はじめに
私が所属するチームはふりかえりに学習マトリクスをよく使っています。たまには気分を変えたふりかえりを実施してみたいということで Sailboat Retrospective というものを試してみました。
Sailboat Retrospective とは
自分たちを、ゴール地点の島を目指しているヨットの搭乗員に見立てふりかえりを行います。
早くゴールに向かうための追い風、ヨットの進みを遅くする錨、将来ヨットを座標させるかもしれない暗礁、旅を快適にする太陽、などの要素を1枚の絵にまとめていきます。
項目 | 記載する内容(注:個人の解釈です) |
---|---|
島 | チームが目指すゴール地点。チームの目標やビジョン |
太陽 | チームにとって嬉しいこと、ポジティブな気分にさせること。開発に直接かかわらないことでもOK |
追い風 | チームをゴールに向けて前進させていること。目標に向けて駆り立てるもの |
錨 | チームの進みを遅くさせていること。技術やプロセスなどチームの妨げになること。 |
暗礁 | チームが抱えるリスクや潜在的な落とし穴。今すぐではないけど、将来妨げになりそうなこと |
参考:https://miro.com/miroverse/sailboat-retrospective/
ちょうどチームでもmiroを使っていたので、このテンプレートを使って実践してみました。
進め方
太陽・追い風 → 錨・暗礁 → TRYの決定 という順番で時間を区切って起票と議論をしました。
KPTに近い進め方ができるので、チームも受け入れやすかったように見えます。
実践してみての感想
- ふりかえりの雰囲気を明るくできる
- 全員で1枚の絵に対してふりかえりをするからか、全体的にワイワイと進められました。
- 私のチームではKPTや学習マトリクスは文字だけの堅い雰囲気になってしまいがちなので、フレームワークの変更は効果的でした。
- チームの問題点の洗い出しに効果的
- 短期目線・長期目線での問題を別の枠にしているので、長期目線での課題が出やすかったです
- 長期目線でのリスクについては1Sprintで解決できるものではないので、一定期間続けた方が効果的かもしれません
- 遊びすぎに注意
- イラストを使っていると楽しいので、つい遊びすぎて終わらないということが無いようにしましょう
2Sprint回してみた状態はこんな感じです。アレンジとして座礁について短期・長期の2つを追加しています。
まとめ
気分を変えたふりかえりで Sailboat Retrospective を試してみた結果、ワイワイとふりかえりができたうえに新しい発想が生まれやすかったです。
チームのふりかえりはやり方が固定されがちですが、時には大きく変えてみるのもいい刺激になりそうです。