はじめに
現場でIBM社のWebSphere Application Server(以下WASと略する)とJavaで作られたアプリケーションのバージョン間移行を行う。
バージョンアップによる影響を診断するためのツールを導入し、影響調査に利用した。
Migration Toolkit for Application Binariesとは
WASやJavaのバージョン間移行やマイグレーションを診断するツール。
jarファイルをコマンドで実行し利用する。
診断対象としてJavaアプリケーションのwarまたはearファイルが必要。
warファイルの作成方法は以下参照。Eclipseでのビルドを想定。
warファイル作成(ビルド)
Migration Toolkit for Application Binariesは以下のリンクからダウンロードできる。
ツールのダウンロード
インストール
binaryAppScannerInstaller.jarをダウンロードする。
jarファイルを配置したディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行しインストールする。
> java -jar binaryAppScannerInstaller.jar
インストールが完了するとwamtフォルダが作成され、ツール本体であるbinaryAppScanner.jarが配置される。
診断
wamtフォルダに移動し以下のコマンドでJavaアプリケーションを診断する。
[Javaアプリケーション.war] の部分は診断対象のwarまたはearに読み替える。
> java -jar binaryAppScanner.jar [Javaアプリケーション.war]
binaryAppScanner.jar実行時に様々なオプションを設定できる。
オプションの詳細は以下のコマンドで確認できる。
> java -jar binaryAppScanner.jar --help --all
以下のように、バージョンアップ前後のバージョンを指定し、診断することが可能。
> java -jar binaryAppScanner.jar [Javaアプリケーション.war] --sourceJava=ibm6 --sourceAppServer=was855 --targetJava=ibm8 --targetAppServer=was90
診断結果をテキストまたはブラウザで閲覧できる。