はじめに
皆さん、インターネット使ってますか。
普段は特に意識することはないと思いますが、本記事をご覧になられているということは皆さんもインターネットを使用していることだと思います。
自分のPCからなぜウェブページが見られるのか、どうしてメールを送受信できるのか、そのすべての土台となる通信インフラがどうやって構築されているかを意識することは、あまりないと思います。
今回は、そんなインターネットの仕組みについてお話ししたいと思います。
インターネットとは
疎通できるコンピュータの集合体です。
インターネットは、それが世界規模にまで広がったものです。
つまり、世界中のコンピュータがお互いに通信を行うことができる状態で集合していることをインターネットワーク、インターネットと呼びます。
「インターネットにつながる」とは、つまり世界中のコンピュータと通信を行える状態であることを意味します。
インターネットの全体像
(絵は私が書きました)
こちらがインターネットのざっくりとしたイメージです。
左下から順番に見ていきましょう。
LAN
ローカルエリアネットワークの略となっています。
自宅で例えるなら、自宅内に存在する疎通可能なコンピュータの集合体です。
インターネットにつながらなくても、自宅内のPC同士が同じネットワーク上に存在していればそれらはお互いに通信することができます。
よく無線LANという言葉を使いますが、多くのLANが線で物理的につながってネットワークを形成するのに対し、無線にすることで従来よりも多くの機器が一つのネットワーク内に存在できるようになりました。
ファイアウォール
ファイアウォールは、送受信する通信を監視し、不正なものをブロックすることができる機能です。
まさに炎の壁で、これによって悪意のある攻撃から身を守ったりすることができます。
ファイアウォールはPCの中だけでなく、後述するルータのなかにもあったりします。
私たちのPCは何重もの壁で守られているわけですね。
ハブ
ハブは通信の受付口を増やすためのタコ足コンセントです。
無線LANの話を少し出しましたが、そこで使うアクセスポイントもハブに対して用意する必要があります。
LAN内でPC同士を疎通させようとする場合は、同じハブに物理的につなぎます。(つまりPC同士の接続を中継する機器です)
【おまけ ハブの仕組み】
ハブは、LANケーブルを流れる電気信号を増幅して中継する「リピーター」の複数ポートに対応したもので、
送信デバイスからデータを受け取ったハブは、全てのポートに対してそのデータを出力する「ブロードキャスト」をします。
ハブに接続した他の全てのデバイスも、そのデータを受け取ることになります。
そのデータを必要としないデバイスは、単にこのブロードキャストされたデータを無視します。
そこで考案されたのが、「スイッチングハブ」で、データ転送単位をフレームと呼び、ポート指定してフレームを送る「ユニキャストフレーム」を実現しました。
また同じハブにつないでいてもそれを内部的に別のLANと認識する「VLAN」という機能もあります。
ルータ
ルータは通信を「どのルートを通してデータを転送すべきか」を判断する「ルート選択機能」を持っています。
インターネットがデータを運ぶ原理はバケツリレーです。
ルーターが起点となり、他の場所への通信は別のルーターへ、自分の傘下にいるネットワークへの通信ならそちらへ流すというような仕事をしています。
ルータがインターネットとLANの間に立つことで、その通信がLAN内のものなのか、インターネット上への物なのかを振り分け、適切な危機に対して通信を割り振ることができます。
ルータはNAT、Network Address Translationという仕組みを持っており、こちらも大事な機能になるのですがここを説明すると範囲が又どんと膨れ上がってしまうため、一旦割愛します。
モデム(ONU)
モデムは信号変換器です。
良く光回線とか、電話回線とか、開戦という単語を使うと思います。
これは、それぞれ路線の違う電車のようなもので、道が違うので対応した信号の形式に変換しましょうということです。
モデムが電話回線、ONUが光回線に対応した変換機です。
公衆回線網
NTTなどの回線業者が管理する通信の経路です。
電線みたいなものですね。
いわゆる回線と呼ばれるもので、最近の主流は光回線になっています。
ここを通信が通るためには、モデム(ONU)によって対応した形式に信号を変換する必要があります。
この回線を通ってインターネット上の通信はやり取りされています。
WAN
ワイドエリアネットワークです。
これはつまり、LANの集合体を指しています。
これらの中に、プロバイダー(IPS)が管理しているWANがあります。
その中には専用のルーターが存在しており、WAN内の通信はAutonomous System(AS)によって効率的な経路制御を実現されています。
これによって高速に複数のプロバイダー同士が連携し、目的のコンピュータまでのルーティングを行います。
まとめ
ここまでざっくりとどのように通信が運ばれていくのかを解説しました。
つまり、我々のPCから送信された通信は公衆回線網を通って運ばれ、プロバイダーの提供するWANからまた別のプロバイダーが提供するWANに運ばれ、世界中のコンピュータまでバケツリレーを繰り返して届くということです。
よくできた仕組みだなあと思いますが、これを現実に世界規模で実現するまでどれだけ苦労したんだと思うと本当にすごい時代に生きているなと実感します。
おわりに
今回は接続先の住所を特定するIPアドレスなどの説明は割愛させていただきましたが、またいずれやりたいなとは思っています。
また、当方はインフラエンジニア2年目の若輩であるため、解説の不足や間違いなどございましたら、ぜひコメントいただきたく存じます。
以上、お疲れ様でした。