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エンジニアの仕事と死にゲーと私

Last updated at Posted at 2020-12-24

この記事はVoicy Advent Calendar 2020の24日目の記事です。
昨日は@shiei_kawaHTTPの歴史と技術の変遷でした。

こんにちは、エンジニアリングマネージャーのみっきーです。

今日はクリスマスイブですね。クリぼっちな私は、PS5の抽選があたって今日は悠々と、デモンズソウルをプレイしていることを夢見ていたのですが、まだPS5は入手できていません。仕方がないのでこの原稿を書いています。

今日は私がプレイしたかったデモンズソウルの要素である「死にゲー」というジャンルについて分解し、スタートアップ企業を4社経験した私が、死にゲーとスタートアップ企業の生き残り方の共通点について書こうと思います。

死にゲーとは、2〜3回攻撃を受けると最初からやり直しになるような、難易度が高いゲームのことです。ざっくりいうと死にながら覚えていくゲームです。昔からスーパマリオやスペランカーのようなアクションゲームではありましたが、RPGのジャンルで有名になったのが私のプレイしたかったデモンズソウルです。2009年にPS3で発売され、11年ぶりにPS5でリメイクされPS5のローンチタイトルとして話題になりました。2009年にフロム・ソフトウェアからデモンズソウルの発売された後も、ダークソウル1、ダークソウル2、ダークソウル3、ブラッドボーン、SEKIRO(The Game Awards 2019)が誕生し、高難易度だけれど何度もプレイしたくなるゲームとして死にゲーの代名詞となりました。ソウルシリーズのゲームデザインが特徴的で、「ソウルライク」と呼ばれるほど、ゲームシステムを真似たゲームが他社から発売されました。ソウルライクとも言われているゲームシステムの特徴の1つは、死亡時に経験値であり所持金でもある「ソウル」をすべて落としてしまうと、再びその場所まで進んでソウルを回収できないとなくなってしまうという仕様です。それまでのゲームは、プレイヤーが死んでもお金は残っているので新しい武器を買って強くなることもできましたが、このゲームではお金と経験値もなくなってしまうため、いつまでたってもレベル1のままです。そのため、プレイヤー自信のゲームプレイが成長していかないと先に進めないという作りになっています。つまり、自分のゲームプレイが上達していけばゲームがクリアできるということです。ゲームは娯楽でわざわざストレスを溜めてまでやるものではないと考える人にはまったく向いていませんが、ゲームプレイを通じて自分のゲームプレイが上達したときの達成感の気持ちよさを感じた人にはおすすめです。ボスを倒したときの達成したときの喜びはYoutubeの動画にたくさん上がっているので、見ることをオススメします。

仕事の中で達成感を感じるのには数ヶ月かかったりもしますが、優秀なゲームデザイナーが設計したゲームであれば数時間で同じ気分になれます。エンジニア未経験で入社し、新しい技術を覚ながらさまざまな問題を解いていったときの達成感の感じ方は、死にゲーの達成したときの高揚感と同じです。ぜひプレイしましょう。Qiitaの読者であるエンジニアの皆様には、死にゲーの攻略ポイントから学びを得てもらい、楽しくゲームプレイ(仕事)ができるポイントを5つ取り上げたいと思います。

1体ずつ戦う(各個撃破)

どんなに雑魚敵であろうとも2対以上で攻めてきたら死ぬ確率が上がります。理不尽と呼ばれるゲームほど、同時に多数の敵が襲いかかり何もできないまま終わってしまいます。これではただのクソゲーです。
良いゲームデザインは攻めてくる敵は多くてもが3体程度。そして、近場にはちゃんと1体ずつ倒せる場所が用意されています。仕事に例えると同時に二人の人から要求が来ても捌けないことを知っているので、1人ずつ順番に対応しましょう。
非同期プログラミングはデバックしにくいのと同様にマルチスレッドは人間には難しく、シングルスレッドが基本です。

守るか、攻めるか

ダークソウルシリーズの戦い方は守りながら戦うヒットアンドアウェイが基本の戦いです。なぜそうなるかというと盾を持っているからです。守れるモノを持ってしまうと一歩下がった戦いになりやすいです。これは死ににくい戦法ではありますが、戦いのスピードが落ちてしまうという体験にも繋がります。そこで、盾をなくしてしまったのがブラッドボーンです。右手に斧、左には銃を持ちどちらも攻撃です。このゲームは死闘感を体験させることがセールスポイントであり、相手から攻撃を受けても、その後に攻撃して仕返すことができれば体力が回復するリゲインと呼ばれる仕様になっています。また、盾がないと相手の攻撃は受け止められないから、攻撃を避けるという行動を取ります。
仕事に例えると、相手の話を一度受け止めてから答える守りの戦法か、相手の話を聞くものの聞き流しながら答える攻めの戦法にということになります。守りの戦法は生存確率が高いですがスピードは遅くなりがち、攻めの戦法は死亡確率が高いですがスピードは早くサクサク進みます。どちらのスタイルが好ましいかよーく考えてみると良いでしょう。堅実か死闘かどちらが好きですか?

1回は死ねる緊張感。だがしかし、二度目のチャンスはない

死にゲーの多くは、一度死ぬと経験値を同じ場所まで取りに戻る必要があります。これが、ゲームに緊張感を与えます。緊張感があることによって、はじめは1度なら死ねると思ってハイリスクをわかっていて新しいことにチャレンジする気持ちになります。もし1度死んでしまったとしても、2回目は絶対に失敗しないぞ、という気持ちになり慎重にはなってしまうものの、堅実な行動をとり目標達成がしやすくなります。何度も失敗することが出来る空気を作ってしまうと、いろいろと周りに迷惑をかけてしまうことになるので、この1度だけは死ねるという空気感を作るのがとても大事です。

本番で障害が発生したときに、2度と同じ過ちをおかさないためには再発防止策を考えることに似ています。

パターンを覚える

どんなに強いボスがあらわれ、何度も死ぬ思いをしたとしても、戦っている内にパターンが見えてきます。さっきも同じような動きしたぞ、こうしたら避けられたから次もこうしようとなれば勝率が上がります。
大抵は、毎日まったく違うゲームと次から次とプレイすることはなく、再戦が多いのではないでしょうか? これは見きったぞというワクワクする気持ちでチャレンジしていけば、クライアントの理不尽な要求にも対応していなんとか生きていけるのではないかと思います。

少し高いハードルを超える

ゲームの面白さはゲームデザイナーのバランス調整(レベルデザイン)にすべてかかっています。あと1回ダメージを食らったら負けるというぎりぎりでようやく勝てバランスがちょうどよい。
優れたレベルデザイナーと、良いマネージャーは似ています。ゲーム終了とは、退職することと同じです。いかにスキルアップのことやキャリア形成の事を考えながら、長く働いてもらうかを考えるのがマネージャーとして大事です。
死にゲーから学ぶことは、レベルデザイナーの気持ちになって、実際のプレイヤーのプレイ内容を観察し、どこでつまずいてしまったのか見て、時間がかかっているところを見つけて助け舟を設置することです。
例えば、ボス戦のチャレンジをしやすくするために近くに再開ポイントを用意する、ボスのスキを作らせ、相手の弱いところを見つけやすくする、アドバイスするとか考えられます。
一人でプレイしていると大事ヒントを得られないので、日頃から友好関係を作っておくと良いでしょう。少し難易度を下げてくれます。ナイトメアモードがお好きな人は、ぜひサクラダファミリアのようなプロジェクトに自ら志願してみると、すごい経験値が得られると思います。死なない程度に・・・

最後に

こんな感じでまとめてみました。ぜひ、死にゲーを比喩として捉え、チャレンジして見てください。
ちなみに、フロムソフトウェアの死にゲーはすべてクリアしているので、今はインディーゲームのホロウナイトをプレイしています。3D酔いする方には、2Dの死にゲーとも言われるホロウナイトをプレイすることをおすすめします。

では、メリークリスマス。 

サンタさん。私にPS5をください。当選の2文字を。。。

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