写真を「真顔」とLINEにきました。
Node-REDでも「真顔」とされているので、そこのつなぎ方は合っていると思います。
ところが、私がパソコンのカメラで笑顔で笑っても、やっぱり「真顔」とされます。
いや、私の笑顔を読ませたのですが…。
そこで、Teachable Machineに戻ってみると、笑顔は笑顔で判定するではありませんか。
これはどういうこと?
実用には、この辺も原因を探らないとなりません。
(3) Makeの、WebhookのURLが「Accepted」にならなかった
これも原因はわかりませんでした。①に記載した通り、当初別のTeachable Machineでやっていたので、混同したのかもしれません。
そこで、前回LINE Botを作った時の教訓、「エラーは原因を探るな!捨てろ!」を思い出し、最初からやり直したら、今度は「Accepted」してくれました。やり直しは大事ですね。
5. 野望果てなく・・・これからやりたいこと
このTeachable Machineの凄さを知ってから、やりたいことが次々と浮かびます。
夢を聞いてやってください。
(1) 姿勢判定をしたい!
個人的難易度★★
当初考えていた、姿勢判定。
教育担当者は人前で話すことも多く、立つ、歩く、は基本です。
今回、私たちの「立ち姿」の良し悪しをTeachable Machineで判定してもらおうと、同僚男女4人に協力いただき、横から立ち姿を「良い」「悪い」の2パターン読み込ませ、Teachable Machineでは判定も上手くいきました。
なぜNode-REDだとダメだったか、もう少し調べます。
(2) 「笑顔判定人」をバージョンアップさせたい!
個人的難易度★★★★
笑顔を作るにはトレーニング、トレーニングは回数。
ということで、受け取るLINEの「あなたは笑顔です」メッセージが、ポイントになったら面白くないですか!?
スマイルポイント。笑顔の練習をすればするほどポイントが貯まる…(その後、売場でできなければ意味ないですが…)
現在は、業務時間中の私用スマホは持ち込み禁止なので難しいのですが、楽しみながら、ゲーム感覚で笑顔トレーニングができるものがあると良いと思います。
(3) 動画をiPadから送りたい
個人的難易度★★★★★★?
今回、Teachable Machineの写真はパソコンから入れましたが、本当はiPadから写真を送れると使い勝手が飛躍的に向上します。
きっと方法はあるハズです。これも今後の宿題にしたいです。
6. おわりに
この記事を書く前に、今回の笑顔判定がLINEに来るところを上司に見てもらいました。
上司曰く、「すごっ!なにこれっ!」。
そうなのです、少しの技術を知ると、こんなにできそうだと思えることが増えるとは…。
こんなのもできそう、あんなのもやってみたい、と夢広がります。
忘れないよう、メモしておきます。いつかできる日が来ますように…。
最後までお読みいただきありがとうございました。