UVについて
UVとは何か
- UV座標: 3Dオブジェクトの表面に2Dテクスチャを正確に配置するための座標系です。3D空間の座標がXYZで表されるのに対し、テクスチャの2D空間はUV座標で表されます。
- UとV: これらは、テクスチャ画像の縦横の軸に対応します。通常、Uは水平方向、Vは垂直方向を表します。これにより、テクスチャ画像の各ピクセルが3Dモデルのどの部分に対応するかが決まります。
UVマッピング
- 目的: 3Dモデルに2D画像(テクスチャ)を貼り付けるためにUV座標を使用します。これにより、モデルの表面に詳細な模様や色を付けることができます。
- 手順: 3Dモデリングソフトウェア(例えばBlender、Maya、3ds Maxなど)でモデルの各面に対応するUV座標を割り当てます。このプロセスをUV展開(UV unwrapping)と言います。
UV展開の方法
- 自動展開: ソフトウェアが自動的にUVマップを生成する方法。初心者向けで簡単ですが、結果が必ずしも最適でないことがあります。
- 手動展開: ユーザーが手動でシーム(seam)を設定し、UVマップをカスタマイズする方法。詳細なコントロールが可能ですが、時間と技術が必要です。
- 投影法: 平面、球体、円柱などの特定の形状に基づいてUVマップを生成する方法。
UVマップの品質
- ストレッチング(Stretching): UVマップが不適切だと、テクスチャが引き伸ばされて見えることがあります。これを避けるために、UV展開時にはストレッチングを最小限に抑えるよう注意します。
- シームレスな接続: UVシームの位置とテクスチャのつなぎ目が目立たないようにすることも重要です。
応用例
- ゲーム開発: キャラクターや環境モデルにテクスチャを貼り付けるためにUVマッピングが広く使用されています。
- 映画とアニメーション: 詳細なスキンテクスチャや表面の模様を表現するために使用されます。
- 製品デザイン: プロトタイプや製品のビジュアル化のために、リアルな素材感を表現するためにUVマッピングが利用されます。
マルチUVとは、単一の3Dモデルに対して複数のUVマップを使用する技術です。これにより、同じモデルに対して異なるテクスチャマッピングを適用することができます。以下にマルチUVの詳細を解説します。
マルチUV
マルチUVの概要
- 複数のUVセット: 通常のUVマッピングでは、1つのUVセットが1つのテクスチャマップに対応しますが、マルチUVでは、複数のUVセットを同じモデルに対して定義します。これにより、異なるテクスチャを同時に管理できます。
マルチUVの利点
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複数のテクスチャを使用: 異なるUVセットを使用することで、同じモデルに対して複数のテクスチャを適用できます。例えば、1つのUVセットはカラーマップ用、別のUVセットはノーマルマップ用というように使い分けることができます。
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異なる解像度のテクスチャ: 各UVセットごとに異なる解像度のテクスチャを使用することができます。これにより、詳細な部分には高解像度のテクスチャを適用し、広い部分には低解像度のテクスチャを適用するなどの最適化が可能です。
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特定部分の詳細なテクスチャリング: 特定のモデル部分に対して、詳細なテクスチャリングを施す際に有効です。例えば、キャラクターの顔には高解像度のテクスチャを、体には別のテクスチャを使用することができます。
マルチUVの使用例
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ゲーム開発: ゲームモデルにおいて、異なるマテリアルやエフェクトを適用するためにマルチUVが使われます。例えば、キャラクターの表面にはカラーテクスチャを適用し、別のUVセットで法線マップやスペキュラーマップを管理します。
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映画とアニメーション: 高精度なモデルに対して、ディテールを維持しながら異なる質感を再現するためにマルチUVが使用されます。例えば、キャラクターの衣服と肌に別々のUVマップを使うことで、質感の違いを明確に表現します。
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建築ビジュアライゼーション: 建築モデルにおいて、異なる材質(壁、床、天井など)に対して異なるテクスチャを適用するためにマルチUVが利用されます。
マルチUVの設定方法
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3Dソフトウェア: 多くの3Dモデリングソフトウェア(例えば、Blender、Maya、3ds Maxなど)は、マルチUVの設定をサポートしています。各UVセットを個別に編集し、異なるテクスチャを適用することができます。
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シェーダー: ゲームエンジンやレンダリングエンジンでは、シェーダーを使って複数のUVマップを参照し、それぞれに対応するテクスチャを適用します。
UE内でマルチUVを使用する
マテリアルノードTexCoordのインデックスを変えることで設定したインデックスのUVを使用することができる