はじめに
HTML5は2021年1月28日に廃止された という歴史やそれにまつわる論争、みなさんはご存知でしょうか。
チームの先輩が、このような歴史があるんだよ〜と教えてくれて気になり、、
自分がコーディングについて職業訓練校で勉強を始めた2021〜2022年頃は、まさに廃止された前後のことだったようなのですが「HTML5」と入っている教科書を使っていた記憶が明確にあります。
正直なことを言うと混乱しました。今使っているのってHTML5じゃなかったんだ…と。
そこで自分でもこの歴史について調べてみました!
今回は下記についてまとめてみます。
- 「HTML5廃止」の概要
- HTML5廃止によってどう変わったのか(エンジニアにとってどんな意味があるのか)
「HTML5廃止」の概要
まずはじめに、HTML5とは。
HTMLは、1993年に発表されたHTML1.0をはじまりに、HTML2…など改訂版ごとに進化してきた歴史があります。
HTML5は1本目のドラフトが2008年に出され、その後2014年に正式勧告されました。
その後、HTML5.1〜5.3まで勧告がドラフトが発表されましたが、最終的に2021年に廃止されたということです。
▼HTML4から5になり、どのように変わったかは下記の記事がわかりやすかったです。
- マルチデバイス対応になった(HTML4の時はガラケー時代だったので、スマホ想定になった)
- 音声や動画の埋め込みができるようになった
これらは Web標準化団体 W3C(World Wide Web Consortium)
により勧告されました。
↓W3Cというと、コーディングチェックでよく使用していたサイトなので馴染みがありました。
この団体は「Webとは何か」など、Webの標準化を決めている団体とのことです。
一方、WHATWG(Web Hypertext Application Technology Working Group)
という、2004年にApple・Mozilla・Operaの3社によって設立された組織がありました。
この組織は、W3Cが作っているHTML5に対して「もっと現場の声を取り入れたい」などの不満を解消するために設立された団体です。
2007年からはApple社・Google社・Microsoft社・Mozilla社が共同運営しており、ウェブブラウザに実装する技術の標準化作業を担当しているそうです。
HTML5はWHATWG
がW3G
に圧力をかけて改善させたものだったのですが、2012年に再び方向性の違いによりHTMLが分裂してしまいました。
- W3G<ドキュメントなどを整備してから慎重に改定したい‼️
- WHATWG<開発者向けの仕様を取り入れつつ、継続してアップデートしていきたい‼️
そしてまた分裂していき、W3Gが作ったHTML5 と WHATWGが作ったHTMLというように二分化してしまったのです。
ようやく、2019年に停戦協定が結ばれました。(ここまで7年…!)
停戦協定の内容としては「W3CとWHATWGが協力して、WHATWGの作ってきたHTML、HTML Living StandardをHTMLとDOMの唯一の標準にする」というもの。
2021年1月28日にHTML5が廃止され、WHATWGのサイト上にあるHTML Living Standard
が唯一の標準規格として正式勧告されたのです。👏
これ以降、HTML6、7、…というような改訂はなくなり、継続してアップデートされるようになったんですね!!
HTML Living Standard
は日々改訂されているため、最新の仕様は公式サイトで確認できるようです。
↓有志の方が日本語訳をしてくださっているサイトです🙇♀️
HTML5廃止によってどう変わったのか
それではHTML5
が廃止されてHTML Living Standard
となったことで、どのように変わったのでしょうか🧐
結論から言うと、HTMLの基本的な書き方や要素構造に大きな変更はありません でした。
ただ、HTML Living Standard
は日々改訂されていくものですので、HTML5から少しずつ変化はしていっているようです。
この廃止・改訂の歴史の背景を知ると HTML Living Standard
になったことでより開発者目線の内容になったのかも?と考えられます。
(自分はHTML4から5の変化を知りませんし、業界に入った当時はすでにHTML5
の末期〜Living〜
への転換期だったので実感としてはあまりないのですが・・・)
時間がある時に公式サイトを見てみようと思います💡
大変わかりやすい参考サイト🙇♀️