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良いチームを作るために必要な要件

Last updated at Posted at 2018-12-03

この記事は、僕の会社のアドベントカレンダー企画のために書いた記事です。
Qiitaはプログラミング技術を書くところ・・・らしいですが
プログラミング的なことは10年くらいやってなくて書くことないので、ちょっと毛色の違うことを書こうと思います。

ことの発端

これを読んでいる皆さんは、自分の所属しているチームは良いチームだと思いますか?
問いかけておいてなんですが、僕はこれまで良いチームとはどんなチームなのか大して考えたことがありませんでした。

でもこの前、たまたまデザインシンキングの研修に抜擢されて、およそひと月の間、僕の工数の半分を使って6人チームでワークに取り組む機会がありました。
そこで学んだのは、デザインシンキングのなんたるか・・ではなく、チームの力でした。

良いチームとは

そもそも良いチームの定義とはなんでしょうか。
もちろん、定義は人それぞれで良いと思いますが、この記事では個人では到達できない領域の優れたアウトプットをするチームを良いチームと定義します。

別の言い方をすると、チームだからこそ達成できる成果があると言えるチーム、と言えます。
個々のメンバは特別優れているわけではないけれど、チームになることで予想以上の成果が出るチーム。
三人寄れば文殊の知恵というやつです。

この記事ではそうしたチームに必要な要件を書いていきます。

いきなり結論

良いチームを作るために必要な要件は、そのチームを構成する個人がそれぞれ謙虚であることです。

まぁでもこれではざっくりすぎるので、ひとつずつ紐解いていきましょう。

謙虚 = 相手を尊重すること

「心理的安全性」
ちまたで人気の言葉です。良いチームを作るために必要であるに違いありません。
Googleで検索してみると

他者の反応に怯えたり羞恥心を感じることなく、自然体の自分を曝け出すことのできる環境や雰囲気のこと
引用元:心理的安全性とは?googleが発見したチーム生産性を高める唯一の方法 | BizHint(ビズヒント)- 事業の課題にヒントを届けるビジネスメディア

だそうです。

でもただ自分を曝け出すって色々な問題を引き起こすだろうことは想像に難くありません。
みんながみんな言いたいことを言っていたらまとまらないばかりか雰囲気が悪くなることウケアイです。

必要なのは言いたい事を言う気概ではなく、相手の発言に耳を傾けようという配慮です。
みんな言いたいこと言うけど聞く側は怒らず我慢しろよ、という意味ではありません。
他人は自分と違う視点を与えてくれる、有難い存在だという意識を持つことです。

さらに、聞く側の配慮がある前提で、発言する側は自分の意見を押し通す事に注力してはいけません。
最終的な目標は「個人では到達できない領域の優れたアウトプットをする」ことなので、個人の意見を押し通すことは逆効果なのです。
自分の意見よりチームの意見を信じましょう。

謙虚 = 人間関係に上下を作らないこと

「個人では到達できない領域」とはすなわち、複数の個人が相互作用してより高い領域に到達するということです。
そのためには個人個人に権力の差があってはいけません。

まぁ平たく言うと、地位・立場、声の大きさなどで意見が左右される状況は良くないということです。

なので、最終的な意思決定を司る絶対的な権力を持ったリーダはチームに存在するべきではありません。
あるいはプロジェクトの中心者がメンバに仕事を分配したり、元請けが下請けに指示したり、といった構図も同様です。
上意下達では個人の枠を超えられません。当たり前ですね。

ただしファシリテータとしての役割を持つリーダは必要です。
地位や立場が同じでも、中々主張できない性格の人は存在します。
(逆に往々にしてそういう人が思慮深かったりする)
そうした個人の意見を拾っていくのは最終的に周りの配慮なので、ファシリテータがそれをうまくアシストする必要があります。

ちなみに、地位や立場、声の大きさなどを吸収して均一にする良いツールが付箋です。
偉い人も下っ端も、積極的な人も奥手な人も、意見を付箋にして貼ってしまえば等価になる上、
意図的に剥がして捨てない限り文字情報として残るので、発言でやり取りするよりずっと平等な機会が与えられます。

謙虚 = 謙遜しないこと

「あんまりでしゃばるとチームの和を乱すかな、控えめに控えめに・・」
これは謙虚ではありません。謙遜です。字は似てますが意味は全く違います。

今更ですが「謙虚 意味」とGoogleで検索してみると

自分を偉いものと思わず、すなおに他に学ぶ気持があること。

と出てきます。
つまり、すなおな向上心を持っている状態です。
それに比して「目立ちたくないな」とか「面倒事は嫌だな」と手を抜くのは謙虚と正反対の姿勢と言えます。

チームでは、個人個人に得意不得意や趣味嗜好のズレがあってもカバーし合うことができます。
心理的安全性が確保されているのであれば、得意不得意や趣味嗜好のズレについて遠慮する必要はありません。
逆にそうした個人の尖った特性は他の人には無い美点なので、遺憾なく発揮するべきです。

そうしているうちに、みんなお互いがかけがえのないチームメンバだと認識して、好循環に繋がります。

謙虚 = 客観的な批判を素直に受け止めること

どんなに平等で心理的安全性が高い雰囲気の良いチームだとしても、ずっとそのチームに浸かっていると良くない方向に向かい始めます。
思い込み、希望的観測、甘え、あるいは馴れ合い、楽な方へ楽な方へ流れてしまうのが人情です。

そういった良くない要素を排除できるのが、チーム外からの客観的な批判です。

人は批判されると自分を守りたくなります。
 でも・・・。
 だって・・・。
 そんなこと言ったって・・・。
 etc.
だめです。言い訳禁止です。「そうですね・・・」と言いましょう。

批判は、自分たちが気づかなかった良くないところを正す有難いチャンスです。
たとえ理不尽と感じる批判でも、その批判の原因になった何かが存在します。
真摯に受け止め、何に対する批判なのか冷静に考えましょう。
そして何らかの改善に繋げて、さらに批判をもらえたなら儲けものです。

改めて結論

良いチームを作るために必要な要件は、そのチームを構成する個人がそれぞれ謙虚であることです。

ひとつずつ紐解いたつもりですが、結局全部同じことを言っている気がしますね。

謙虚に、自分の力より自分を含むチームの力を信じることができれば、自分でも予想ができないようなアウトプットができます。
加えて、チームの結束も強まって、チームでいることが幸せになります。

どうか、世の中のチームのメンバがみんな幸せになれますように・・

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